人生四季折々

人生四季折々、人生の彩となる日々の出来事を美しく楽しく有意義に語り伝えることを無上の楽しみとして描いたい。

真言宗正寿院(しょうじゅいん)の不動明王坐像(国指定重要文化財)

2018-05-02 17:28:40 | 国内・海外旅行
 
真言宗正寿院(しょうじゅいん)の不動明王坐像(国指定重要文化財)は鎌倉時代の仏師 快慶の作。
弘法大師様の図像に忠実な像容をもつ像である。
 
玉眼を嵌入した現実的な顔立ち、布の複雑な動きを質感ゆたかに描写した膝前の衣文の処理など、造形面で鎌倉時代初期の要素が濃厚に表れている。
本像は、幻の大寺 内山永久寺から伝来したものと推測もなされている。
寛正3年(1462年)の補作である瑟々座の裏面に墨書銘があり、「安阿弥陀仏快慶」の作であること、「当寺五大院」に安置されていたことなどが記されている。
この墨書はさらに五大院が炎上した際に、光背・台座を失い補ったところ、さらに寛正2年10月18日に「当院西屋」の火災に際し再度光背・台座を焼失したので再造したことを記す。
再興を公済が発願し、仏師好尊に行わせ、その旨を公済が銘として記したものである。
※公済…内山永久寺上乗院の僧。
また醍醐寺の快慶作 不動明王坐像とも作風が非常に近い。
けれどもこちらの方が写実的で力強いところ、体躯も抑揚があり太造りであることから、若々しさが感じられ時代を先行する作例であることも考えうる。
 
正寿院(しょうじゅいん)などの「宇治田原の歴史遺産」の詳細を素晴らしい冊子にまとめました!!!
 
 
真言宗正寿院,木造十一面観音菩薩立像,風鈴まつり,猪目窓,いのめまど,天井画

最新の画像もっと見る

コメントを投稿