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熊本から気ままに山と自転車のブログ

たはれ(風流)島

たはれ(風流)島
2021/12/14(火) 晴/曇

今日は、最高気温予報13°の曇ったり晴れたりの天気だが、自転車に跨れば体は暖かくなると期待して午後0時半からポタリングに出る。
目的地は、「海苔の糸状体の発見者ドゥルー女史記念碑」がある、また、4時間で往復できる所として、宇土市住吉自然公園とする。

住吉自然公園に到着し、北側に廻りたはれ島(写真2参照)を見る。島に手前の沢山の黒い影は水鳥。


たはれ島の由来書(写真3参照)には、「伊勢物語、枕草子にも詠まれた著名な島で、たばこ島・はだか島とも呼ばれています。
約千年も前に、この小さな島が都までその存在を知られていたのは、当時の交通手段がほとんど船であったということ理由があるようです。都から熊本に国司などが派遣され入国する場合には、瀬戸内海から玄界灘を通って東シナ海に入る海路を通ったと考えられます。有明海から緑川を通り、熊本に入る航路の目印となったのが緑川河口のたはれ島で、海からの玄関口になっていました。
枕草子を詠んだ清少納言の父清原元輔は肥後国司として派遣されております。
島の大きさは、東西約65メートル、南北約40メートルで、高さは9.4メートルです。頂上には高さ1.3メートルの小さな鳥居が建っております。
平安時代につくられた伊勢物語の枕詞として「たはれ島」が使われています。男女の色恋に関する話に用いられたもので、女の返しことばの中に「たはれ島」が出ています。
昔、男、筑紫までいきたけるに、「これは色好むといふすきもの」とすだれのうちなる人(女)のいひけるをききて、
男、返し、
染川を わたらむ人の いかてかは 色になりてふ ことのなからん
女、返し、
名にしおはば あだにぞあるべき たはれ島 涙の濡衣 きるといふなり
宇土市商工観光課」とある。


この後、住吉灯台・ドゥルー女史記念碑・住吉神社を訪れる。


たはれ島
2016/10/12(水) 曇/晴

熊鹿ロードから井芹川沿いを走り、高橋稲荷神社前を通り、平木橋を渡る。
宇土市走潟町から右折して次郎兵衛橋を渡り住吉神社を目指す。
住吉神社北側に、風流島(たはれじま・写真1参照)が見えたので神社を一周する。
遠景は金峰山。
この岩礁が清少納言の「枕草子」に詠まれていると言う。
写真1のとおり、金峰山と住吉神社の小島の間にあり、海路の目印としてはよく目立つ存在である。


長部田海床(写真3参照)には、今日も多くの小型トラックが駐車している。
その先には多くの小型漁船が見える。アサリ貝の採集と思われる。
以前は国道57側から一直線に伸びていたが、泥に埋まってしまい現在はこちら(住吉神社)側からの取り付けになっているようだ。遠景は雲仙普賢岳。



たはれ島
2014/7/4(金) 曇

今日の自転車走行は南方向にする。自宅出発10時半。
加勢川土手に出て六間堰を通る。
緑川の平木橋を渡り、国道501号を右折し田園の中を西進する。
更に浜戸川の次郎兵衛橋を渡り、住吉神社の森が近づいた所で左折し国道57号を目指す。
今日の暫定目的地の宇土半島主峰大岳の山塊が正面に見える。
住吉神社境内で昼食とし、灯台に立ち寄る。
この灯台は、享保9年(1724)この地に高灯籠を細川藩が設置したことが始まりとのこと。
この場所から見える正面の小島(写真1参照)は、清少納言(父は肥後国司・清原元輔)の「枕草子」に詩のまくら詞として出てくる風流島(たはれ島)とのこと。


由緒書(写真2参照)から推測するに、中央政権との往来者は、この沖を通り、緑川→浜戸川→陣内国府・宮地国府(現在の熊本市南区城南町)、緑川→加勢川→江津湖→託麻国府(現在の熊本市中央区国府)、緑川→加勢川(川尻)→白川→飽田国府(現在の熊本市西区二本木)と遡り往来したものと納得する。

馬門石の「大王のひつぎ」に例するように、ヤマト中央政権と強い繋がりを持つ勢力がこの地にあったとすれば、肥後の当初の国府がこの地に近い城南町に設置されたことも無縁ではないように思う。
奈良・平安時代の肥後国の国府ついて「『陣内、託麻、宮地、飽田』の順に移転していったという説もある。
国司・清原元輔(在熊期間:986~990年)は飽田国府(現在の熊本市西区二本木)時代の人で、檜垣交遊伝説も残っている。」(熊本国府高等学校HPより)という。
平安時代の女性歌人檜垣は、晩年は白川の畔(現在の熊本市南区蓮台寺)に草庵を結び、宮本武蔵でも有名な霊岩洞の岩戸観音を信仰し日参したという。
また、室町時代には檜垣をモデルに、世阿弥により能『檜垣』がつくられた。
有明海の小さな岩礁から、思いは際限なく広がる。

自転車で探訪した史跡・文化財等の記録です。一部山行の記録もあります。

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