最初から閑話休題。バンコクでアイリッシュの友人が出来て、英国人とどこが違うのが解らないがアイリッシュと強調する。日本人の在住人数と同じで何人くらいのイギリス人がタイにるのか判らないが、ほぼ日本人の1/2という数字でかなりの数であることがわかる。ビジネスをジブンやっている彼は一人でタイ投資委員会へ行ってBOI認可を受け税金を免除と在留を二年間を勝ち取った強者だ。しかも不解能泰語で英語だけで生きている人間だ。私も真似をしようと知り合いの弁護士にBOI申請書類を見せたら、「これは完全に経理事務の書類ですね」と言って、弁護士だけでは喰えないのので会計の資格を取ろうと決意するなど思わぬところで影響を及ぼしている。そういえば彼は長い間大手会社の経理で仕事をしていた専門家なので当然のことだが、日本の工場がBOI認可を取得するのにどのくらいのカネと労力を費やしているか知っているので全く情報は大切でカネなどなくても認可を受けることができるのだ。 . . . Read more
イサーンという東北の意味のタイ語は声調からして物悲しい。初めてこの言葉を聞いたのはNHKで放送したタイ映画「田舎の教師(旧バージョン)」からで、これも物悲しいケーン(タイ/ラオスの笙)の響きとセットになって記憶に深く刻まれた。あの当時、昼の弁当が作ってもらえず、学校に行けなかった農家の子供達はいまはどうしているのだろうか。デュシャンの「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」の作品は上 . . . Read more
バンコクの時間の潰し方は昼間は隠れ家屋台で食事、そして午後はチャオプラヤの見えるホテルかアジアに進出を始めたばかりのスタバで推理小説というパター ンだった。インドレストランのHimali chachaはその中でも当時はチャルンクルンの小さな店で細々と経営していたので、長々と雑談ランチでも気にすることなくラシーをお代わりできた。オー ナーはなんでもバッテン卿のコックさんだったそうで、「バッテン卿」?。どこかで聞いた名前だが、思い出せない。 . . . Read more
バンコクの4-5年経ったビルなんかどこも地盤が沈下して元の地面より50cmは下がってるのは顕著である。あの100年ぶりの大洪水はどこかに行ってしまったかのように、あの陣頭指揮を取っていたジンラック首相も弾劾裁判とかで、海外にも自由に行けないような籠の鳥になって久しい。クーデターで王室が承認したので、あの八百屋のオジサンのような口の聞き方をするパイユット軍司令官は暫定軍事内閣で首相になった。一連のクーデター前の出来事を振り返ってみると、完全に劇場の台本によって仕組まれた政変で、何かと権力者にとっては選挙で選ばれた政権はまったく受け入れられなかったようだ。では一体誰の筋書きだろうかと妄想すると、思い出して欲しい。 . . . Read more
監督のマイケルGlawoggerは「問題を抱えた日常世界の美(NY Times)」の映像を撮り続けているが、この2012年の最新映画「売春婦」は三部作でバンコク、メキシコ、インドの売春最前線という危険な現場をタイ以外は当局の検問済だという。制作費200万ドルの売春ドキュメントを正面から向き合った世界はわたしのバンコクの日常社会で、歳を重ねるごとに辛くなって「問題を抱えた美の日常世界」を一度でも利用したことのある一人として何も言い訳など言える筈はないし、苦しみは永遠に続く。仕事明けに彼女たちは仲間を連れ添ってホストクラブで散財。性のストレスは性でというのが日本と共通だが、タイの娼婦の明るさは突出しているのは背後に著しい経済成長があってこの職業の他に選択肢は多いためだろう。監督はデジタルよりもフィルムでの撮影を好み、作品は微妙に見慣れた映像とは微妙に異なり重く、そして生々しくもオモチャの国のようでもある。50年後、仮にこういう世界がバンコクから完全に消えてしまったらバンコクではないし、その時にこそ貴重な文化人類学の詳細な資料として作品は評価されるべきだ。 . . . Read more