葬儀司会「青柳司会事務所」ブログ

葬儀司会歴20年以上の青柳(あおやぎ)がお送りする
仕事の日々や寺社仏閣参拝のブログ。

曹洞宗・大本山 總持寺の旅

2018年08月24日 | 旅行
葬祭業に勤めてから、いつか行ってみたいと思っていた「大本山」。
本山は各宗派にありますが、新潟県北で施行が多い 曹洞宗が一番気になっていました。
何せ主人の実家も、私の祖父母も曹洞宗。馴染み深い宗派なのです。
しかしそのルーツである本山には行ったことがなく…。

曹洞宗は福井の「永平寺」と、神奈川県・鶴見の「總持寺」があります。
今回は比較的アクセスがしやすい「總持寺」へ向かうことにしました。
禅宗の1つである曹洞宗。その建造や風景からルーツに触れるために行ってきました。
友人も興味がありましたので同行。2人旅です。

8月18日の深夜、夜行バスで東京都へ。
翌19日、予定より早く午前4時45頃に到着。
少し休んでからまずは横浜へ向かいます。
お宿がある関内のホテルで、事前に荷物を預かって下さるとのことなので一旦そちらへ移動。

朝食はどうしようか…と思っていたら、ホテルのスタッフさんから有名な中華がゆのお店を紹介して頂きました。
横浜中華街はホテルのすぐ近く。歩いてすぐに中華街の門が見えてきました。

朝の中華街はまだシャッターが閉まっており、水まきをする店員さんがちらほら。
華やかな街並みの静けさがまた独特です。


ベルサイユの薔薇風のシーサーを発見。オスカルとアンドレ…


中華がゆは第一候補のお店が既に長蛇の列だったので、第二候補の「謝甜記 貮号店」さんへ。
到着時が丁度開店時間で、滑り込みで並ばずに入ることができました。


私は牛肉がゆ、友人は貝柱がゆを頂きました。
上に浮いているのは牛肉ではなく、なんとパン…意外と合うのです。
中に入っている牛肉、ほんのり生姜の味。朝から沁みるおいしさ!
貝柱のほうも少し頂きましたが…ぷりっぷりでした。
これでも小さいサイズ…大きいとラーメン丼サイズです。
お茶はジャスミンティーでしたが、ジャスミンが苦手な友人も「これなら飲める」とおかわりを頂いてました。

お店から出ると、お店の前には長蛇の列が…危なかった!



駅に向かう途中、中華街で何かのロケをしておりました。詳細は不明…


そしていよいよ鶴見へ向かいます。



駅にはちゃんと案内文が。…ここまでは順調だったのです。ここまでは…。


西口から總持寺へ向かったのですが…グー●ルマップさんの通りに進んだのですが…
長い坂を登り、降って…30分近くかけて辿り着いたのは住宅街。
えっ??あれれ???どういうこと????
でも地図を見るとここなんだけどな…と思い、近くの方にお声をかける。

「あー、入口はこっちじゃないですよ!」

曰く、やはり車でお越しの方もナビがこちらに案内してしまい、迷ってこられる方が多いとのこと。
なので「通り抜けできません」の看板をつける羽目になったそうです。

すると、近隣にお住まいの方から「こっちからなら墓地にいけるわよ!」とご案内して頂きました。
通常は檀家さんや近所の住人などが使用するところで立ち入り禁止ですが、きちんと戸を閉めてくれるなら…と。
許可を頂いて有難く通らせて頂きました。ここが登り切った出口↓


傾斜が急な階段を登りきると…



お墓です。大きな墓所…!


写真では墓所の広さが写せなくて残念でしたが…
このとき、長い坂のアップダウンに加え階段を登った直後でかなり体力が消耗しておりました。
石原裕次郎のお墓もあるそうですが、広すぎて とっても探す余裕はありませんでした(笑)

午前10時から行っている「諸堂拝観」に参加する予定だったのですが…
道に迷ってしまった為に間に合いませんでした。
午前11時からの拝観もありましたが、友人のほうで別件、人と会う予定がありましたので今回は断念。
仕方なく各々で散策となりました。非常に残念…。

廊下の間にこのようなものが…




お坊さんがそのまま渡れるように石畳のようになっています。
廊下が輝いておりピカピカです。




お墓の横には「大祖堂」…總持寺・最大の建造物です。
ここは簡単に言えば、僧侶の修業の場。法要なども行っています。
全国の曹洞宗のお寺様が集まっても入りそうなくらい大きいです。さすが本堂客殿。
中から読経が聞こえておりました。
これ以上は立ち入り禁止だったのでなるべく近くから撮影。



「大雄宝殿」とも呼ばれている「仏殿」
ご本尊・釈迦牟尼如来が祭られています。ここでご参拝…



仏殿前では、お坊さんが作務衣を着て芝刈り機で芝を刈っていました。暑い中 お疲れ様です。



「放光堂」この總持寺が能登から鶴見へ移転した際に最初に建立された建物。
当時は大祖堂としてとても重要な役割を担っていたそうです。
現在は檀信徒の永代供養のご位牌を安置した供養の道場とのこと。
撮影時も、中からお経が聞こえてきておりました。


有名な「百間廊下(ひゃっけんろうか)」片側は一般参拝者が土足で歩けます。
もう片側は板張りになっており、僧侶用の廊下で土足厳禁です。
僧侶は廊下を渡っているとき、必ず仏殿前では止まり参拝すると聞きました。

先程の廊下もそうでしたが、やはりピカピカ輝いています。
それもそのはず…毎日「洒掃行(しゃそうぎょう)」という雑巾がけが行われているからなのですね。
長年の僧侶の修業の賜物がこの輝きなのかと思うと、感嘆してしまいました。


宝蔵館「嫡々庵」總持寺が所持している文化財を一般公開している建物です。
時間の関係で今回は入口のみ…



至る所に沢山の方が、木陰で座って風景画を描いております。
さすがに近くで撮影はできないので遠方からですが…。ご年配が多いですね。




暑さも厳しく体力も怪しく(笑)ここで休憩です。
「逢人亭」自販機や売店があります。お香やお守りなども販売しておりました。
様々なお知らせも掲載。外国人向けの坐禅のご案内もありましたね。


休憩スペースには過去に行った法要の映像が流れていました。
ひたすら般若心経をお唱えしておりましたが…大般若の映像かな?


「被災霊骨奉紀由来」碑。


「梅壽庵」本尊は地蔵願王大菩薩。水子供養の場でもあります。

お線香をあげるところがありました。お地蔵様にもご参拝。


石灯籠がある広場。近くで親子が楽しく追いかけっこをして遊んでおりました。


大梵鐘です。

ちょうどお坊さんがいらっしゃいまして、許可を取ってお坊さんも含めて撮影しました。
とても絵になる…

大梵鐘は葬儀前に「これを流してほしい」と曹洞宗のお寺様から渡されるCDに必ず入っています。
大抵は永平寺やご自身のお寺の梵鐘の音なのですが…
もしかして鳴らすのかな…と思ったのですが違ったようです。
總持寺の音が聞けなかったのは残念。でもさすがにそこまではお願いできません!


平成救世観世音の近くに「祈りの鐘」というものがありました。


昨年の平成29年(2017年)東日本大震災・七回忌を修するにあたり建立されたそうです。



私も慰霊のためにお参り…(友人撮影)


「香積台」総受付です。本来最初に来るべき所に終盤に来ました…
隣には各種セレモニー・宿泊施設も兼ねている「三松閣」がありましたが、工事中だったので撮影しませんでした。


定時拝観のご案内。間に合わなかった…( ;∀;)


布袋様がいらっしゃいました。反対側には「おさすり大黒」なるものが。
「一さすりで福を招き、二さすりで徳を授かり、三さすりで満足を戴く」
おさすり大福、さすってきましたが観光客の方も多く並んでおりましたので撮影は断念。


奥には立派な大黒様が…!日本一大きい木彫りの大黒様だそうです。


折角なので初めて「ご朱印帳」を購入し書いて頂きました。
参拝した証拠にもなりますので(笑)


こちらが書いて頂いたご朱印。
以前は達磨様の絵を描いてくれる有名な僧侶の方がいらっしゃったそうですが、お亡くなりになられたそうです。
「太祖常濟大師」とは、曹洞宗をお広めになられた瑩山禅師様のことです。
ちなみに曹洞宗をお開きになられた道元禅師様は「高祖承陽大師」になります。




お仕事がうまくいきますように、仕事守も購入しました。


立派な「三門」…「山門」ではないそうです。


最初に見るべきマップ(笑)


ドローン禁止なのも時代を感じますね。


入口の石灯籠。


もうね…入口にこんなに大きく書いてあるのに…
最後の最後にここにきてしまった悲しさといったら…




私が撮影した總持寺の画像はここまでです。

時間を気にせず散策できれば良かったのですが、友人も待ち人がいるとのことで…
翌日に私も税理士さんのところへ寄りたいとお願いした手前、こちらも無下にできず泣く泣くお寺を後にしました。
ホテルへ向かう道中である、赤レンガ倉庫付近での待ち合わせだったので桜木町で下車。
お土産購入も兼ねて赤レンガ倉庫も巡り、ホテルへと戻りました。

______________


さて、曹洞宗の大本山・初参拝となった訳ですが…
諸堂拝観は出来なかったものの、お見かけするお坊さん(僧侶)の方々が
みな一所懸命、自身の役割に励む姿に心が響く思いでした。

「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」という言葉があります。
足元は危ないので注視するよう…という意味だけではないそうです。
今こうして自分が立っていられるのは、沢山の方々が自分を支えて下さっているから。
親や友人、隣人だけでなく、目に見えないご先祖の皆様がいたから自分がいる。
だから感謝の気持ちを忘れずにいなさい、という意味もあるのだそうです。

そんな心を磨くように、あの廊下を毎日磨いているのかもしれません。
「生かさせて頂いている有限の命を、大切に生きる」
沢山の想いを具現化したのが、艶がかかった廊下…それが「曹洞宗」らしさだと感じました。


總持寺の近隣にお住まいの方、境内で道案内して下さったお坊さんのお陰で何とか写真として記録する事が出来ました。
本当に有難うございました。

反省としては…
グー●ルマップではなく、きちんとお寺のホームページから確認すればよかったのです…
また次の機会にリベンジとして拝観したいですね。

写真につきまして…
縦撮りした写真は、なるべく縦になるように掲載しておりますが、一部どうしても変更できなかった写真がありました。
折角なのでそのまま掲載しておりますが…一部見づらくなっております。ご容赦ください。
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