自転車を盗られて

先日、
自転車を盗まれました

辺りは暗かったけれど
ほんの数分だけ、
自転車から離れたすきに
忽然と消えていました


何が起こったのか
すぐには飲み込めなくて
ただポカンと口を開けて（たぶん）
しばらく立ち尽くしていました。


ちょっと経ってからようやく
盗まれたのか、と思い（遅いか）
怒りよりもショックで
哀しい気持ちになりながら
本来なら自転車で回るつもりだったところを歩いて回り
帰宅しても
なんだか力が抜けてしまって
何もやる気にならなかったです



決して新しいものでも高価なものでもない
手入れも全然していない、
どちらかというと
汚くて逆に目立つようなママチャリが
まさか盗みの対象になるなんて
思いもよらなかった


思えば
ホームセンターの特価で、
買ったのはもう１０年以上も前。


長女はほとんど乗せなかったけれど
長男、そして次男、と
後部座席に乗せてよく走ったなぁ～と
今は私より大きくなった長男を見ながら
しみじみと思いました。

あの頃はまだ
ママチャリの３人乗りはＯＫだったので
前乗せに次男、後ろに長男を乗せて保育園に走ったり
長男が小学校に上がってからは
前乗せを外して次男が後ろへ。


そして今は
後ろの座席は荷物カゴになり
４年生になった次男がたま～に面白がって乗る時には
ちょっと踏み台になるものがあれば
自分でよっこいしょと乗れるようになり。


そんな思い出話に
子どもたちも乗ってきて
あぁだった、こうだった、と
いろんな思い出話のおかげで
自転車盗難も笑い話になりました


でも翌日、
次男の通学路に捨てられているのを
学校から帰る時に次男が見つけ
「たぶんママのだと思う」と
知らせてくれたので行ってみると
はい、私の愛車でした


何の特徴も目印もない、
名前さえ書いてなかったママチャリなのに
よく分かったねと言うと

「なに言ってんのめっちゃ特徴あるやんか
　ここもここもこれもさ
　オレは一番よく乗ったから、めっちゃ覚えてるんだよ」


あ～そうか

私は乗っても前しか見ないけど、
次男は後ろからあれこれ見てたのかな。



なんだか心がほっこりしました


ありがとう
見つけてくれて


ありがとう
いつも見ていてくれて


ありがとう
戻ってきてくれて


そして
ありがとう
家族の思い出を
壊さずに返してくれた、泥棒さん