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6月19日の祈祷会の内容です。

2024-06-18 20:27:00 | 日記
祈祷会    士師記4:12~24「カイン人へベルの妻ヤエルの働き」  2024.6.19

 士師記を読んでいます。士師とは「さばきつかさ」といわれています。イスラエルの人々はヨシュアに導かれて約束の地に入って行きました。そして、サムエルの時代になると、イスラエルでは新しく王が誕生していきます。それまでの間を士師時代といいます。士師は12人登場して来ます。これまでにオトニエル、エフド、シャムガル、デボラまでです。士師記4~5章にかけては、デボラとバラクの話です。士師記には1つの流れがあります。それは、イスラエルの人々は平和な時に先住民と交わり、先住民の信じている神々を拝むようになっていきます。これは、神が怒ることでした。神は怒り、イスラエルの人々に対して敵を送って行きます。敵がイスラエルの人々を襲い、苦しめます。苦しみの中にある人々は、神に助けを求めて叫びます。人々の苦しみの叫びを聞いた神は、人々を憐れみ、1人の救助者である士師を送ります。士師が登場して、人々を導き、敵と戦い、追い出します。すると、人々は平和を喜びます。士師が亡くなります。しばらくすると、人々はまた先住民と交わり、先住民の神々を拝むようになります。神は怒り、敵を送ります。敵に苦しみ人々は、神に助けを求めます。このような流れが続きます。

 士師エフドが亡くなってから、イスラエルの人々はまたも神の目に悪とされることを行います。神は怒り、敵としてカナンの王ヤビンを送り、人々を苦しめます。ヤビンの将軍はシセラでした。ヤビンは鉄の戦車900両を有し、20年以上に渡ってイスラエルの人々を力ずくで押さえつけました。人々は、神に助けを求めて叫んだのです。神は人々の苦しみの叫びを聞き、憐れみ、士師としてラピドトの妻、女預言者デボラを立てます。デボラは、ナフタリのケデシュからアビノアムの子バラクを呼び寄せます。それは、神がナフタリ人とゼブルン人1万人を動員して、ヤビンの将軍シセラとその戦車、軍勢と戦うようにいいます。バラクは「あなたが共に来てくださるなら、行きます。もし来てくださらないのでしたら、わたしは行きません。」とデボラに答えています。デボラは「わたしも一緒に行きます。しかし、今回の出陣で、あなたは栄誉を自分のものとすることができません。神は女の手にシセラを売り渡されたからです」と答えています。この神が女の手にシセラを売り渡されことが実現します。それが今日の聖書の箇所です。

 まず、バラクはゼブルンとナフタリの人々をケデシュに招集します。1万人が集まります。シセラはバラクがタボル山に上ったという知らせを聞きます。するとすべての戦車、900両に及ぶ鉄の戦車に加えて、自分に属するすべての軍隊を招集し、キション川に向かわせました。デボラはバラクに「立ちなさい。神が、シセラをあなたの手にお渡しになる日が来ました。神が先立って出て行かれたではありませんか」と、いいます。バラクは1万の兵を従え、タボル山を下りました。神はシセラとそのすべての軍隊をバラクの前で混乱させられました。シセラは車を降り、走って逃げました。バラクは敵の戦車と軍勢を追い詰めました。シセラの軍勢はすべて剣で倒れ、1人も残ることができなかったのです。900両の戦車が、平地ではその力を発揮することができるのですが、キション川付近では大雨が降ったのではないかと想像します。すると、戦車はまったく機能することができず、逆にそれが負担になって、敗北したと考えられます。シセラは大雨が降ることは考えていなかったと思います。その結果、大雨のために敗北してしまったということになったのです。ここまでで、カナンの王とイスラエルの戦いははっきりとしたわけです。カナンの王の敗北は決定的なものとなっていきました。

 シセラは1人になって逃げて行くのです。シセラはカナン人へベルの妻ヤエルの天幕に走って逃げて来ました。ハツォルの王ヤビンとカイン人へベル一族と間は友好的であったということです。ヤエルは出て来て、シセラを迎え、「どうぞ、こちらに。わたしの主君よ、こちらにお入りください。ご心配には及びません」といいます。シセラはヤエルに近づいて天幕に入りました。ヤエルは布でシセラを覆いました。シセラはヤエルに「喉が渇いた。水を飲ませてくれ」というので、ヤエルは革袋を開けてミルクを飲ませ、シセラを覆いました。シセラはヤエルに「天幕の入り口に立っているように。人が来て、ここに誰がいるかと尋ねれば、だれもいないと答えて欲しい」といっています。

 ここから、へベルの妻ヤエルはシセラを暗殺していきます。ヤエルは天幕の釘も取り、槌を手にしてシセラのそばに忍び寄り、こめかみに釘を打ち込みました。釘は地まで突き刺さったのです。疲れ切って熟睡していたシセラはこうして亡くなっていきます。そこでバラクがシセラを追ってやって来ました。ヤエルは出て来て、バラクを迎え、「おいでください。捜しておられる人をお目にかけましょう」といったので、バラクは天幕に入りました。そこにはシセラが倒れて死んでおり、そのこめかみには釘が刺さっていたのです。神はその日に、カナンの王ヤビンをイスラエルの人々の前で屈服させてくださったとあります。イスラエルの人々の手は、次第にカナンの王ヤビンを圧するようになり、ついにカナンの王ヤビンを滅ぼすようになっていきます。

 カナン人とイスラエルの人々の戦いですが、士師記を読んでいると、日本の戦国時代と似ているように私は感じます。いろいろな民族が土地を巡る争いをしています。その時その時、いろいろな民族が台頭しては消えていきます。その争いの中にイスラエルの人々は入っているのです。どのようにして生き延びていくのかと士師記を描いていると思います。この士師記4章では、カナンの王とイスラエルの人々の戦いがあります。士師デボラとバラクが協力してカナン人の王の軍隊に戦っています。イスラエルの勝利を描いていますが、特に、1人の女性ヤエルが敵の将軍シセラを暗殺する場面を強調しています。旧約聖書の時代にあって、女性の活躍が描かれていることは珍しいことです。しかし、男性中心社会であっても、女性の活躍もあることを描いていることは大切なことだと私は考えます。

祈り 神よ、聖書の学びと祈りの時を与えてくださり、ありがとうございます。イスラエルの人々の歩みの中でいろいろな民族との戦いの場面をみています。戦争という悲しいものでありますが、その中で、何を私たちは受け止めることができるのでしょうか。人間の現実の歴史ということですが、その中でも読む意味を見い出すことができますように導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                                 」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)