アメリカがあの体たらくである以上、下落の要因が取り去られたはずもなく。言うまでもないですが。
投機家が下がった分を買い戻しているだけなので、中期的な経済危機、経済不安はもちろんそのままです。
こんな社会不安の中で、生活も困って来ると...
食材が高いから、献立や料理法をこういう風に変えてしのぎましょう、みたいな生活の知恵を教えてくれるメディア(ネット含め)がありますけど...
そういう個人的な対症療法というか、はっきり言って「後退戦」ばかりだと、どんどん崖っぷちに追い詰められて行くことになります。
そのうち気がついたら、戦争中や終戦直後みたいな暮らし(もうおぼえている人もほとんどいないけど)もしくはもっとひどいことになってしまうかも。
結局、解決方法は個人でなく社会全体を何とか良い方向に変えて、その上で頑張る以外にはなく。
だから「政治」を変えるしかないんです、唯一の方法として。でも諸外国では普通の民衆が、今まさに立ち上がっているけれど...
日本人は「政治的な運動だけはいや!やりたくない!動きたくない!」だから。
それは無意識に近い場所に刷り込まれて、どうしても消し去れない「お上に逆らう」ことへの恐怖なんでしょうね。
「周りのみんな」が動けば勇気も出るのでしょうけれど、自分から動いて、目立つことが怖い。
だから、日常はこのままずっと先まで安泰に続くという風に、自分自身に思い込ませて、とりあえず考えず動かずにいるんです。
みんながどこかへ向かって走り出すのを待っていて、動きがはっきりしたなら自分もそれに乗っかって、そっちへ向かって走ろう、と。
みんなと同じことをしているのが安全だと。善悪も、正誤も、安全か危険かも、全部周りを見て決めたい。
自分では見たくない聞きたくない、言いたくない動きたくない。
それって、歴史の中で「外敵によって住民みなごろし」とか「ペストで村人が全滅」とかいう過酷な運命を味わったことのない...
ずっと、比較的平和な島々の中に閉じこもって来ることが出来た、二千年近く外敵に蹂躙されることがなかった、とても幸運な日本人ならではのメンタリティー。
「みんなと同じにしてれば何とかなるよね!大丈夫だよねっ!」という考え方。でも...
世界のどこでも、大陸系の人は自分で物事の成り行きをよく観察していて、考えて、判断して、動くことをしないと、我が身も家族も財産も守れなかった。歴史の中で。
だから私たちみたいな「お花畑」マインドとは全然違う性質を身につけているんです。
でも、文明の利器の発達で世界は狭くなり...というか、いろんな点で地続きの「ひとつの世界」になった。良くも悪くも。
これは株とか債券とか為替とか、そういう金融の世界がグローバルに繋がっているということだけじゃない。
実業、ものづくりでも、いまや世界の産業のサプライチェーン(原材料の調達経路)は、分かちがたく繋がっています。
たとえば、ボーイング社のアメリカ製とされる飛行機だって、こんな具合。
これ一つ取っても、関税かけたらアメリカの産業がどうなるか、火を見るより明らかなんだがなぁ。 pic.twitter.com/TJCEifqJdp
— you1126 (@Rb3qzWR5AK5nooA) April 6, 2025
他の全ての工業製品もそうです。日本製だろうがアメリカ製だろうが、いろんな国にネットされたサプライチェーンなくして出来上がらない。
トランプのやっている保護関税というのは、こうしたサプライチェーンのネットを無視し、これを否定してズタズタにするものなんです。
それは、これまで長く続いて来た資本主義社会システム自体の破壊になるのです。トランプに投票した人々は知らないのかもしれないけれど。
(これからまたブロック経済の世界に戻るかもですけど、もし戻った場合は100年近く前にあった事態と同じく、その後、世界大戦へと向かうことでしょう)
そうした「世界が地続き」という事実にさえ、本当にはまだ気付けていない我々日本人は、この世界の中で最も危うく、脆弱な存在なのだと思います。
メンタルは太平洋の孤島やアマゾンの密林の奥に住んでいる人々とほぼ変わらないのに「国際舞台」の前面に出てきてしまった。
その危うさ。本当は鎖国したままだったほうが幸せだったのかも。まあ時代が許さなかったんだから、仕方ないですけど。
というわけで本題に戻れば、目の前の株価などの変動はともかく、主にトランプのせいで「世界大乱」の時代が、前倒しで始まってしまうことは、もう間違いなさそう。
「安定」という言葉が死語になってしまった時を、私たちは、いやでも生きて行かなくてはいけない。
子どもたちに学歴なんか身につけさせても、もはや役に立たないですよ。ほんとに。まじで!
安定した職業とか、これで一生安泰なんていう立場もなくなる。いや、もう既になくなっている
これからは個人的な、どんな環境でも生きて行けるスキル...手に職とかいうことだけでなく、どんな所でもサバイバルできるアウトドア技術とか...
自分の手で食べる物を耕作できる能力とか。あるいは...
言葉の通じない相手とも、交渉したり共に働いたり、友達になったりできる、広い意味でのコミュニケーション能力とか、人間力とか。
そういうものがあり、さらに、危ない状況が迫っていることを敏感に察知して、冷静かつ俊敏に逃げられる、サバンナの草食動物みたいな危機回避能力を身に着けた人間。
そういう人が、生き残って行くに違いないです。受験勉強だけしか知らない人間なんて、この世で一番脆い。
危険に鈍感で楽観的過ぎる、正常バイアスが強い人も、天下大乱の時代には弱いですね。
子どもをどういう風に育てるかについても、長く続いた(少なくとも日本では)安定の時代とは全く違うようにしないと。
そして資産・財産がある人は、今からでも「保全」のための施策をした方がいいですよ。これから数年の間に何が起こるかわからない。
世界恐慌がやって来ても、銀行が潰れても、戦争が起きても、少しでも安全寄りの施策というのは、いろいろあるので。
絶対に大丈夫、はあり得ないけれど。
そして、いざとなった時には「土地」や「場所」に縛られていたらだめなので...
私個人は墓を作るのをやめようと思っています。
その場所に、子孫が精神的に縛り付けられて、こだわってしまうことで、自由な移動に躊躇するのを避けたいので。
今はとても安価にしかも簡単な手続きで、合法的に遺骨遺灰を海に代理散骨してくれる業者さんがあるので、そういう所にお願いしようかなと。
子孫の精神的、経済的負担が、これだと全くないし。
どうしても「思い出」が欲しいというならば、ごく小さな一部を取り出して「手元供養」するという方法も選べるようです。
ちょっと話がズレましたけど、80年間続いた安定した時代は、とても残念ですけどもう終わることが間違いないです。
まじでガチなパラダイムシフトが起きます。
でも必ずしも悲観することはない。
根本的な意識、心持ちと、生き方を変えることが出来さえすれば、かえって「持たざる者」だった人たちにとっては...
混乱の時代がより良い人生を切り開くチャンスになるかも。
高齢者は、もうそんな時代に長生きなんてしたくないと思っても無理はないですけれど...
先が長い人たちは、人生は冒険、アドベンチャーだと思って、古い慣習とか枠組みから解き放たれた、新しい生き方を探すことができます。
コンクリートの壁なんてぶち壊して...
世界の果てまで飛んで行ってくれと...
お散歩している保育園の幼児さんたちを見て、思ったりしました。