ブログ“愛里跨の部屋(ありかのへや)”

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愛里跨の恋愛スイッチ小説(華ちゃん編 21)

2010-10-10 22:38:02 | Weblog
21、直接対決



(南三病棟302号室)
航平と功太お兄さんに救われた私は、お兄さんと共に病室に戻った。
お父さんや功太お兄さんと話しながら、お弁当を食べて航平を待ってた。
あれから航平は陽子さんと外に出たまま、まだ病室に戻ってこなくて、
彼を信じながらも、気になって仕方がなかった。

航平は陽子さんに何を話してるんだろう…
陽子さんとはこれで本当に縁が切れるのかな。
あの自信満々の態度だもの、無理なんじゃないかな…

ガラッ!(ドアの開く音)
航平!…違った…

担当の看護士さんが、お父さんの食事とバイタルチェックに来た。
看護士「海辺さん。体調はどう?今日はお食事よく食べてるね」
航平父「はい…。息子の嫁が…食べさせてくれて……。
    気分は…よかです……」
看護士「そうね。お嫁さんが来てから、元気になってきたものね」
    体起こせるようになったものね。
    (血圧体温を計り記録して)
    お熱もないし、血圧も落ち着いてるから良かったわぁ。
    (点滴をチェックして)後で点滴交換に来ますね」
功太「お願いします」

そのうち、お父さんはウトウトとして眠ってしまった。
華 「お父様、眠っちゃった」
功太「久しぶりに兄弟と話して疲れたんやろな。
   しかし、ほんま今日はよく食べたで。
   いつもガッツリの人やから、食べるのが当たり前なんやけど、
   華ちゃんが来てからほんまに活力が出たみたいやな」
華 「そうだと私も来た甲斐があります(笑)
   これでお父様が元気になってくれたらいいのに」
私は食事のトレイを配膳カートに下げると、病室に入り窓の外を眺めた。

航平、まだ戻ってこないのかな…
お腹空いてるだろうな…

功太「華ちゃん、やっぱ航平が気になるか」
華 「あっ…。は、はい」
功太「航平はこんな事が二度と起きんように、懇々と話してると思うで。
   大丈夫や。もう少ししたら戻ってくる。
   あんまり遅いようやったら、俺が電話してやるからな」
華 「はい。そうですね、もうすぐ戻ってきますよね(笑)」
功太「華ちゃん。明日は俺の彼女が来るから退屈せえへんで」
華 「お兄さんの彼女さんって、どんな人なんですか?」
功太「彼女は安藤麻耶言うて32歳で、付き合ってもうすぐ3年になるな。
   仕事は、警察病院の看護士しててな。
   以前、仕事で怪我して入院したことあった時に知り合った。
   俺の一目惚れやったから、すぐ猛アタックして付き合いだしたんやけどな。
   華ちゃんとおんなじ、気さくで優しい子やから、
   明日会って話せばきっと仲良くなれる子や思うで」
華 「そうなんですね。麻耶さんにお会いするの楽しみです。
   功太お兄さんのおノロケたくさん聞きたいですし(笑)」
功太「あははははっ(笑)そんな話しやったらたくさん聞き。
   ラブラブ話やったら盛りだくさんあるで。
   俺も航平にはまだまだ負けてへんからな」
華 「あははっ(笑)私達も負けませんよ」



そのとき航平は…
陽子さんと病院敷地内の庭園でまだ言い争っていた。

(病院内庭園)
陽子「私は航平ちゃんと一緒に居たいのよ!」
航平「だから!君に失望したんだよ!
   僕には大切な彼女がいる。君にも家庭がある。
   どちらにしても気持ちは疎かどうなる仲でもないだろ!」
陽子「そんなの関係ない!そんなの納得いかない!」
航平「じゃあ、どう言えば納得してくれるんだ!」
陽子「私はこんなに愛してるのに、
   あの時と変わらず航平ちゃんを愛してるのに、
   航平ちゃんはあの女と居るなんて。
   昨日からずっと。バスセンターに居た時、病院、
   夜のホテルでも、航平ちゃんとあの女をずっと見てたわ」
航平「は!?なんだって!?」
陽子「さっきもエレベーターから航平ちゃんと、仲良く出てくる彼女の姿見てたら、
   何であんな女と!もう悔しくて耐えられないのよ!」
航平「信じられない・・・。君はおかしいよ!
   君は僕を愛してないし、そんなの本当の愛じゃない。
   自己愛に過ぎない!
   昔も今もただ自分の思いをぶつけて、僕をがんじからめにしたいだけだ!
   自分に勝手のいい解釈して、人の話は全く聞こうとしない!
   周りが何を言って何を望んでるかも理解しようとしない!!
   久しぶりに会って少しは変わってるかと思えば、
   君はまた、僕が何より大切にしたい華や、
   親父や家族を傷つけようとしてる!」
陽子「航平ちゃんこそ、私をこんなに苦しめて。
   航平ちゃんの存在が罪だよ。
   航平ちゃん自身が、トラブルの種を作っとるとよ!」
航平「はぁっ!(溜め息)君はもう僕の手には負えないよ。
   これ以上話しても埒あかない。親父が心配だから病室に戻る。
   とにかく親父の闘病中に、またこんな騒ぎがあった時は、
   申し訳ないが君の上司に相談させて貰う。じゃあ!」
   航平はそう言い放つと、陽子さんを残して病院の玄関に向かった。
陽子「よかよ!その時は彼女をボロボロにしてやるから!
   覚えといて!航平ちゃん!!」
航平は黙ったまま振り返らずに、病院の中へ入っていった。



お兄さんは、廊下の喫煙室で麻耶さんと電話してた。
私はベランダからお父さんの姿を見ながら、
さっきあった店からの着信が気になって、苗ちゃんに電話していた。
(南3病棟、病室ベランダ)
華「本当にごめんね。そんな訳で連絡が遅くなって」
苗『お客さんの件はこっちで対応したから大丈夫よ。
  しかしまた、とんでもない元カノが現れたわね。
  何か端で見てると、華と海辺さんの間には何故か、
  元カノ元カレ事件が発生するよね。
  だけど私も今まで堅とは女問題や家族のこととか色々あって、
  乗り越えて今があるものね。
  華もその女に負けちゃダメだよ。
  きっと華が何も出来ないって思って高飛車なんだよ。
  もしまた何か言ってきたら、私の彼に手を出すな!って、
  ガツンと言い返しちゃいなさいよ』
華 「うん、そうよね。私負けないから。航平を守りたいから私頑張るわ」
苗 『そうそう。愛は何よりも強しよ』
華 「うん。苗ちゃん、ありがとう。
   明日来るお客様の納品お願いね。おやすみなさい」
苗 『分かった。店長にも伝えておくからお店のことは心配しないで。
   看病頑張って。おやすみ』(携帯を切る)


電話を終えてベランダから病室に入ると、航平も同時に病室に入ってきた。
華 「航平。おかえり」
航平は酷く疲れた顔で、何も言わずに私に近づいて、
私をベランダに連れて行った。
そして、思いきり私を抱き締めるとkissをして、
抱き締めたまま話しだした。
航平「華、ごめん…本当にごめん」
華 「ううん、私は大丈夫よ。功太お兄さんから事情聞いた。
   航平、大変だったのね」
航平「あいつから何聞いたか知らないけど、事実じゃないんだ。
   これを話すと華は僕を軽蔑するかもしれないけど…
   だけど、嘘をつくのも隠し事も僕は嫌いだから話す。
   華から嫌われても話す」
華 「私、軽蔑なんてしない。嫌ったりしないよ。
   航平を信じてるから、ちゃんと話聞くから言って」
航平「うん…。昨夜、彼女にキスされた。
   僕が寝込んでるときで、親父や兄貴が寝てるこの病室で…
   彼女は寄りを戻したいと言ってるけど、もう結婚してる。
   それに僕にそんな気はさらさらない。彼女との過去を忘れたいくらいだ。
   華、彼女には全く気持ちはないんだ。
   僕を信じてほしい。僕は華を大切にしたい…
   華や親父や家族との時間を大切にしたい。僕は…」
華 「信じてる。航平の気持ち分かってる。航平の辛い気持ちも分かってる。
   私も航平が大切だもの。こんなこと気になんかしないよ」
航平「華…ありがとう」
私は航平にkissをした。
涙が伝った後の残る航平の頬に、私は手を添えて涙を拭い微笑んだ。

華 「航平の欠点、やっと見つけた」
航平「え?僕の欠点?何?」
華 「見かけに寄らず泣き虫だし、本気で怒ると凄く怖い(笑)」
航平「ははっ(笑)確かにそうだね。最近よく泣いてよく怒ってる」
華 「でも、それも航平らしくていい」
航平「うん。僕も華の欠点を見つけた」
華 「ん?私の欠点は何?」
航平「彼氏が他の女からちょっかい出されても、怒らないし戦わない」
華 「ははっ(笑)そうよねぇ。戦って欲しいの?」
航平「ああ、今は戦って欲しい。僕を誰にも奪われないように(笑)」
ベランダから眠っているお父さんの顔を見ながら航平は、
陽子さんにご主人や子供がいることや、
昔、航平や功太お兄さんや周囲の人達に何をしたのかを話してくれた。


航平「(病室に入りながら)分かってくれてありがとう。
   あーっ(背伸びしながら)華の顔見たら、安心して腹減ってきたよ」
華 「ごめんね。私、お兄さんと先に食べちゃって」
航平「いいよ。遅くなったからね、先に食べててくれて良かった」
華 「今お茶入れるね」
航平「うん」

ガラッ!(ドアの開く音)
功太「おお!航平、やっとご帰還やな。どうやった」
航平「(お弁当を食べながら)昔と同じ。
   とにかく人の話しは聞かない(モグモグ)もうお手上げだよ」
功太「ほんまに、あの子と話すと宇宙人と話しとる感じやからな。
   こっちがまともなこと言うてるのに、
   段々可笑しくなってきて訳分からんことなる」
航平「親父の看病に支障が出るから、
   次なんかあったら彼女の上司に相談する(お茶を飲む)」
功太「そうやな、それがいいやろな。
   航平、明日昼前に麻耶が来るから迎えに行ってくる。
   その頃に誠一郎伯父ちゃん達が来るから頼むで」
航平「分かった(モグモグ)麻耶さんとは2年半ぶりだな。
   しかし、麻耶さんはよく長い間、兄貴の相手出来てるよな。
   関心する(ハンバーグ食べてる)」
功太「アホ!麻耶は俺にベタボレやからや。
   出会った時も、麻耶から一目惚れしたから付き合いたいって言うてきたし、
   俺がおらんと『寂しくてたまらんわぁ』って、
   さっきも電話先で泣かれて宥めるの大変やったで」
航平「よく言うよ(笑)まぁ、明日麻耶さんが来れば事実は判明するからね」
華 「え?さっき…お兄さんが一目惚れで彼女に猛アピールしたって」
航平「あはははっ!華は鋭い(笑)」
功太「華ちゃん。言うたらあかんやん。あはははっ(笑)」
華 「私は正直なんです(笑)」

今夜もお父さんの様態は落ち着いてる。
私達もさっきの陽子さんの騒動なんか無かったように、
平和で穏やかな時間を過ごした。


秋晴れの翌朝。今日は功太お兄さんの彼女、麻耶さんが来る。
航平のお父さんのお兄さん、誠一郎伯父様が病院に来る。
そして…ある有名ミュージシャンの歌の題名みたいだけど…
私にとっては決戦の金曜日となる。
功太お兄さんは麻耶さんを迎えに出掛け、
洋一お兄さん夫婦はお父さんと親戚の方達と一緒に病室にいた。
航平とお母さんは主治医に呼ばれて、
今後の治療方針や科学療法などの説明を受けていた。


私は病院の庭園のベンチに座って、母に今の状況を説明するために電話してた。
電話が終わると、自動販売機でジュースを買って、
エレベーターに乗りボタンを押して南3病棟へ。
エレベーターは3階に止まり、ドアが開くと…なんとそこに!
カルテを持った白衣の陽子さんが立っていた。
陽子「貴女!ちょうど良かったわ。話がある。来て!」
あちゃー!こんなときに会うなんて。航平も功太お兄さんも居ない…
華 「はい」


陽子さんは3病棟の廊下を左に曲がり、
いちばん奥にあるバルコニーに私を連れて行った。
そこには何人かの患者さんがベンチに座り、話したり本を読んでいる人もいた。
左を見ると、ここから航平のお父さんの病室も見える。
私はワザと自分の姿が病室の窓から見えるように、
フェンスにもたれて彼女と向き合った。
華 「話しって何?」
陽子「ああ。航平ちゃんを諦めてって答え、まだ聞いてないわよ」

私は昨夜の航平の言葉を思い出した。
航平『…今は戦って欲しい。僕を誰にも奪われないように』
よし!!

華 「申し訳ないけど諦めないし、貴女には航平は渡さないわよ」
陽子「は!?馬鹿じゃない!?まだ分からないの!?
   航平ちゃんは私を必要としてるのよ。
   お父さんの看護は私しかできないの!」
華 「看護士だから?お父さんの看護なら、
   今病棟にいる看護士さん達の方が、
   優しく親身的に見て下さってるわよ。
   貴女、ベテランじゃないのね。
   航平の事ばかり言ってるけど、新米だからかしら。
   物事の状況もまったく分からないのね」
陽子「何ですって!?」
華 「航平が必要としてるのは私なの。
   航平のお父様も家族も、必要としてるのは貴女じゃない。
   それに賢くて出来る看護士さんなら、
   変な嫉妬や男に現なんか抜かさないで、
   バイタルチェックや看護を待ってる患者さん達に、
   優しく目を向けてる時間だもの」
陽子さんは怒りで震える拳を抑えて、私に近寄ってきた。

陽子「貴女!いい度胸してるじゃない。タダじゃ済まさないわよ」
華 「殴るの?いいわよ。殴ろうが蹴られようが、
   絶対に貴女に航平は渡さないから!」
平和主義者の私にとって、生まれて初めての彼争奪対決だった。

陽子さんは私に掴みかかり、思いきり頬を叩いてきた。
パリーン!(持っていたドリンクが割れる音)
華 「きゃっ!」
私達は揉み合いになり、私は力任せに倒されて、
陽子さんに抑えつけられてしまった。
私の声と倒れた姿を見ていた患者さんの一人が、只ならぬ状況を察して、
ナースステーションに通報した。


そんな大騒ぎの最中、病室ではお母さんと航平が戻り親戚と話していた。
航平「あれ?洋一兄貴、華は?」
洋一「華さんはお母さんに電話しに行くって言って出たけど、
   一階の待合室じゃなかか?」
航平「そう」
明子「(窓の外を見て)ねぇ、あの屋上。
   人がたくさん居るけど、何かあったのかしら?」
洋一「ん?どこ?」
航平「患者か誰かが、体調悪くなって倒れたんじゃない?」
航平と洋一お兄さんは、明子お姉さんが指した方向を見た。
洋一「看護士が数人と患者が見えるけど…。
   ん?おい、航平。あれ、華さんじゃないと?」
航平「え?華?(姿を確認して)…あっ!まさか!」
航平は慌てて病室を飛び出し、私の居るバルコニーに走った。


(南3病棟、バルコニー)
患者さんに呼ばれた婦長さんと主任さん、
看護士さんが一人走ってきて陽子さんを止めた。
主任「小野寺さん!貴女何してるの!
   勤務中に患者さんご家族とケンカなんて!」
陽子「(息を切らして)す、すみません!」
婦長「貴女、大丈夫ですか?
   (華を起して)かなり出血してるわね。立てますか?」
華 「はい(ふらつく)あの、お騒がせしてすみません」
婦長「こちらこそ、うちのスタッフが申し訳ありません。
   とにかく処置室に行きましょう。
   小野寺さん、事情は後で聞くから私の部屋にきてちょうだい」
陽子「はい…」
婦長「田中主任、小野寺さんをお願い」
主任「はい」
患者「とにかくこの看護士、わしらが止めてもあの子を殴り続けちょるから」
主任「皆さん、お騒がせしてすみませんでした」


私は婦長さんと看護士さんに抱えられながら、病棟に戻っていた。
そこに血相を変えた航平がやって来た。
航平「華!」
華 「航平…」
航平「(血を見て)怪我してるのか!?
   あ、あの、何があったんでしょうか!」
婦長「海辺さんのご家族だったんですか。私は婦長の里村と申します。
   この度は誠に申し訳ありません!
   私の監督不行き届きで、うちのスタッフがご家族にお怪我をさせてしまい、
   なんとお詫びをしていいか。
   彼女、裂傷があって出血していますから、
   処置室にお連れして手当て致しますので!」
航平「婦長さん、僕が華を支えます!」
婦長「ありがとうございます。
   (腕を持って)ここをしっかり押さえて下さい」
航平「はい!華、大丈夫?」
華 「航平、ごめんなさい。皆さんにご迷惑かけて本当にごめんなさい」
航平「そんなこと気にしなくていいよ。
   華がこうなったのは、傍にいなかった僕のせいだから。
   そんなことより出血がひどいな。刃物で切られたのか!?傷が心配だよ」
華 「ううん。多分、瓶だと思う」

私は航平と婦長さんに連れられて、
ナースステーション隣の処置室で手当てを受けた。
彼女と揉み合った時に、私が持っていたドリンクの瓶が割れたからか、
左腕と左足の太股に切り傷を追っていたので、医師に診て貰うことになったの。
足の傷は深くはなかったけど、腕は三針縫うことになってしまった。
傷口の治療が終わると、包帯を巻いてもらい、抗生物質と鎮痛剤をもらった。
私が治療している間、航平は陽子さん絡みで看病時に起きそうな不安を相談していた。
婦長「そうだったんですか。お話して下さって良かったです。
   あの、実はお恥ずかしいお話ですが、
   彼女は患者さんとのこういう騒ぎは二度目なんです。
   後で本人から事情を聞くのですが、
   今後の事は私の方で対応を考えますから。
   詳しいことは改めて、病室に伺いお話します」
航平「婦長さん。僕の問題も絡んでますから、事を荒立てる気はないんです。
   とにかく、父の看病を穏やかにしたいだけですから」
婦長「そう言って頂けると本当に救われます。
   でも、お怪我をさせた事実は消せませんから、
   この事は此方に任せて下さい。
   お二人とも、安心してお父様の看病に戻られて下さいね」
婦長さんはそう言って深々と頭を下げた。


航平と処置室を出た私は、病室に戻る前に陽子さんとの間で起きたことを話した。
航平「え?華、本当に陽子と戦ったんだ(笑)」
華 「だって…航平が戦って欲しいって言ってたし、
   航平を奪われたくないと思って…
   とにかく私、陽子さんに負けたくなかったの。
   それに、これ以上あの人に、
   お父さんの看病する航平の邪魔をして欲しくなかったから…」
航平「良くやったね。ちょっと痛々しいけど(笑)
   ああ、頬も殴られたんだね。少し赤く腫れてる」
航平は私の頬を優しくなでて、肩を抱いて病室に向かった。
航平「華の姿を親父や家族が見たら、間違いなく驚いて大騒ぎになる。
   僕が事情を説明するから任せてね」
華 「うん。本当にごめんなさい」

航平は私に優しく微笑んで、病室のドアを開けた。
ガラッ!(ドアの開く音)
洋一の声 「おお、二人とも何処に行って…
      華さん!その包帯!どうした!?」
航平母の声「航平!華さんに何があったと!?」
航平の言った通り、病室は一気に大騒ぎとなってしまったのだった。
(続く)


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