あおぞらブログ

発達障害やグレーゾーンなど、ちょっと個性の強いお子さんのパパママを応援する「パパママサポート あおぞら」です。

思いやり

2012-11-14 10:22:05 | スタッフのひとりごと
自慢じゃないけど、
うちの中3の長男は
思いやりの ない 子です


自慢じゃないですね


でも
謙遜でも卑下でもなく
事実です。


今に始まったことではなく
幼少期からずっとですから
そういう関係のエピソードは
挙げればキリがありません


そんな育て方はしていない、
ことあるごとに優しさや思いやりについて
教えてきたつもりなのに
いまだに身についていません。


毎日友達が家に遊びに来るのがフシギなぐらい、
友達に対しても
冷たい言葉や信じられない言葉を使っています。


それでも友達でいてくれる子たちは
「そういう言い方はないだろ」
「おまえ言いすぎだぞ」
と言い返してくれる友達。


ありがたい存在です。


だからといって
友達が要らないのかというと
決してそうではなく
本人曰く、「宝物は友達」だそうです。
事実、
友達からもらったお土産や記念品などは
とても大事にしているんです。

つまり
その思いやりのない言葉の中にも
「愛」はあるようなのです。



相手が友達ではなく
次男になると
その口撃はさらに強まり、
言葉に「愛」ではなく「悪意」が感じられます。


ADHDでもちょっと成長してきた長男にとっては
アスペルガーでやんちゃ最盛期の4年生の弟は
かなり鬱陶しい存在なのだとは思いますが
とても肉親に話しているとは思えない、
酷い言葉を使います。


これが
他人、とりわけ、嫌いな人物相手になると
顔を靴で踏みつけるような勢いで
言いたい放題。
「悪」そのものです。
自分に言われているわけではなくても
横で聞いているだけで哀しくなります。



人間に対してだけではありません。

生き物も飼えません。

昔から
虫や生き物が好きで
一時は「歩く生き物図鑑」と言われるぐらい
知識は豊富でした。


なので
カブトムシやクワガタを買ったりもらったり
金魚すくいでたくさん取ってきたり
アゲハの卵を採ってきて
羽化させたりしてきましたが
どれも初めの2、3日で飽き、放置。


結局いつも私が世話役でした。


3年前、
今の家に引っ越してすぐに
犬を飼い始めました。


長男はまだ友達もできず
せめて犬でもいたら寂しくない、と言うのですが
私は今までの彼を知っているし
私自身も子供の頃、
犬が欲しいと言ったくせに散歩を嫌がったりした人なので
要らない、飼わない、と言ったのに
主人が知人からもらってきたのです。


初めはみんなのおもちゃでした。

ところが案の定、
自分に友達ができると
めったに触らなくなりました。
散歩もご飯も
私から言わないと気付きません。

自分がお腹がすくように
犬も当然お腹がすくんだよ、と
毎日のように言っていますが
毎日のように忘れています。


長男にとっては
犬も虫と同じようです。



どうしてこんなに思いやりがないの?!





ずっとずっと
私の心の中で繰り返されている叫びです。




長男、と書いてはきましたが
それは歴史が長いからで
次男にもそれは感じられます。

長男より少しは優しいところがありますが。




発達障がいの人は

「相手の身になって考える」
「相手の気持ちを想像する」

ということが苦手だと知ってからは
私の中で葛藤が続いています。

発達障がいだってそうじゃない子もいるし
やっぱり育て方のせいなのかな。

ずっと主人の両親と同居していたので
高齢者に対してはとても優しい一面もある。

主人も思いやりのない方の人だから
そんな父親を見て育ったからこうなのかな。

どうしたら思いやりは育つのかな・・・





先日、
「思いやりの気持ちを育てるために」
という新聞記事のタイトルが
目に飛び込んできました。

ある養護教諭のコラムでした。



“それは自然に育つものではないと考える。
 まずは「他者に共感する力」を育てることが重要である。
 そのためには、
 生活の中でいろいろな人と関わったり、読書をしたり、
 子どもの時にできるだけ自然の中で遊んだりする経験が
 大切になってくる。
 
 絵本の中の登場人物と自分を重ねて共感したり、
 きれいなものを見て感動する体験を
 他者と共有することで、
 他の人の立場になってその人の気持ちを考えられるような、
 想像力や共感力にもつながっていく。
 
 また、大人自身が子どもと一緒に過ごす中で
 思いやりを示すことも大切である。
 周囲の人を気遣う優しさを見せたり、
 子ども自身に温かく接することで、
 子どもの心に思いやりの気持ちが浸透していくと考える。
 子どもは、身近な人を手本に育っていく。
 子どもにとって一番身近な大人は、
 父親・母親などの保護者である。
 そこで作り出される家庭の雰囲気が、
 人そっれぞれの生き方を決めるもとになっていくといっても過言ではない。
 子どもたちの思いやりを気持ちの根っことなるものが
 家庭の雰囲気の中で育っていくことを、
 日々忘れずに過ごしていきたい。

 また、思いやりの気持ちを表現するには、
 コミュニケーションの力も大切である。
 言葉の力をはぐくむと共に、
 親子の関係の中でも。、
 互いの気持ちをきちんと相手に伝えることで
 コミュニケーション能力が育っていくことが期待できる。”




読み終えてしばし
呆然としてしまいました。


自分の中では
あまりにも分かりきった話、
わざわざ誰かに言われなくても
ごくごく普通の生活の話。


絵本も読んだ、
野山へ連れていった、
思いやりは示してきた。



そんなあたりまえなことが、
こうして文字になって他者から言われたことで
息子たちには
思いやりが育つ条件がない、と
他人に断言されたようでした。




じゃあ
思いやりがない、と他人から思われるような子がみんな
そういう育て方をされていないのか?!



そういう子を見たら
十把ひとからげにして
「いったいどんな育て方をされてるの?!」
なんて思わないでほしい。

こうして私のように
苦しみながら子育てしている親もいるんです。




毎日のように言わないと分からなくても
毎日のように教え続けよう。


彼の
幸せな未来のために。

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