Der König Hat Eselsohren

ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情@国立西洋美術館




予想に反して、人が多い。

確かに会期末前日だし、土曜日だし、ってのはあるけど、噂に聞いていた以上の人出。
もっと空いてると思ったんだけどなぁ。
それでもついたのが10時前だったんで、ロッカーはまだまだ十分に空きがあって、荷物が多いのをいいことに2つ占領したけど。つーか1つじゃ入りきらなかったf(^ー^;

ハンマースホイという名前自体、これまで知らなかったけれど、なかなか面白いなぁ。
つか、フェルメールとかの影響云々とは言われているけれど、光に対する感性がちょっと違うんじゃないかな。
もちろん、ハンマースホイもものすごく光というモノの描き方に傾注していると思う。
でも、光を求めているというのではなく、むしろ光に背を向け、もしくは光から一歩退いたところにいる気がする。
どちらかというと、光が十分に届かない場所の、ひんやりとした空気感とか、そういうモノが描かれている気がするんだけど。

それに彼の風景画を見ていると、もしかしたらこの人も曇りや雨好きなんじゃないかと(笑)
よくよく見ると空が晴れているのに、なんか薄曇りみたいなのが好きなんじゃないかと。
1枚だけ、ものすごくすっきりと快晴で、明らかに夏!といった感じの野原を描いた作品があったから、これはこれでその美しさを認めていたんだろうけれど、他の作品はむしろ、光が弱いことによって浮き上がってくる木々や建物の存在感といったモノがよく表されていて、個人的には凄く好きだ。
なんか通じ合うモノがある気がする(笑)

なので、そばでいちいちいちいち解説というか解釈を繰り広げる女性2人組がいて、それ自体は悪いことではないけれど、なんか批評しには来たけど鑑賞しに来た訳じゃないという感じがしたんで、何とか一緒にならないように苦心した(笑)

それから、オーディオガイドで繰り返される「不気味」って言葉も、私にとってはかなり違和感があったなぁ。
そりゃ確かに、最後の方に展示されていた同時代の画家たちの作品に比べると、ハンマースホイの作品には得体の知れない暗さが漂ってはいるけれど、不気味というよりは光が差し込みにくい室内や、光の弱い悪天候の日の静けさといったモノ、むしろそこで余計に光の存在を感じるモノだと思ったけど。


やっぱ自分の感性がちょっとずれてるのか?と思ってしまった。
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