歌舞伎座改築に伴って、恒例の「團菊祭」が大阪開催になってしまった。私が本格的に歌舞伎を見るようになったのは、十数年前の「團菊祭」がきっかけ。それ以来、毎年のように楽しみにしていたのだけれど、さすがに今年はあきらめた。
その代わりといっては何だが、新橋演舞場の若手花形歌舞伎に期待。「助六」「寺子屋」「熊谷陣屋」と、若手による集客不安を補うかのように、人気演目が並ぶ。しかしその結果、さよなら歌舞伎座公演や大阪の團菊祭と似たような演目が続くことになり、どの公演で何を見るのだか、まったくややこしいったらありゃしない。まるで人気演目のインフレ状態だ。
先週の土曜日に、昼の部を見に出かけた。ちょっと時間の目算を誤り、15分ほど遅刻。舞台上では、すでに染五郎の武部源蔵と七之助の戸浪が、小太郎を菅秀才に身代わりにするにはどうしたらうまくいくかを話し合っているシーン。
染五郎も七之助も熱演で、その分、登場人物の感情もストレートに伝わる。登場人物たちの実際の年齢も彼らに近いんだよな…と思うと、それだけリアルな感じもしてくる。
一方で、彼らの父親である重鎮たちの舞台と比べ、何と言ったらよいのか、感情をストレートにぶつけてくる分、舞台が薄いというか単純というか…。
三幕目の「魚屋宗五郎」も同じ印象で、主演の松緑は力演しているのだけれど、どうももうひとつ、酔っ払っていく過程に入り込めない違和感が残った。
「寺子屋」の松王を演じた海老蔵や千代役の勘太郎はその中では比較的抑制気味の演技をしていたように見える。また最後の「お祭り」では、得意の踊りを披露した染五郎が水を得た魚のようだった。全体的に健闘しているのだけれど、ここのところ「さよなら歌舞伎座公演」の異常な熱気に溢れた舞台に浸っていた私からすると、正直物足りなさを感じてしまうのだ。
三部制の続いた歌舞伎座から、ひさびさに二部制になって観劇してみたら、その長さにびっくり。あれれ、こんなに長かったんだっけ?これからご覧になる方はご覚悟を!
袷の季節も終盤だし、さわやかな気候ということもあって、「さよなら公演」で盛り上がった会場の着物着用の熱気は、新橋演舞場でも引き継がれたよう。かなり着用率が高かった。
私はこの日を最後に洗いに出したい、いただきものの白地の塩沢お召しを着用。丈も裄も大きめで、着姿がいまいちなので今回はいろいろとたくし込んで工夫してみた。しかし、そのせいか暑かった…。帯つき姿は汚れやすく抵抗があるので、夏羽織を出してはおってみたが、ちょっと早かったかしら?
その代わりといっては何だが、新橋演舞場の若手花形歌舞伎に期待。「助六」「寺子屋」「熊谷陣屋」と、若手による集客不安を補うかのように、人気演目が並ぶ。しかしその結果、さよなら歌舞伎座公演や大阪の團菊祭と似たような演目が続くことになり、どの公演で何を見るのだか、まったくややこしいったらありゃしない。まるで人気演目のインフレ状態だ。
先週の土曜日に、昼の部を見に出かけた。ちょっと時間の目算を誤り、15分ほど遅刻。舞台上では、すでに染五郎の武部源蔵と七之助の戸浪が、小太郎を菅秀才に身代わりにするにはどうしたらうまくいくかを話し合っているシーン。
染五郎も七之助も熱演で、その分、登場人物の感情もストレートに伝わる。登場人物たちの実際の年齢も彼らに近いんだよな…と思うと、それだけリアルな感じもしてくる。
一方で、彼らの父親である重鎮たちの舞台と比べ、何と言ったらよいのか、感情をストレートにぶつけてくる分、舞台が薄いというか単純というか…。
三幕目の「魚屋宗五郎」も同じ印象で、主演の松緑は力演しているのだけれど、どうももうひとつ、酔っ払っていく過程に入り込めない違和感が残った。
「寺子屋」の松王を演じた海老蔵や千代役の勘太郎はその中では比較的抑制気味の演技をしていたように見える。また最後の「お祭り」では、得意の踊りを披露した染五郎が水を得た魚のようだった。全体的に健闘しているのだけれど、ここのところ「さよなら歌舞伎座公演」の異常な熱気に溢れた舞台に浸っていた私からすると、正直物足りなさを感じてしまうのだ。
三部制の続いた歌舞伎座から、ひさびさに二部制になって観劇してみたら、その長さにびっくり。あれれ、こんなに長かったんだっけ?これからご覧になる方はご覚悟を!
袷の季節も終盤だし、さわやかな気候ということもあって、「さよなら公演」で盛り上がった会場の着物着用の熱気は、新橋演舞場でも引き継がれたよう。かなり着用率が高かった。
私はこの日を最後に洗いに出したい、いただきものの白地の塩沢お召しを着用。丈も裄も大きめで、着姿がいまいちなので今回はいろいろとたくし込んで工夫してみた。しかし、そのせいか暑かった…。帯つき姿は汚れやすく抵抗があるので、夏羽織を出してはおってみたが、ちょっと早かったかしら?
ああ~、これはあるかもしれませんね~。
なるべくニュートラルな気持ちで臨みたいと思います。
絽や紗のコートは暑い日なら5月から堂々と着ていいみたいっすよ。
夏のコート、昨年は買いながらもきそびれたので、今年はジャンジャン着たいと思います!
コート、私もシースルーなので…それでも街を歩くと、周りが軽装なので重たく見えるなあなんて思っています。
勢いのある海老蔵や黄金の日々の頃が懐かしい染五郎、私の藤間流の御家元、勘三郎さんのお二人の御子息、しのぶchanの弟…と、ほんと話題が絶えない若手役者が揃い踏みです。
3年後の歌舞伎座が立つ頃には、又 成長しているんでしょうね。
こんな若手ばかり父親達がいなくても一座が成り立つほど立派になって…と涙しておりました。若手役者の成長をそのパパ達と比べながら見守るのも歌舞伎の楽しみ。気分はすっかり親戚のおばさん状態ですわ。
先週末の新橋演舞場は、紗っぽい上着を結構見かけました。一週違うだけで着るものの様子が随分変わったように感じましたね。この季節の日ごとの気候の変化を表すようです。私は前週薄物上着を見かけなかった経験からアワセの羽織にして失敗。結局、心地よいようには他人が何を着ているかより自分の頭と体で判断しなくてはと、至極当たり前の結論に至ったのでした。(でも朝は寒かったの)