これを見に行ったのは、単なる偶然。
本当は、来週の日曜日に、美容院の予約が取れたらいいなぁ、と思っていたのに、今日じゃないととれなかったから、どうせ行くなら何かないかと探したところ、面白そうだったのが、これ。
大正末期から昭和初期にかけて、京都で、絵葉書や絵封筒の図案を描いていたデザイナーだそうな。
もともと着物の裾模様のデザインをしていて、戦後は友禅染の職人として働いた人らしい。
キリスト教的なモチーフが多用されている反面、描かれている女性のほとんどが和装だったりして、洋風のような、和風のような。
輪郭線に金や銀を使っているあたり、とてもモダンなのだが、線の繊細さは、やはり浮世絵の伝統がある日本ならでは、というか。
何ともいえない雰囲気で、まさに叙情的。
色合いも、黒っぽい赤と黒だったり、ピンクやブルーが主体でもくすんだ色合いだったり、実にあの頃の雰囲気をたたえている。ま、想像だけど。
が。
見ていると、だんだん飽きてくる(笑)
大体において、描かれている女性の大半が、泣き濡れているんだもん。
当時、女学生に人気だったらしいけれど、きっとこの図柄に自分を重ね合わせて、悲劇のヒロイン気分に浸ってたんだろう。
その気分も、わからなくはないけれど、やっぱちょっと鬱陶しい(笑)
でも、今だったら「カワイイ」を基準にしているであろう年代の人たちが、あの頃はこんな、メランコリックだったり、情念が渦巻いていたりするようなものを好んでたのか、と思うと、ちょっと不思議だ。
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