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編物handmade azur ~手編み三昧の日々です

ぐるぐるカサブランカ

こんばんは。寒がりな夫を持つazurです。私自身は暑がり+汗かきです。

先日の夜、夫がモッケなことを言い出しました。
「ウチもさ、ここ(居間とダイニングの間)にアコーディオンカーテン付けたらどうやろな?」

ウチ「も」と彼が言ったのには理由があって、私の実家にはアコーディオンカーテンが付いてるから。
居間とダイニングの間、2階への階段の途中、その2ヵ所に付いています。

実家は、主に亡き祖父が中心になって設計したのですが
何と言うか
空調的には非常に開放的とでもいいましょうか。
部屋と部屋は確かに分かれているのに、ドアがなかったり、仕切りがなかったりなのですね。
もちろん独立してる部屋もありますが、玄関・居間・2階への階段・ダイニング・台所・洗濯場に仕切りがなく、ドアもなく、空調的につながっています。
しかもそれぞれがけっこう広い。階段はフツーですが。
全部合わせると40畳くらいになると思う。

エアコンは業務用のどデカイのが付いています。
もうかなり昔のキカイだからかもしれませんが
距離をおいた部屋をちょうどよく涼しくすると、エアコン付近はキンキン冷え冷え。暑がりな私でも寒い。

ファンヒーターは2台。
居間と台所に置いています。
ぼんぼか焚いても、焚いても焚いても、どこかに温かさが逃げていく感じです。
普段、母は台所で食事もしてますが、ファンヒーターを抱きかかえるようにすわっています。

実家は南向きの家ですが、南には座敷と応接間があり、それぞれ独立しています。
居間やダイニング・台所は昼間でも暗くて、寒い。
夏は涼しくていいけど、冬はホント寒いと思います。
まあ、私は暑がりなので、過ごしていても言うほど辛くはなかった。海沿いはそこまで冷えませんし。
でも、冷え性な母や妹は辛いと思うわー。

空調の効率を少しでも良くするため、アコーディオンカーテンで仕切っているというわけですね。
夫はそれを思い出したらしいです。

ウチは居間にファンヒーターを置いています。
居間とダイニングの間にアコーディオンカーテンをつければ、居間が独立します。食事時以外を居間で過ごすなら、効率良いというわけ。
「そしたら、もうあんまりデカいファンヒーターも要らんし、灯油代の節約にもなるやろー?」
ええ感じやろ?的なドヤ顔。

はあ? (--〆)
ケンカ売ってんのか。

妻の反撃。
「ほなナニかい。めっちゃ寒いかめっちゃ暑いかの台所で私ひとり休憩せえってことかい」
(手編み用品や糸の近くには飲食物を置けないし、飲食できない。私が休憩するのは台所です。
ちなみに、ブログを書くのも台所です。コーヒー飲みながら書くので。今も台所に居ます)
「イヤそれは、その」
「そんでアンタはヌクヌクのここ(居間)にいてて、『おちゃー』とか言うて、持ってきてもらおうって算段かい」
「イヤそんなことは」
「今でさえソファで寝てまうから、毛布だの抱き枕だの散らかして、風邪引いたーとか言うてんのに。居間を巨大コタツにでもしたいんかい」
「イヤちゃうけどね」
「そんなことしたら、ますます居間で飲み食いするやろアンタ。チョコやらお菓子やら食べ散らかして、蟻を引き込んで、私をイジメようって所存かい」
「イヤそんな滅相もない」

撃退。 (・∀・)

まあ、そこまで反対してるわけではないけど。
でも、そんな思いつきでアコーディオンカーテンなんて付けても、多分ほとんど使わないと思うのよ。
食事時以外でもダイニングで過ごす時間ってわりと多いし。
きっと結局開け放しやねぇという感じになると思う。
一旦付けたものを取り外すのは大変だし、もったいないですよ。使わなくても付けたままというのは掃除が大変だし、邪魔になる。

実際、実家のアコーディオンカーテンもほとんど使うことがなかった。もう20年以上縮めたまま。
ホント邪魔になるし、いっそ取り外そうという話も出てたけど、うやむやになってそのままになっています。

ま、夫はふと思いついたことを口にしただけで、深い考えはなかったんでしょう。
だから妻にガンガン責め立てられると思ってなかったんでしょうね。
余程コリたのか 妻の剣幕が怖かったのか
その後、「それなら、本格的なアコーディオンカーテンじゃなくて、布でカーテン作って突っ張り棒に掛けて、仕切りにすれば」という話もしましたが
「イヤ、もうええ」で終わりました。


ウチはこのままでいいと思うよ。
けっこう快適に暮らせてるし。私はね。

アコーディオンカーテンを諦めた夫は、寝袋を買いたいと言い始めました。
どうしても居間で寝たいようです。なんでや。


✻ ー ✻ ー ✻ ー ✻


8月から約4ヵ月、カサブランカでぐるぐるしています。
ようやく、やっとこさで、仕上げに漕ぎ着けることができました。
今回はそのぐるぐるのお話です。

百合の女王と呼ばれるカサブランカ。洋種の百合で、とてもエレガントな大輪の花です。
ピンク・赤・黄色・オレンジ色などいろんな色があるようですけど、いちばんよく見掛けるのは白だと思います。
良い例えではないかもしれませんが、お墓に供えられていたり、お葬式の献花で見掛けることが多いです。

今回ご注文くださったのも白い花です。
花2輪、つぼみ2輪、葉っぱ3〜5枚という感じの構成で、コサージュを。というご依頼でした。


とにもかくにも、まずは花ですよね。


下3枚の花びら(小さめな方です)をまず編み、上3枚の大きめ花びらは別に編んで、縫い合わせています。
周囲にカサブランカがないので、ググって、画像をガン見&ガン見して編みました。
たまたまですが、リアルなカサブランカを目にする機会も8月に1度、10月に1度ありました。場をわきまえず 花を手にしてじーーーーーーっと見つめてしまいましたね。

大輪という印象が強すぎて、ちょっと大きくしすぎました。


雄しべ雌しべを合わせたところ。
この雄しべ雌しべがベラボーにぐるぐるだったんでございますよ、、、その話は後で愚痴ることにして。


花、直径13cmくらい。
コレ2輪並ぶって、、、全体の大きさ直径25cmくらいになるぞ。

えっと、、、
壁飾りのインテリア? (・∀・) ←ご依頼はコサージュです。

リースじゃないんだから、、、そんなどデカイの、カラダのどこに付けるのよ。
第一、重いっつーの。服がびろーんとなるぞ。


で、これは1輪のコサージュにすることにしました。


1輪コサージュの土台です。
つぼみ2輪と葉っぱ2枚を添えることにして、ここに花を付けると、こんな感じ。↓


カサブランカは、花びらの端がヒラヒラと波打っているのが特長のひとつですね。そこがまたエレガントです。


2輪の方はもう少し花を小さくしました。


直径10cmくらい。

土台+つぼみ+葉っぱが


↑コレで、ここに花を合わせると、


こうなります。
立体的な花を複数並べるのは難しいですね。


ご希望で、もっと小さな花もお作りしました。


花直径7cmくらい。これが限界かなと思います。
花はもっと小さく出来るけれど、雄しべ雌しべがね、、、特に花粉をこれ以上小さくするのは難しいです。



さて、ぐるぐるのお話です。

いちばん苦労したのは言うまでもなく(?)雄しべ雌しべなんですが
2番目にしんどかったのはつぼみです。


百合のつぼみって、底が丸い三角錐ですよね〜
んで、それぞれの三角面の中央と、三角面のつなぎ目と、その6本のスジがありますよね〜〜
おまけにけっこうデカくてぷっくりしてますよね〜〜〜

どないな作り方? (⁠・⁠∀⁠・⁠)

つぼみの作り方で悩むことって、わりと多い。
朝顔でも苦労したよなぁ。アレはもう、格別でございましたが。


えーっと。
細長い葉っぱみたいな三角形もどきを3枚作りまして、それぞれ中央に淡いグリーンでチェーンステッチ入れまして、3枚の三角形もどきを淡いグリーンで縫い合わせまして、

あれ?
中綿入れたらワタ見えるやん。
それはマズい。
どうすべ。

ええい
円錐のモノ作って中綿入れて、つぼみの中に押し込んでやれ。

……という感じで作りました。
メインの花よりつぼみの方が手間かかるというのは、よくあることです。


つぼみは何とかなりました。
次は問題の(?)


雌しべ雄しべです。


問題児だけを写してみると、こんな感じ。↑
百合にはなくてはならないモノだと思うし、避けては通れない道であります。

最初は



花粉をレッドブラウンで作ってみた。

雌しべを編み、先に雌しべだけを固めます。
雄しべの軸(?)を編み、花粉を編んで、花粉に軸を縫いつけます。
そこまではいい。

雌しべと雄しべを合わせて、固めて、

さあ、どうやって乾かす? (¯―¯٥)

立たせないといけません。細い編地は自力で立つことができません。

そこで、こんなモノ用意しました。


笑ってくださって結構です。
自分でもなんじゃこりゃ~だったし、夫に「何の工作?」と散々笑われましたから。

これね、大昔通販で買ってた芳香剤のフタなんでございます。
何か役立つものはないかと家探しして、見つけたときは、小躍りしたazurです。
プラのフタにちょうどいい大きさの穴が空いてる。
ここに雄しべ雌しべをくっつけた物体を差し込めば、立つ。立つやん。

ナンでも置いておくもんですなぁ。(感動)


でもね、これだけでは、花粉の重さで雄しべがだらーんとなる。
そこでazurはまた考えた。
筒状の支えがあればいいんでない?

最初はペットボトルの口部分を切り取ってプラフタに乗せてみました。
あかん。筒が広すぎる。
雄しべが雌しべから離れすぎてしまう。


離れてるでしょ。
百合の雄しべはもっと雌しべに寄り添ってるんです(ググって確認しました)。

ペットボトルは硬すぎて、うまくアレンジできない。
ラップの芯ならどうだとおもって、やってみたけど、やっぱり筒が大きい。
それに、ラップの芯は紙でしょう。紙はくっつくからダメです。芯にラップを巻いてみたけど、どうもうまくいかなかった。
しかもラップ芯はペットボトルと同じくらい堅くて、細かい調整ができない。芯切る前に手を切りそう。
トイレットペーパーの芯は柔らかいからアレンジしやすいけど、やっぱり紙だし、、、

筒状でプラスチックといえばストローがいい。アレならハサミで簡単に切れるし、扱いやすい。
でもフツーのストローは細すぎる、、、

悩んだ挙げ句、

タピオカミルクティー用のストロー、買いました。 (・∀・)

流行ってくれたお陰ですぐ見つかって、安かったわー。流行よありがとう。 ←もうブームは過ぎ去ってるよね、、、



プラフタの上にくっついてる物体がタピオカミルクティー用ストローの成れの果てです。
ちょっと長いめに切って、先を切り分けて開きました。
ここに花粉が乗るのだ。すると、雄しべの軸がいい感じの曲線になってくれるんであります。

ナンでも試してみるもんですなぁ。(再・感動)


カサブランカを作る過程で、何だかいろいろ工作してしまいました。


ラップの芯にラップを巻いた物体。
ストローをくっつけた物体。
ストローを切っただけの物体。(単なる短いストロー)
花びらや葉っぱに立体感を出すときに、支えにする補助品です。仕上げたい高さに合わせて使い分けます。

こういう補助品は他にもいろいろあります。
リースコサージュ用のんとか、割り箸を切ってくっつけた台とか。竹串や爪楊枝、綿棒もよく使う。


途中で、編地を固めて作るのは無理なんじゃないかと思い、ビーズで作ってみたりもしました。


自分ではかなり健闘したと思うんだけど、どうもな。
ツクリモノ感が表れすぎてる気がします。
ご依頼者さんに「編地とビーズ、どちらがいいでしょうか」問い合わせたら、間髪入れず「編地がいいです」とご返信くださいました。

あ、やっぱり?
私もそう思う、、、 ←じゃあ訊くなよ。

ビーズは色展開がねぇ。糸に比べると圧倒的に少ないですから、、、
山葵色がいい、モスグリーンがいい、と思っても、ないんですよねぇ。


そこからまた考えて、タピオカミルクティー用ストローにたどり着いたんですけどね。
これでうまくできなかったら、もうワイヤー使うしかないなと思いました。
けれど何とかなったから、良し。




さて、今回はこの辺で。
次回はカサブランカコサージュの完成編です。(今晩、これから仕上げます)
またお会いできますように。

どうぞよろしくお願いいたします。

コメント一覧

asukazur
@fumiel-shima SPDshimaさま こんばんは(^^)
毎度コメントありがとうございます。

夫のヒラメキ
今回のアコーディオンカーテンは、ちょっと賛成しかねました。
ただでさえ広くないウチの居間、いろいろ置いててホント狭いのに。
アコーディオンカーテンなんて付けたら、真っ先に「何か、コレ、邪魔やな」と言い出すのは夫に決まってる。

突っ張り棒なら、やってみて邪魔だとわかったとき、簡単に取り外せると思ったんですよね。
アコーディオンカーテンなんて……取り付けも取り外しも業者さんに来てもらってアレコレせんとあかんのに。 ←妻はコレがいちばん面倒だと思っている。

まあ、ひとときの気の迷いに過ぎなかったようで
その後はそんな話は全然しません。やれやれです。


暑い暑いと思っていたけれど、やっぱり冬は来ましたね。寒くなりました。
温かくして、この後も佳き時間をお過ごしください☺
fumiel-shima
azurさん、こんばんは。
今回もまた電光石火の早業で二連発の号砲がなりましたね。

とりあえず今夜はこの日の分のコメントとして明日、もう一度
「片足のジャック」のところにお邪魔したいと思います。

さて・・・
>ええ感じやろ?的なドヤ顔。
 (本当はドヤ顔ではなかったかもしれないのに・・・)
これに対して
>はあ? (--〆)
ケンカ売ってんのか。

…この後の言葉でご主人はまたもや敵わないと思って
(本当は優しさで・・・)抵抗(?)をやめてやむなく降参・・


そして相変わらず強いazurさんに軍配が上がったのですね。

情け容赦なく(いいえ、本当は愛情を持って)見事に撃退!・・
お見事でござった。

情け深い女帝から突っ張り棒を利用して仕切りを造ることを
提案されても「イヤ、もうええ」と力なく(この時はたぶん
そうだったと考えられますね、戦意喪失で・・)諦めの言葉を
言うのが精一杯だったのでしょう。

azurさんの記事はいつも話が読者に面白可笑しく伝わりますから
私達は息をするのも忘れるくらいに一気に読んで笑って楽しんだりまたクライマックス場面を想像したり・・・

本当にいつも楽しく読ませていただき、ありがとうございます。
それでは今夜はこのへんで・・・
明日、もう一度ゆっくり読ませていただくのが楽しみだあ~!
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