Der König Hat Eselsohren

日食


別にどこに行ったわけでもないんですが、これは十分に大イベントでしょう(笑)
何しろ生まれてこの方、9割も太陽が欠ける部分日食なんて、観たことないんだから。

ただ残念なことに、日食メガネを買いそびれた…orz
なので、朝出勤途中に、ローソンでチップスターを購入。

なぜにチップスター?

それは、つい2日ほど前までは天気予報が雨だったから、どうせ観られないや、とタカをくくっていたら、突然予報が晴れに変わっちゃったんで、あちこち調べている中で、チップスターの容器をつなげて作るピンホールカメラの作り方を見つけたからだ。
そこの説明では基本的に2つ繋げるように載っていたのだが、さらに長く繋げれば、投影される像が大きくなるという。

だったら、せめて3つ繋げたい。

なので、昨夜遅く、閉店間際のスーパーで、一応2つ買ってはおいたんだけど、コンソメ味しかなかったんで、夜中にコンソメ味ばっかり3つも買うのはどうよ?!と思って、別の味を求め、ローソンに賭けたのだ(大袈裟)。

あったよ!ホタテバター醤油味が!(笑)

そして、朝から仕事もせずに、研究室で作り上げたのが、コレ↓!!



手前のふたに小さな穴が開いていて、反対側のそこに移った光を窓からのぞき込むという代物。
あぁ、30年前にこの日食が起きてれば、私はやっぱりコレを作っていただろう。
とはいえ、親がチップスターを買ってくれない、という可能性は非常に高いのだが(笑)
それを考えると、自分で稼げるようになってよかった!


しかしながら、すでに食が始まっている時間だというのに、ずいぶんと怪しいくらいに曇っている。
試しに、研究室のすぐそばのエレベーターホールの窓辺まで行ってみたけれど、こんなに日が弱いんじゃぁ、コレは全く役に立たないorz

それでも、ネット中継をしているトカラ列島や、上海では雨が降っているようだから、それよりはまだまだ望みがありそうだ。

そんなこんなで、ほかの用事をしながら待つことしばし。

床に日が落ちるほど、はっきりと日が差してきた!!
試しにピンホールカメラで投影してみると、ちゃんと日が欠けている!!
一人で、おぉ~!とかいいながら観ていたら、通りすがりの学生が「日食ですか?」というので見せてやる(笑)

しかしながら、こんなブツを作り上げて、一人で観ていても微妙な感じなので、もりながさんを呼び出した(笑)
すると、H賀さんはすでに日食メガネを手に、外へ行ったらしい。
抜け目のないヤツだ!
こっちもこうしてはいられないぜ!(笑)
ということで、一通り荷物を持って、外へ移動。
遮るものが全くない上に、人通りの邪魔にもならない場所で観測開始。

でも、とりあえず目に入る範囲には、日食を観ているような人はいないんですが…f(^_^;

そうこうするうちに、またちょっと日がかげってきた。

って、えぇぇぇぇぇぇ???!!!

目を細めれば、はっきりと肉眼でもわかるほど、日が欠けている!!!





すごい!まるで三日月!!
雲が天然の日食メガネになっている!!
ありがとう、雲!!

っつーか、肉眼で見ちゃだめだろう(笑)
でも、つい観ちゃうんだよ。困ったことに。


そうこうするうちにも、日はどんどん欠けていく。
でも、ここでこうして騒いでいるのに、人の通り道からも視界からも外れる場所にいるので、ごくたまに通り過ぎる人に見せてあげるくらいで、ほかは本当に不思議なくらい、誰も関心を持つことなく歩いて行く。
もうすぐ2限なので、人通りは急速に増しているんだが…。

みんな、授業なんかどうでもいいじゃん!←ゼミを休講にした人
そりゃ、明日から試験かもしれないけれど、こんなチャンスは滅多にないんだから、日食観ようよ!!

なんて騒いでいることすら、一顧だにされない…orz


ピンホールカメラ以外にも、ネットに載っていた、手鏡で光を反射させて壁に映す方法も試してみたら、確かにちゃんと欠けた形で光が投影される。
コレだと本当に離れたところから見えるんだけど…誰も何やってるかわかりゃしないf(^_^;

と、そのとき、どこからか悲鳴のような声が上がった!
異様なまでに太陽が欠けていることに、とうとう気づいたらしい。
そこら中にいる人たちが、一斉に空を見上げる(笑)



単なる通行人だけじゃなく、見物している人も増えてくる。
いやはや、この大学で、これだけの人数が一斉に同じことをしているのって、初めて見た(笑)


そうこうしているうちに、NHKでの中継が始まった。
コレも同時に観るべく、わざわざ携帯にネックストラップつけてきたんだけど(笑)、電波状態があまりよくないらしく、映像がきちんと動いて見えないことが多い。
それでも悪石島は雨風ともに強そうなことだけはわかった(笑)
それから比べると、確かに皆既日食にはならないけれど、ここら辺って絶好の観測地点なんじゃん?


ちょうどK坂が通りかかったので足止めを食らわす(笑)
や、だって、成績表を出しに行くってったって、あんた、事務の人たちも出てきて、空眺めてるよ(爆)
いやいや、こんな時くらい、そうでなくっちゃ!
たかだか10分や20分空を見上げてたって、大惨事になるような職場じゃないだろう。
そんな心の余裕も持てないようじゃ、人としてどうかと思う。


そして太陽はいよいよ細く欠けている。






あたりはさっきまでに比べて、明らかに薄暗い。
もちろん、夕方の様とまではいかないけれど、空の雲がさほど厚くないことはわかるのに、日の光そのものが弱い、という、今まで見たことのない感じだ。
なんだか、そこら中のもの全部が、色あせたように見える。

しかも、今朝は確かに、朝から普段より涼しかったけれど、それ以上にぐっと気温が下がってきて、ずっと風に吹かれているだけに肌寒い。
手の指先が冷え切っている。
最大食まで、あと10分もあるのに!!

それにしても不思議な光景だ。
みんな口々に騒いでいるはずなのに、どことなく静かなのだ。
コレがきれいに晴れていたら、また印象が違うんだろうか。



もう少しで最大食。ピンホールカメラに写る日も、こんなに細い



そして最大食。うまい具合に雲がかかってくれ!と祈る。





すげー。
9割欠けるって、こんなに細くなるものなのか。
イメージではもっと太いんだと思っていた。

それにしても、コレはもう、ほんとに自然発生的なお祭りですな。
空も、地上も。
普段は特に話したこともない他学部の先生たちが、このチップスター製(笑)ピンホールカメラに興味を示して、見に来たり。
つーか、こんなもん、わざわざ作ってきてる人の方が珍しいf(^_^;
あぁ。今私が小学生だったら…(笑)


そして、最大食から約10分。
蝉が鳴き出した。

あれ?
そういえば、さっきからずっと、蝉なんて鳴いていなかった。
いったいいつから鳴いていなかったのか、全く気づいていなかったのだが…。
太陽も、まだまだ細いながらも、欠けている部分が明らかに変わってきた。



そして、やはり日が強くなっているのか、暖かくなってきた。
う~む。
日食恐るべし。
いや、確か小学校4年生の時、だから今から30年前、友達の家で、食器棚のガラスにろうそくですすをつけて、部分日食を見た記憶があるんだよ。
あのときの自分に、この日食を見せてやりたいくらいだ。
つーか、もし、あのとき、このくらいものすごい体験をしていたら、何が何でも理系に行ってたような気がする。
実際、中学までは、理系科目の方が得意だったし。

何で私、こんな仕事してるんだろうなぁ?
やっぱ、もっとも苦手なことを、自分の仕事にしているような気がするぞ(笑)
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