ブログ“愛里跨の部屋(ありかのへや)”

本ブログでは、毎月の占いと癒し記事をお届けしております。

愛里跨の恋愛スイッチ小説 (蒼ちゃん編 33)

2011-10-06 17:32:17 | Weblog
33、番狂わせ




翌日の朝、私はいつもの時間に起床して、
眠い目を擦りながらリビングにいった。

蒼 「あれ?…茜」
茜はもう仕事に出かけていて、
キッチンテーブルには朝ご飯が用意してありメモがあった。

茜メモ『蒼ちゃん、おはよう。
    今日は撮影で早く出勤するからご飯食べてね。
    お仕事頑張って。茜』

蒼 「なんだ。茜はもう仕事に行ったんだ」
私は顔を洗って、味噌汁とご飯をついで食べると、
いつものようにバタバタと化粧と身支度をして会社に出かけた。



会社に着くとデスクの引き出しを開け、いちばんに携帯を取り出した。
充電器のコンセントを差し込んで私は携帯を開いた。

うわぁ!何!?このメールと着信の数…(゜∀゜;ノ)ノ
奏士くん、茜、頼さん、東さん、紺野さんに満智子まで…
やっぱり…携帯は忘れちゃ駄目だわ(^_^;)


私は一旦携帯をデスクに置き、未処理のボックスから伝票を取り出すと、
パソコンに向かってキーボードを叩いた。
午前中は順調に仕事をこなし、
昼はいつもの様に満智子といつもの公園でランチ。



(ほのぼの公園)

私がいつものベンチに着いて、みんなに返信のメールをしていると、
満智子はすぐ走ってやってきた。

満智子「蒼ー!」
蒼  「満智子。お疲れ様」
満智子「お疲れっ!今日も元気?」
蒼  「うん、元気。あっ、電話くれてたのにごめんね。
    私、携帯を会社に忘れてたから連絡出来なかったの」
満智子「そうだったんだ」
蒼  「何か用事だった?」
満智子「うん。まぁ、用事って言うより近況報告かな。
    私さ、正くんと別れたの」
蒼  「え!?…別れたって…何で!?」
満智子「前からよく喧嘩してたんだけど、金曜夜が決定打だったかな。
    マジ女がいたのよ」
蒼  「え!?浮気じゃなく!?」
満智子「そう。浮気じゃなく」
蒼  「そうだったの。正くん、ひどい…。満智子…大丈夫?」
満智子「うん!私も気持ちは冷めてたし、
    こっちからあっさりフってやったわよ(笑)
    もう気持ちはスッキリしてるから私は大丈夫よ。
    終わった恋なんかに未練はない。また新たな恋に頑張るわ」
蒼  「満智子…。満智子は強いなぁ。
    (満智子を見て)あれ?満智子、お弁当はどうしたの?」
満智子「あっ、あのね…」


私達が話していると、背後から男性の声がした。
男性の声「満智子さん!お待たせっ!」
私達は声のするほうを見た。それは…
蒼  「香和さん!ん?…お待たせって…満智子?」
満智子「あははははっ(焦)あの、今日は香和さんにランチ誘われて、
    それもあったから伝えようと思って、土曜日に電話したのよね」
蒼  「そう。そうだったんだ」
満智子「蒼、ごめんね。今日はそういう事だから、ランチは明日一緒にしようね」
蒼  「あっ、うん…(笑)行ってらっしゃい」
満智子「うん。蒼、ありがとうね。行ってきます」
満智子はそう言うと、香和さんに駆け寄って、
二人話しながらほのぼのカフェに歩いていったのだった。


蒼  「なるほど…。それで別れても元気なんだ。
    満智子ったら(笑)なんか幸せそうな顔しちゃって。
    (・_・;)あーあ。今日は私ひとりでランチかぁ…」
私がお弁当を開けて食べ始めると、また後ろから男性の声がした。

真一「蒼さん!」
後ろを振り返ると、真一さんがコンビニ袋を持って立っていた。
蒼 「真一さん!」
真一「一緒に弁当食べない?」
蒼 「あ、はい。一緒に食べましょう(笑)」
真一さんは私のいるベンチに近づいて隣に座った。
そして二人で食べながら話し始めた。

真一「香和に満智子さんを連れていかれたんでしょ」
蒼 「あ…ええ。まぁ(笑)」
真一「香和の奴。こないだ4人で食事した時から、
   満智子さんのことが気に入ったみたいで、
   彼女のことずっと誘ってたみたいなんだよ」
蒼 「そうなんだ。全く知らなかったな(笑)」
真一「実は僕も今朝聞いたんだ(笑)
   あの雰囲気だと二人、近々付き合うんじゃない?」
蒼 「そう。じゃあ…満智子にとっては良かったんだ」
真一「蒼さんはその後どう?」
蒼 「うん…」

真一さんには話しておこうかな。
ドイツ行くこと…

蒼 「実は私、12月半ばから半年仕事でドイツに行くことになったの」
真一「え!?ドイツ!?」
蒼 「ええ。モデルの仕事でね」
真一「モデルってまさか…『スター・メソド』の仕事でってこと?」
蒼 「多分。詳しい事は今夜、東さんから話があるんだけどね」
真一「東さんか…。半年って…
   勿論、今の会社辞めて行くつもりだよね。
   これから本気でモデルの仕事するの?」
蒼 「え?あー、今の会社には夕方辞表出して辞めてドイツ行くの。
   モデルの仕事は今回だけのつもりなんだけど」

真一さんは暫く黙っていたけど…
真一「蒼さん、その仕事断った方がいいよ」
蒼 「え?…どうして?」
真一「僕は偉そうに言える立場じゃないけど、
   これからモデルを続ける気がないなら、
   その話断って今の会社続けた方がいい」
蒼 「んー。でも、もう東さんに返事しちゃったし、
   行くのは半年だけだから、帰ってまた仕事を見つければ」
真一「甘いよ!そんなの。…蒼さんは甘い」
蒼 「真一さん…」
真一「この世界なめてたら大変なことになるよ。
   それにモデルってことは、東さんと一緒に行くってことだよね。
   そのこと、一色くんに話したの?彼は賛成した?」
蒼 「あ…。いえ、奏士にはまだ話してないけど、
   でも今日、東さんに詳細を聞いてから話そうと」
真一「彼に話してないの!?…彼が知らないなら尚更止めた方がいい」

真一さんは険しい顔で私を見つめてる。
蒼 「でも半年仕事するだけで、すぐ日本に帰ってくるんだから、
   奏士も仕事だって言えばきっと理解してくれるはず」
真一「だから蒼さんは甘いんだよ」
蒼 「え?」
真一「東さんは仕事だけで君を連れて行くと思う!?
   蒼さんを女性として見てるのに、
   そんなに簡単に割り切って連れて行くと思う!?」
蒼 「女性としてって…」
真一「第一、一色くんが許さないでしょ。
   いくら仕事とはいえ、自分の惚れてる彼女が、
   半年も他の男と海外で一緒に過ごすことを簡単に許さないでしょ。
   蒼さんは、一色くんとの仲が駄目になってもいいの」
蒼 「え?…駄目になるって」
真一「僕が一色くんなら、絶対に行かせないな」
蒼 「真一さん」
真一「悪いことは言わない。
   今なら辞表出す前だから間に合う。
   僕も東さんや神道社長と同じ業界人だから君の知らない事も知ってる。
   モデルの話は断った方がいい」
蒼 「……」
真一「僕が蒼さんを好きだからって、やきもちで反論してるんじゃないよ。
   僕は東さんとも話したし、一色くんの気持ちも知ってるから言うんだ。
   それに…神道社長がどんな人かもね。
   この話進めたら絶対に揉めるって」
蒼 「真一さん…」
真一「僕は蒼さんが幸せになる事なら賛成もするし、
   その為に僕で出来ることがあるなら喜んで協力もする。
   でも、今回の話は君にとっては大きな苦しみになる。
   だから…止めた方がいい。
   僕は君には選択を誤って後悔して欲しくないんだ」
真一さんは私の手を強く握り、私に強く訴えるように見つめてる。
蒼 「真一さん…分かりました。…もう一度よく考えてみます」
真一「そう…(溜め息)良かった。
   食事中なのにごめんね。力説しちゃったな」
蒼 「ううん。真一さん、アドバイスありがとう」
真一「いいんだよ(笑)」
私達はコスモスを眺めながらお弁当を食べて、
満智子と香和さんの恋話で盛り上がったのだった。



私は仕事を終わった後、
高中さんに声をかけドイツ行きの話をした。

(蒼の会社、会議室)
高中「そう…。良い話だと思うから応援はするけど、
   貴女が会社を辞めてしまうのは残念ね」
蒼 「高中チーフ…」
高中「金賀屋さん、その話は決定したの?」
蒼 「いえ、まだ内定で本契約は今日決まるんです」
高中「そう。それなら決まってから辞表を出せばいいわ。
   もしかしたら、話が変わっちゃうってこともあるし、
   それからでも遅くないから」
蒼 「はい」
高中「金賀屋さん。私ね、今年いっぱいで退職するのよ」
蒼 「え?高中チーフ、会社辞めちゃうんですか?」
高中「ええ。結婚が決まってね。
   彼の転勤で年明けてすぐに大阪に引っ越すから」
蒼 「チーフ、おめでとうございます!」
高中「ありがとう(笑)
   だから、貴女にチーフをお願いしようと思ってたんだけど残念」
蒼 「え!?私がチーフに!?そんなの無理ですよ!」
高中「無理なら私も進めないわよ」
蒼 「でも私、いつもチーフに叱られてたし、
   クレーム処理も真面にできなかったし」
高中「あのね、私が貴女にずっと辛く言ってきたのは、
   実務能力があるからだし、仕事も今では他の人以上にこなせてるもの」
蒼 「高中チーフ…(目を潤ませて)」
高中「もしドイツ行きが無くなったら、私の後を引き継いで。
   部長に後継の件は話しておくから、
   ここに残ってチーフの仕事を引き受けてね。お願い(蒼の手を握って)」
蒼 「はい…(泣)分かりました。
   高中チーフ認めて下さって本当にありがとうございます…」
高中「ええ(笑)じゃあ、またどうなったか教えてちょうだいね」
蒼 「はい」
高中チーフは私の肩をポンポンと軽く叩くと会議室を出ていった。
私が6年やってきた仕事をやっと認められた瞬間だった…



仕事を終えると私は、東さんに電話をして、
待ち合わせ場所、新橋に向かった。
そこには今回の仕事の取引先、伯社長の会社昴然社がある。
新橋駅を日比谷口に出て、待ち合わせの東京Tホテルに向かった。
そしてホテルの玄関を入りフロント横を通り過ぎると、
ロビーに居る東さんを見つけた。
蒼 「東さん、遅くなってすみません」
東 「いいよ。仕事終わってすぐなのに、
   こんな所まで呼び出してこちらこそすまなかったね」
蒼 「いえ」
東 「よし。じゃあ行こうか」


私は東さんの後をついて歩き、ロビー奥のラウンジに向かった。
そこには神道社長と、伯社長がいて私を待っていた。
神道「蒼さん。やっと来たね」
蒼 「お待たせしてすみません(頭を深々と下げる)」
伯 「いや、構わんよ。神道くん、この子が今回のモデルかい?」
神道「はい。うちの秘密兵器ですよ。
   伯社長も東の今回の写真集はご覧になったでしょう。
   彼女がそのモデルですからね」
伯 「おお!そうだったのか。あのモデルは君か!」
蒼 「あの、初めまして。金賀屋蒼と申します。
   宜しくお願い致します」
伯 「(名刺を出して)私は伯本次郎だ。これから宜しく頼むよ。
   しかし…君、その赤いメガネは頂けないな。
   そんなに美人なのに、これからはコンタクトにしなさい」
蒼 「(名刺を貰って)は、はい(汗)」
伯 「東くん、コンタクトくらい買ってやりなさい」
東 「はい」
神道「それじゃ、先程の件で進めると言うことで宜しいですよね」
伯 「ああ。変更事項は無しだ。最初の約束通り、
   全面的に君達に資金援助はする。これが契約書だ」
神道「ありがとうございます。じゃあ、サインを」
東さん、神道社長、伯社長はそれぞれに書類にサインをして、
書き終わると、笑顔で握手を交わした。
私は訳が分からないまま、ただ三人を無言で傍観していた。

なんか凄いシーン…
まるで映画のワンシーンみたいな。
いかにも高そうな印鑑だし、
あんな分厚い書類の束に三人がサインして…

伯社長はサインを終えた書類を、秘書みたいな人に渡すと立ち上がった。
伯 「神道くん。明日朝一で、約束の金額を送金する。
   それ以上にかかった費用は、その都度請求してくれ」
神道「はい、わかりました。お願いします(一礼する)」
伯 「東くん、良い作品が出来上がるのを楽しみにしているよ」
東 「はい。任せて下さい」
伯 「じゃあ、私はこれで失礼するよ。
   神道くん、東くん、ありがとう。また連絡する」
神道「はい。今日はありがとうございました」
東 「ありがとうございました(頭を下げる)」
蒼 「金賀屋蒼さんだったね。仕事頑張れよ。またゆっくり会おう」
蒼 「は、はい。ありがとうございます(深々頭を下げる)」
伯社長は秘書と一緒にホテルの玄関に向かって、
玄関に止まった黒い車で帰っていった。

なんかあの社長さん、貫禄ある…迫力あるな…

神道社長と東さんは疲れた顔で、ソファーに座った。
神道「ふぅーっ(大きな溜め息をついて)やれやれ、やっと終わった。
   途中でごねられるかと思ってたが、
   意外にすんなりだったから本当に良かったよ」
東「ああ。良かった。ふぅ(溜め息)
  蒼さんはいきなりで何のことだか分からないよな(笑)」
蒼 「あっ、いえ(笑)」
神道「蒼さん。伯社長と契約書を交わしたから、ドイツ行きは決定したよ。
   すぐパスポートの手続きをするからね」
蒼 「あっ、はい…」

ちゃんと今日言わなきゃ…

蒼 「あの、東さん、神道社長。私、モデルのお仕事は今回だけで、
   ドイツ行きもお仕事のスタッフとしてお受けしたいんですが」
東 「蒼さん。それは?
   僕とは仕事の関係としてだけ関わりたいということ?」
蒼 「あっ…はい。私、あれから奏士くんと会って和解したんです。
   それで…」
神道「何甘えたこと言ってるの?蒼さん」
蒼 「えっ…」
神道「君が自分の意志で、光世に今回の仕事をOKしたんだよね」
蒼 「あ、はい」
神道「君がOKしたから、僕らは君に大金つぎ込むんだよ。
   うちの仕事を簡単に考えて貰っては困るよ!」
蒼 「あっ、あの私は…」
東 「おい、生。今のは蒼さんにはきついよ」
神道「光世は黙ってろ。
   お前にこの仕事を最初に依頼したのは俺だ。
   蒼さん、この件は茜ちゃんとも話したんだ。
   彼女は君のドイツ行きを賛成してくれたし協力もするそうだ」
蒼 「え!?茜が…」
神道「蒼さん。今日、今の会社に事情は話したの?
   まさか、まだ辞表を出してないとか言わないよね」
蒼 「話はしました。でも、辞表はまだで…すみません」
神道「じゃ、明日必ず辞表を提出して。
   それが確認できたら、君の会社の社長と話して、
   早めに解職をお願いする。いいね」
蒼 「え!?…」
東 「おい、生。ちょっと言い過ぎだって」
神道「それから、茜ちゃんから昨夜聞いてると思うけど、
   茜ちゃんとヤスは来春に結婚が決まってるだろ?
   君は今後独りでの生活を考えてなきゃいけないよね。
   それは自分でも自覚してる?
   今の会社の給料でどっちにしても生活できないだろ」
蒼 「え?…結婚って…」
東 「蒼さん、まだ茜ちゃんから聞いてないの?」
蒼 「え、ええ。昨日は茜が帰る前に、寝ちゃって…」
神道「聞いてないなら、そういうことなんだ。
   だから、君が来年ドイツから日本に帰ってきたら、
   自立した生活も考えなきゃいけないわけだ。
   それとも、君が付き合ってる彼が養ってくれるのかな」
蒼 「あっ…。それは…」
東 「生!もういい!後は僕が蒼さんと話すから」
神道「いや!モデルを引き受けた時点でうちの社員なんだ。
   蒼さんはうちの商品でもあるんだ」
蒼 「商品…」
東 「だけど、ものには言い方ってのがある。
   説明するにしても順序ってものがあるだろう!」
神道「俺の立場はそんな生ぬるいこと言ってられないんだ。
   今後この間みたいに、男に振り回されて街を裸足でふらふらなんて、
   そんな勝手なことされると困るんだよ!」
蒼 「神道社長…私は商品なんですか…」
神道「ああ、そうだよ。茜ちゃんもそうだ。ある意味仕事ではね。
   だから勝手に男とチャラチャラされるとすぐ叩かれる。
   伯社長にも迷惑がかかるし、うちにとっても大損害だ。
   いくら素人だからってこのくらいは自覚してもらわないとな」
蒼 「……」
私は今の神道社長が、今まで見えていた人とは全く別人に見えた。

これが…今日真一さんが言ってたことなの?
これがこの世界の考え方…なの?

東 「蒼さん、ごめん。生の言ったことは気にしないでいいよ。
   今から二人でゆっくり話そう」
神道「光世、お前何言ってるんだ。
   明日の朝、莫大な金が動くんだぞ!分かってるのか!
   お前の今後にも差し支えるんだ。個人的感情で物事を進めるな!」
東 「そんなことは分かってるさ!
   だが、何も知らない蒼さんにいきなりそんなことを言っても、
   理解なんてできないだろ!生、頼む。僕に任せてくれないか」

神道社長は少しの間黙って考えていたけど、立ち上がってキツイ口調で言った。
神道「分かった、任せるよ。じゃあ、俺はこれで。
   蒼さん。きつく言ってしまったかもしれないが、
   これが私たちの仕事なんだよ」
神道社長は、私の肩を軽く叩き帰っていった。


放心状態で座っている私の横に、東さんは座って手を握った。
東 「ごめんね。生は仕事のことになるといつもあの調子なんだ。
   生はストイックで掴んだ仕事は完璧を求めるし、自分にも他人にも厳しい。
   まぁ、あんな性分のあいつだから、スター・メソドはどんどん成長して、
   ここまで大きく名の知れた会社になったんだけどね」
蒼 「はい…分かってます…神道社長の言うことは正しいです」
東 「蒼さん、今から僕のオフィスに行って話そう。
   今後の仕事のスケジュールや、これからの準備もあるから」
蒼 「はい…分かりました」
東さんは、私の手を握ったままホテルを出て駐車場に向かった。

私の考えが甘かった。
茜が結婚する…
私は一人になる…
真一さんの言ってた通り、これを引き受けたら、
奏士とも続けられなくなるの?

私は心の中にもどかしさと、何とも言えない不安が浮かんできて、
何から理解したらいいのか分からなくなっていた。
そして私は、東さんの車の助手席に乗って、
神楽坂にある東さんのオフィスに向かったのだった。
(続く)


この物語はフィクションです。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 愛里跨の恋愛スイッチ小説  ... | トップ | 愛里跨の恋愛スイッチ小説  ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事