時には目食耳視も悪くない。

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迷走する不惑。

2020年07月13日 | 本の林
 7月に入り、雨の日が多くなり、場所によっては大雨による洪水被害に悩まされているというニュースも聞きます。

 私の住んでいる土地は、目玉となる観光資源に乏しく、とあるリサーチ会社のランキングでは、全国で一番魅力に欠けていると評されることもありますが、洪水や土砂崩れ、火山の噴火などの自然災害に見舞われにくい、比較的安全な地域です。
 日々、平穏無事に暮らすこと。住んでいる人間にとっては、それが一番の魅力です。

 さて、昨年末頃から出現し、世界中で何万人もの命を奪っている新型コロナウイルスですが、今もなおその猛威を振るおうと、人間社会の隙を窺っているかのような今日この頃です。
 人が移動したり、一か所に集まったりすることで感染が拡大してしまうため、一般の会社では社員が実際に会社に出勤せず、自宅で仕事をするテレワークや、インターネットで離れた場所同士をつなぐリモートという形態が新たに導入されました。

 私個人としては、3月にそれまで営んでいた音楽教室を休業せざるを得なくなりました。
 いくら、感染数が少なくなり、緊急事態宣言が解除されたからといって、ウイルスが消えたわけではありませんし、何らかの対策が講じられているわけでもありません。

 7月に入ってからの感染者数の推移を見ても、決して安全とは言えません。
 しかし、ウイルスが怖いからといって、いつまでも家にひきこもっていては経済が滞ってしまいます。

 学者や有識者の中には、どんどん感染して抗体を作るべきだという意見も見られます。
 現代社会において、生きるということは「生活する」ことを指します。

 社会の中で職を得て、お金を稼ぎ、そのお金で生活に必要なものを手に入れ、生きていかなければなりません。

 というわけで、私も経済活動を再開することにしたのですが、音楽教室を続けるには、もともと人口の少ない地区ですし、一度休業してからの再開なので、再度生徒募集の広告を出したり、方々へ宣伝に回らなければいけません。
 そして、その労力に見合うだけのリターンがあるかと言えば、そうでもなく、今までの経験では大赤字の無駄骨でしかありません。

 もっと、人口の多い地域ならば、事情も違ってくるのですが。。。

 それに、音楽は私にとって親から押し付けられた厄介な荷物にすぎませんでした。
 他のことをやろうとする度に、親の反対にあうので仕方なく続けていた音楽でした。
 他の職を求めても、そちらの人事担当者からは、ずっと音楽ばかり続けてきた人間は胡散臭いという目で見られ、就職活動をしても一般の職を得ることは叶いませんでした。

 自営業を続けていたといっても、一般的にそれは職歴として、実績として評価されることはありません。
 つまり、今現在、私は社会的に40歳で職歴のない女なのです。

 学生の時には、いくつかアルバイトをしていましたし、大手の音楽教室の講師をしていたこともあります。
 独自に勉強をして資格試験を受け、国家資格を取得もしました。
 けれども、数々の就職面接で落とされてきたということは、それらの経験や努力はどれ一つとして評価に値することではないということなのです。

 私の高校の同級生の中には一般の会社で働き続け、今は中間管理職になっている人もいます。

 今現在、正社員として働いているが収入が少ないと嘆いている人が多いかもしれませんが、まず、働くことができているという時点で、その人は失業している人より何倍も有利だという自覚を持った方がいいと思います。
 給料が少なくても、正社員であれば、健康保険も年金も保障されています。

 そして、働いたという証明、職歴があるということが今後の人生の中でどれだけ心強いことか、不満を抱く前に考えて欲しいのです。
 誰でも働けるのが当然な世の中ならば、どれだけよいことか。

 そんなこんなで、音楽教室は廃業することにして、これからはフリーターとしてパート・アルバイトを探しながら生きていくことにしました。
 今後はブログを書く頻度も今まで以上に減ると思いますし、動画を作る時間もなくなると思います。

 せっかく始めた雑談動画シリーズですが、今回の第30冊で、一時中断したいと思います。
 紹介したい本はまだ沢山手元にあるのですが、職探しが一段落するまでは、動画を作る余裕ができそうにありません。
 年々、気力体力の衰えを感じてもいます。

 いろいろ、愚痴を書きましたが、ブログ自体は細々と続けていこうと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。


第三十冊《フランス歌曲とドイツ歌曲》【本の林】(雑談)


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