Der König Hat Eselsohren

「オセロー」@北九州芸術劇場




自らシェイクスピアを読んだことはないんですが、蜷川さんのおかげで実物に触れる機会の多い今日この頃です(笑)
ま、元々が戯曲なんだから、舞台で見るのが正しいに違いない(自己弁護)

で、今回も北九であるよ~!と裕華ねえさんから教えて貰ってから、さらに余裕ぶっかましてチケットをとった割に、前の方ではないものの通路脇が開いていたのは非常にラッキーでした。
いつもの如く一人で行くんだったらそこまで拘らなかったかもしれないんですが、今回は母親がぜひ行きたい!と言うもんだからf(^ー^;

実際、この席で大当たりでした。
何度も見ていれば大体予想通りではあるけれど、初めて蜷川さんの舞台を見たウチの母親は、まさか自分のすぐ脇を役者さんが通るとは思わなかったらしい。
確かに、間近で見る蒼井優はかなり綺麗だったしなぁ。
さらに、ここの劇場は1階席の高低差が少なすぎるんで、前の席に人の頭が確実に死角になってしまって、通路脇じゃないと非常に見づらい。
こればっかりは改善してくれと言っても無理だろうが…。

で、芝居そのものですが、コレはもうお世辞抜きで面白かった!
オセロー役の吉田さんはもちろんのこと、やっぱ今回は高橋洋くんが凄かったなぁ。
裕華ねえさんが「今回は凄く良い役」だと言っていたのが本当に納得。
確か上演直前に新聞の演劇評でもかなり評価されていて、その中で(芝居についてではなく戯曲そのものの内容として)「イアゴーはなぜこういう行動に出たのかが不可解」と書かれていたけれど、不可解だけどこういう人っているよね~、と納得してしまうような芝居だったと思う。
それだからこそ余計に、オセローが踏み外していく過程も説得力があるし。
そこへさらに、ヴェネツィアの場面ではかなり具象的なセットが、キプロスに場面が移ってからは、ずっと非常に抽象的な舞台装置を使い続けるというところともリンクしていて、装置の使い方も含めて本当に楽しめた。

まぁ、ちょっと残念なのは、蒼井優がおそらくかなり声を張らないとならないせいで、セリフが一本調子に聞こえがちなところかな?
その点では、ほぼずっと一緒に登場する馬渕英里可のうまさに感心してしまったり(笑)

などと文句を言いつつも、やっぱり、数多あるキャストの知名度で客を集めているだけの芝居では味わえない面白さが、蜷川さんの芝居にはあると思うなぁ。
その辺は映画における役者と監督の関係にも通じるけど(笑)
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