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長島 潤 Sing a mindscape

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山本有三「女の一生」(下)

2022-02-16 00:49:00 | 

再読のための覚え書き


女の一生(下)

山本有三(1887-1974 


御木允子は私生児を産み、自分の名前から一字取り、充男と名付ける。それは、たとえ戸籍が面が汚れようとも、この子はわたしの子だという強い思いの表れだった。


允子は、自立した生活を求めて医学部に進学。医者として働きながら、子育てを続ける。


やがて、充男が成人する頃には、腐敗した政治に対して共産主義が沸き起こり、若者たちは思想に目覚めていくのだった。


「充男さん、ゆるしてください。あなたのおかあさんががんこなために、あなたは一生、私生児という帽子をかぶらなければなりません。しかし、それが人間のねうちをきめるものだとは、おかあ様は信じておりません。その帽子のまわりにも、いつか花や、キンすじが飾られないと、だれがいえましょう。」



2022.2.14読了


女の一生(下)

新潮文庫

昭和26326日初版発行

昭和4393040


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