Der König Hat Eselsohren

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる@東京都現代美術館



あぁ、久しぶりだ。東京都現代美術館。
何年ぶりだろう?
前は結構来ていたのに、確か最寄りは清澄白河だったなと思って確認したら、その下に東西線木場駅という文字を発見してしまった。
多少歩く距離が長くなるとしても、今は東西線を使った方が、当然の如く楽だし安い。

ということは、こっちに戻ってきてから、一度も来てないのかも…orz


ということを発見したのは、実は先週の日曜日のことだ。

ちょっと出遅れたもんで、11時半くらいに着いたところ、ものすごい行列に驚いた。
入場券購入の列が30分だとΣ( ̄□ ̄;
事前予約制じゃなかったから、おそらく余裕があるんだろうと思ったのに。

しかも、同時に開催している3つの展覧会全部、一緒に並んで買う形式。
今時あり得ない…f(^_^;
でもって、チケット買うのに30分かかって、そこから入場の列がどれくらい掛かるんだろう…??

それを考えたら、一旦退却した方が良さそうだ。
でも、改めて調べたけど、あの窓口以外でチケット売ってないんだよね。
小規模な私設美術館とかならともかく、これだけの規模の公立美術館なのに、今のこのご時世でチケットのネット販売がないってどういうこと?


というわけで、今日は開館10分前にやってきた。
入場券はそこそこ並んではいるものの、10分ほどで買え、そのまま入場。

会場案内図の裏に、それぞれの作品について解説されているので、とても便利だ(暗いところでは読みづらいが…)。
これがあることで、各作品の意図がより一層理解できるようになっている。

つーか、全編を貫くテーマが、環境保護とサステナビリティ。

一番最初の三連画だって、説明がなければ、きれいな水彩画だな~、で終わってしまうけれど、氷河の氷で制作されたというところがポイント。

次の、「クリティカルゾーンの記憶」も、今回の作品が全て陸路と海路でベルリンから運ばれてきた、という背景があって初めて、理解できる。

「太陽の中心への探査」は、全部ソーラーエネルギーで動いてるし。
つーかこれ、どういう仕組みになってるのか、しばらく見ていないとよくわからないのだが、動かない電球の中でおそらく一つだけ回ってるんだよな。
ただ、これの充電っていつしてるんだろう?f(^_^;
会期中ずっと稼働できるくらいに蓄電できるとか?
あるいは休館日に充電してるとか?(笑)

「氷の研究室」のところでは、ダイヤモンドビーチの映像が出ていて、懐かしくてガッツリ見てしまった。
アイスランド、行っておいて良かったな。
いや、今回、これを見に来たのも、「アイスランド」がポイントだったんだけどな。
でも、今回の最後の方に展示されている、溶ける氷河のシリーズみたいに、地球温暖化による氷河の溶出は、現地でも写真を見ているから、ホントに切実な問題なんだよ。


全般にとても良かったのだが、それで余計に、美術館側の不手際というか、会場運営のまずさを感じた。
今日は11時半頃出てきて、その時点でチケット購入には行列がなかったものの、入場待ちの列がハンパなかった。
もちろん、入場制限をしているからなのは確かだが、これだけの行列をさせておいて、万全のウィルス対策とか言えるのかね?

入館時に手をアルコール消毒するだけじゃん。

10時の開館時間に入場したって、モノによっては中で行列作ってるのもあったし。

「サンライト・グラフィティ」の整理券配布だって、中で配布されてて、その時点で13時45分の順番ですとか言われても、中で待っていられるわけないし、再入場するにあたって、外で並んでいる人たちを押しのけて入れてくれるの?
それだって、それこそ朝一番にでも並ばなければ、一日がかりだよ。
これだって日時指定事前予約制にすれば、その都度の時間毎に決まった枚数配布すれば済む話だ。

あと写真撮影可というのもやめてほしい。
私的利用に限り、と書いてあったので、後で何度も見直したりしないから(笑)撮らなかったが、人がわさわさいて、しかも誰も彼もが写真を撮っていると、近くに寄って見ることができない。

特に「ビューティー」は見る場所によって違って見えるというのが魅力なのに、思うように近寄れない空気が作られることがあって、迷惑極まりない。
拡散OK、写真撮影可!だったらまだ許せるが、なんのための写真OKなんだろう?
みんな写真を撮ることに夢中になりすぎて、ちゃんと作品見てないんじゃないかとすら思うんだが。


あと、これは美術館側に対してではないんだけど、やたらと子供を連れてくるのはどうかと思う。
「繊細な作品なので、離れてご鑑賞くださ~い」と係員がずっとアナウンスし続けている作品がいくつかあったのだが、そんなの小さい子は聞いちゃいないよ。

「サステナビリティの研究室」のところでは、「台も展示品です」っていう中、走り回って台にぶつかりそうになってる子がいたり。

「ときに川は橋となる」のところでは、「繊細な作品なので…」といってるすぐ脇で、「お水触る~!ぎゃ~!!」みたいなのが繰り広げられていて、こっちも落ち着かないが、それ以上に連れてきた親たちはちゃんと鑑賞できるのか?と。
特に今回は、説明をある程度理解できるだけの知識がないと、実のところ、何が何やらさっぱり、なのだ。
単に、あ~、きれいね~、で終わっちゃいかねないのだ。

少なくとも小学生くらいじゃないと無理。
せめてあと5年くらい待とうよ、そうすればゆっくり一緒に鑑賞できるよ、そうじゃなきゃ誰も得しないよ、と老婆心ながら思った。


そのためといっちゃあなんだが、「溶ける氷河のシリーズ」と「9つのパブリック・プロジェクト」を最初に持ってきて、問題意識を共有させてから、という構成にしておいたら良かったのかも。
私みたいに、なんだかやたらとあちこちで氷河を見ている…、という人の方が希なんだしf(^_^;
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