電話の向こうの真樹は言いづらそうに、
ーいや、直人がチラっと言ってただけだけど…俺が言ってたってのはナイショね。
麻也は、どうせすぐにわかるのに、と思ったが、真樹も心配で一人の胸にしまっておくのがつらかったのだろうと気づいた。
「それってどれくらいの期間なの? ってか、大丈夫なの、二人…」
ーまあ真面目な人たちだから遠距離でも頑張るみたいなんだよ。
「あー確かにあの二人ならやり遂げそうだよねえ」
ー宴会の時にでも、本人が教えてくれるんじゃないかな。
そこで麻也は思い出した。
「真樹、急で悪いけど、宴会の次の日、俺、帰省しようと思ってるんだけど…一緒に帰んない?」
「いいねえ。兄貴にくっついて行くよ」
おやじとおふくろに会いたいしね…と言ってくれた声が何気なさすぎて、麻也にはありがたかった。
…翌々日は、麻也が外界
に慣れる訓練も兼ねたデートだったが…
「麻也たん、可愛い♪」
麻也がお気に入りの白いTシャツに着換えた途端、諒が後ろから抱きついてきて離れない。