≪第89回選抜高校野球大会≫ ～甲子園～
【第6日】
第1試合 大阪桐蔭（近畿）１１－０ 宇部鴻城（中国）
第2試合 履正社 （近畿） １－０ 市呉（中国）
第3試合 盛岡大付（東北） ５－１ 智弁学園（近畿）
『今年は大阪の2校が中心』と予想したワタシも、
鼻高々の展開になりそうな気配がしてきました。
昨日の甲子園。
第1試合に大阪桐蔭、第2試合に履正社と『ワシら大阪のツートップ』が登場し、
第3試合にはセンバツ連覇を狙う智弁学園も登場。
3試合ともに盛り上がった日となりました。
第1試合の大阪桐蔭は初戦を迎えましたが、
初回から一気にスパーク。
昨秋の中国大会優勝校の宇部鴻城をまさに子ども扱い。
あっという間に試合を決めると、
あとは先を見据えての布石をどんどん打てるという、
『理想的な初戦』となりました。
2回戦では静岡との対戦となりましたが、
ここが正念場になりそうな雰囲気もする強豪との戦いですから、
気を引き締めて臨んでほしいですね。
第2試合には「優勝候補筆頭」の冠をいただく履正社が登場。
初戦で日大三との『候補対決』を制し、
この日はモチベーションの高まりが心配されましたが、
試合はその通りの展開。
市呉のエース・池田の丁寧かつ大胆な投球に翻弄されましたが、
『こういう厳しい試合は俺の出番』
とでも言うようにエース竹田が躍動。
見事な『キレキレのピッチング』で見事2安打、2四球で完封。
全く危なげというものを感じさえず、
チームを救い8強に進出しました。
こういう『なんだかうまくいかない』試合を乗り切ったのは、
履正社のチームとしての成長の証。
初優勝に向かって、
加速していけそうな気配ですね。
敗れた市呉。
見事な試合っぷりで強豪と互角に渡り合いました。
この試合を見ていてワタシは、
86年の選抜2回戦、
尾道商が優勝候補筆頭の天理を1－0で破った試合を思い出していました。
この時の尾道商の監督がほかならぬ中村監督。
30年の時を超えて、
同じような展開での『ジャイアントキリング』がなるかとみていましたが、
残念でした。
しかしチームとしては「今できる最高のゲーム」をしたのではないでしょうか。
たくさんのものを甲子園から持ち帰ることのできた「初めての大舞台」でしたね。
ちなみにこの市呉の敗退で、
中国・四国から出場した6チーム、
6日目にして全チームが敗れ去りました。
やはり現在の高校野球の中では、
地域として地盤沈下の状態にあるのは否めないところでしょう。
『どの学校が代表になっても、甲子園で勝ち進める』
レベルまで地域のレベルを上げていくことが急務です。
中四国という『広域連合』で、
低迷打破への取り組みをしてほしいと思います。
何しろ、かつては栄光に満ち溢れた「野球王国」でしたから。
昨年の高松商の準優勝や夏の明徳・鳴門の活躍で払しょくできたのではと思っていたのですが、
道はまだ半ばですね。
そして第3試合。
センバツ連覇を狙う智弁学園が登場。
今年のチームは「昨年ほどの力はない」という下馬評でしたが、
初戦では熊本工の好投手・山口を見事に攻略。
守ってはエース松本が一冬超えて見事に成長した姿を見せて完封。
『これはひょっとすると、昨年並みの力を発揮するのでは』
と思われていましたが、
この2回戦では厳しい試合になってしまいました。
相手の盛岡大付のエース三浦は、
初戦でKOされた姿とは一変し、
見違えるようなナイスピッチングを見せました。
速球は大胆に、
そしてチェンジアップは面白いように智弁の打者のタイミングを外しまくり、
終わってみれば『初めての完投』というおまけまでつく9回1失点。
智弁のエース松本は、
終盤までは初戦同様スイスイと好投を続けていましたが、
後半盛岡大付の打者にとらえられ始めると、
失点を重ねてしまいました。
智弁・小坂監督は
『連覇は難しい。そう甘くはなかった。』
と無念をかみしめて、
智弁学園の春連覇の夢は消えました。
これで準々決勝第1試合は履正社に盛岡大付が挑戦する試合となりました。
盛岡大付のエース三浦がこの日のようなピッチングを見せると、
結構もつれる試合になるかもしれません。
それにしても履正社は、
3戦連続で『左腕の好投手』との対戦ですか。
注目のスラッガー・安田は今一つタイミングが合っていない感じで、
「また左腕かよ」とため息をついているかもしれませんね。
ファンとしては彼と右腕との対決を見てみたいですが。。。。
そんなことを思いながらの、
週末カウチ・・・・・です。
