Der König Hat Eselsohren

永遠のソール・ライター@Bunkamura



会期末ギリギリっすよ(笑)

日時予約券と入場券が別売りなのがめんどくさい。
でもまぁ、予約をしておいて、直前に確実に行けるなら入場券買う、ということもできるんで、考え方によっては便利かもしれない。

混み具合は、まぁ、そこそこといったところか。
オーディオガイドもないので、滞留することもない。
ただ、もっとじっくり見たいんだけどなぁ、と思う程度には人がいるかも。

全体の構成としては、初期のモノクロ作品から始まって、カラー作品、ポートレイト。
特に、モノクロとカラーとを比較すると、道具としてのカメラの可能性というのが伝わってくる感じ。

モノクロ作品の多くは、極近景の人や人物には焦点が当たっておらず、その向こうに見えている脚だけ、靴だけに焦点が当たっている、とか。
sっほうてんの宛方で、視点を誘導する感じ。

あと、モノクロ、カラーともに特徴的なのが、ガラスや鏡への写り込み。
ただ、モノクロ作品で、特に初期の作品だと技巧を凝らしすぎてるのか?よくわからないものがあったり…f(^_^;

カラー作品だと、その辺の意図が伝わりやすい。
なんというか、普段、見えているんだけど見ていないモノを、見えるようにして差し出す、というような。
人間の目では、どうしても見ようとするモノだけが見えているところを、とにかくそこに存在するモノ全てを、色の組み合わせとして平面で提示してくるような。

同じ二次元であっても、絵画の場合には、意図的に描き込まなければその画面には登場してこないけれど、写真であれば、とにかくそこにある者全てが映り込んで、その存在を認識せざるを得なくなる、という写真の特徴を突きつけてくる感じだなぁ。

なので、被写体のどこまでが意図的で、どこまでが偶然の産物なのか、結構興味深い。
「赤い傘」とかは結構意図的に被写体を作り出すことができると思うんだけど、「モンドリアンの労働者」なんかは、結構偶然の産物に近い(とはいえ、意図的に作り出すこともできる)。

そういう意味では、モノクロ作品の方が、偶然性が高いような気がする。

ただ、カラー作品は、単に印象深いだけかもしれないが、心なしか、冬の雨や雪の景色が多い気がする。
そういうときにしか見られない、雪に煙った街や、曇った窓ガラスといったもの越しに見えるもの、という非日常の中で、普段気づかない色を強調する、という効果は大きい気がする。

カラー写真は時代がかなり前後する感じで展示されていたけれど、意外と時代というものも映り込んでいるので、それも面白かったよ。
だって、ドレスに手袋はめて野球観戦、って、今じゃ絶対にいないだろう(笑)
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