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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第106回全国高校野球選手権大会 総合展望

2024年08月02日 | 高校野球

≪第106回全国高校野球選手権大会≫

【大会総展望】

さあ、今年の夏はどうなるのか。
いよいよ今年も、
「甲子園の夏」がやってきます。

第106回を迎える甲子園。
数年前から、
やたら「○○100年」という文字が躍ることが多い甲子園。

今年は「甲子園球場100年」だそうで、
記念グッズも売り出されていますが、
既に昨年この記念グッズ売っていたので、
既に購入しちゃったりしている・・・・・ってこともあります。

今年はま~暑い日が続き、
「10年に一度の高温の夏」らしいのですが、
元々高温のところにもってきて「いつもより高温」なんていうもんだから、
「一体どんな感じになるのだろう」と思っていたら、
ま~暑いわ暑いわ。

そしてこの暑さのせいでもないのかもしれませんが、
全国で突然のゲリラ豪雨が発生して、
高校野球の地方大会でも、よくサスペンデッドゲームが行われましたね。

高校野球のレギュレーションが変わり、
これまで「コールド、翌日再試合」だったものがサスペンデッドに変わり、
これはすごくいい意味での変化だと思っているのですが、
やる方は精神的な意味も含めて、
大変だったと思いますね。

西東京大会では、
早大学院vs創価の試合が突然の豪雨でサスペンデッドゲームになって翌日6回から再開となりましたが、
なんとなんと、
最初の試合と翌日の試合の球場が変わっていたという、
前代未聞の出来事もありました。

西東京のチームは8強からのみ神宮球場の使用が認められるので、
西東京のチームにとっては「神宮で試合がしたい」というのが、
甲子園に至る前の手近な目標となっています。

その神宮で準々決勝を戦っていた両校、
中断、サスペンデッドを経て、
翌日気がつくと八王子球場での試合になっていた・・・・・という、
ちょっと笑えない結末になりました。

まあ、
そんなこんながありましたが、
無事に地方大会が終了して甲子園へ。

今年は「力のあるチームは多いが、絶対の本命はいない」という大会のように見えます。
センバツでもあったような、
まさかのチームが快進撃をするということも、
十分に予想される大会です。

要するに「どこが勝ってもおかしくはない」大会になりそうなんですが、
昨年甲子園を「欠席」した全国屈指の強豪にして常連校の、
大阪桐蔭、智辯和歌山、明徳義塾は、
1年だけのお休みで、すぐに甲子園へ復帰してきました。

しかもかなりの戦力を備えて。

名のある学校が出場権を獲得してきている今年、
大激戦になりそうな予感がします。

ということで、
今大会の総合展望です。



優勝候補は多いが、絶対の本命はいない。しかし、大阪桐蔭、智辯和歌山、広陵の3校がリードか。

昨年は「大阪桐蔭のいない夏」であった甲子園。
しかしながら、
今年はキッチリと出場権を勝ち取り、
あの根尾、藤原らの時代以来の夏制覇を狙う。

今年の大阪桐蔭は、大阪大会では序盤から何か今一つの試合を繰り返し、コンディションが上がっていないのではと言われていた。しかしながら、昨年完封で敗れたライバル・履正社との準決勝で「これぞ大阪桐蔭」という試合を披露。決勝は東海大大阪仰星を破って甲子園行きを決めたが、この試合で先発したのが2年生の森。この森が15奪三振で完投。準決勝は中野、準々決勝は山口と、エース平嶋を先発させないでこれだけ投手陣の層の厚さを見せれば、暑い夏も盤石の態勢で臨めるのは必然だ。しかし毎年のことながら、「トーナメントの1試合」という事に限ってみれば、どんなに豊富に投手陣がいても、マウンドに上がれるのは一人だけ。その投手が、果たして相手打線に対して相性を含めてどうなのか、という事は投げさせてみなければわからないので、大阪桐蔭は敗れる時はいつも投手陣にまだまだ余力を残していながらの悔しい敗退になってしまっている。その投手陣を支える打線は、今年も超強力。大黒柱ともいえるラマルを欠きながらも、境、徳丸らを中心に「いつもの強打」を見せてくれている。投打の厚み、そして迫力からいうと今年も大阪桐蔭が出場校中ダントツの実力を持つのは明らかなのだが、ではトーナメントを最後まで勝ち抜けるかというと、勝てると断言はできない。どんなチームが彼らの行く手に立ちふさがるのか、そこがまた甲子園の野球の面白いところである。

今年選抜では2回戦でまさかのサヨナラ負けを喫した広陵。今春、そしてさかのぼれば昨夏、昨春、一昨春など、ず~っと広陵は『大阪桐蔭に迫るチーム』として優勝候補に名を連ねてきたが、いずれも悔しい負け方で甲子園を去るということが続いている。今年は監督をして「最高級」という言葉を惜しまないエース高尾がマウンドに君臨し、その最後の夏になる。おそらく並々ならぬ決意で大会に臨んでくるはずで、やはり広陵は優勝候補の一角に名を連ねる強豪チームであることは間違いない。高尾をサポートする投手陣の底上げに成功し、誰が投げてもそこそこ抑えられる布陣を形成した。さらに打線は、土居・只石ら打の主役たちの調整も順調で、なかなかスキを見つけにくいチームである。とにかく広陵にとっては、夏の甲子園制覇というのは100年の歴史においての悲願。それを達成するためには、最高級右腕のいる今年が大チャンスであることは、間違いがない。

昨夏県大会序盤でまさかの敗戦を喫した智辯和歌山は、秋の大会にも敗れて「年中行事」の選抜への出場もならず。しかしやはり冬場に鍛え上げ、春にブレーク。近畿大会で決勝に進出すると、夏はその経験値をもとに盤石な戦いで県大会を制した。とにかく中谷監督になってからの智辯和歌山は、「強打の」というよりも「好投手の」という枕詞の方が似合いそうなチームに変化を遂げている。渡辺、中西、松倉らで構成する投手陣は、誰が投げても質の高い投球をして盤石。中谷監督の指導方針か、全員がしっかりと腕を振って投げ込んでくる本格派で、この投手陣を打ち崩すのはかなり骨が折れると思われる。高嶋監督の時代、あれだけ投手にいつも苦しんでいた姿は、今は全くない。一方「強打智弁」の看板である打線は、当時よりは幾分スケールが小さくなったものの、それでも勢いに乗るとかさにかかって長打が連発するところは変わりがない。戦力的に言うとやはり優勝候補の一角だ。さらに智辯和歌山は「顔で勝負できる」「ユニフォームで勝負できる」チームで、この威光は炎天下の夏にはかなりデカいと思われる。今年3年ぶりの全国制覇を成し遂げても、何ら不思議ではないチームである。そしてその時は、あの年と同じく、いつの間にか優勝していることであろう。


3強に続くチームは多士済々。北の刺客・花巻東も十分にチャンスあり。

しかし上に上げた3強が絶対の大会ではない。
追ってくる強豪も数多いて、予断を許せない展開になりそうである。

まずは選抜優勝の健大高崎はどうか。選抜時に威力を発揮した左右の2年生二本柱、佐藤と石垣はどうなのか。県大会を見る限り、選抜時ほど投球は安定していない感じで、かなり打たれる場面も見受けられた。しかしまだ2年生。さらに経験値もあるので、甲子園に入ったらガラッと変わる可能性も十分にある。支える打線は選抜優勝で自信を持ち、空回りが少なくなった印象だ。高山、箱山、森山のクリーンアップの破壊力は素晴らしく、夏の大会らしく打線で投手陣を支える展開に持っていければ、経験値を十分生かせる戦いになりそうだ。同じ関東では、激戦・神奈川を制した東海大相模も面白い存在だ。藤田・福田の投の2枚看板は強力だが、まだまだたくましさに欠けるきらいもある。打線は好打者が揃っているものの、簡単に打ち上げる場面も多く、打線が点から線に変わらなければ全国の厳しい戦いを勝ち抜くのは難しい。選手の持っているポテンシャルは高いが、采配未知数の原監督の甲子園でのタクトに一抹の不安を覚える。関東で一番戦い方がいいのは、関東一か。選抜では開幕戦で敗れて甲子園を去ったが、秋は大阪桐蔭を破った実績もある。畠中、坂井の投の2枚看板を支える守備の精度が素晴らしく、攻めても徹底した右打ちや足、バントで揺さぶる術も身につけている。都大会を見る限りにおいては、ここ10年以上で一番”練れた”チームではないかと思われ、一気に頂点に近いところまで駆け上がる可能性も十分だ。

近畿の各校は、大阪桐蔭と智辯和歌山だけではなく、頂点を狙える精鋭が揃う。まずは2年連続選抜準優勝の報徳学園。ここはなんといっても、ドラ1有力候補の今朝丸がマウンドに君臨する。選抜ですっかり自信をつけ、高校生相手にはまず大量失点することはない剛腕だ。しかもクレバーな投球術も光り、さらに間木などその他の投手陣もかなりの投手が控えており、投手陣は盤石だ。一方打撃に目を移すと、かなり打てるようになってきてはいるが、まだ優勝候補と自信を持って推せるほどではない。ロースコアで今朝丸に疲労をためる展開になると苦しくなるので、しっかりとサポートして、キッチリと勝ちあがっていくことができるか。春の近畿大会を制した京都国際は、激戦と言われた京都大会を圧勝、その力を見せつけた。圧倒的な投手力に裏打ちされた「負けないゲーム」ができるのが特徴で、トーナメント勝ち上がりのためにはかなり理想的なチームになってきた。選抜はやはり打てなくて負けたので、しっかり各試合でサポートできれば、かなり快進撃が期待できる。連続出場で、ここのところ甲子園に来ると何かしら必ず爪痕を残す智弁学園も、優勝候補として推していいチームだ。打線は例年のごとくかなり強力で、どんな投手も苦にせず打ち込んでいく破壊力がある。投手陣も例年通りしっかりとまとまっていて、組み合わせによっては一気に駆け上がっていきそうな気配がある。

北の刺客としては、花巻東に期待が集まる。昨年は佐々木を擁して大型チームで臨んだが今一つ真価を発揮したというには至らなかった。それでも結果は8強入り。毎年どんどん「真紅の大旗」に近づいていることを感じる。今年は大物選手はいないが、花巻東本来の全員野球が貫かれる布陣だ。2013年にポスト大谷の年として4強に進出したチームによく似ていて、「負けにくい」という点では昨年よりも上を行く。しっかり上位に進出し、仙台育英に続いて北に大旗を持ち帰れるか。選抜に出場し8強入りした青森山田も、京都国際、広陵を立て続けに破って8強入りした選抜の再現が十分に狙える。桜田、関の長身2枚看板はやはり東北屈指の投手陣で、打線もかなり長打を発揮できるようになってきた。2010年代前半までの、青森山田、光星学院の「青森勢強し」の印象を、また今大会で再認識させる夏になりそうだ。新基準のバットの採用に一番喜んだ大ベテラン・馬淵監督の明徳義塾は、今年はかなりうるさい存在になりそうだ。毎年力はあるとされてきた明徳だが、甲子園で敗れる試合の多くはパワーのあるチームに力負けするというものが多く、そのあたりが課題とされてきた。しかし新基準のバットは、従来のものに比べてむやみに球が飛ぶということはなく、明徳投手陣の、キッチリプレースメントを意識して抑える投球で、抑えきることが可能と思われる。そして、明徳得意のロースコアゲームになったら、きっちり守って、足や小技を駆使して得点を取って逃げ切るという戦法がより生きてきそうで、この新基準バットの採用で一番メリットを享受できるのが明徳ではないかと思われる。そういう点からも、今年(から)の明徳は、なんかやりそうだ。。

春の東海大会を制し、この夏も数多のライバル校が対決前にどんどん倒れていく中、しっかりと第1シードを守り勝ち切った中京大中京も強そうだ。何しろ投手陣の充実は目を見張る。エース中井が中心になるが、誰が投げてもしっかり抑えてくれそうな強力投手陣だ。そしてあのアラーイバの荒木氏がコーチに入る内野守備は見ものだ。打線はそこまで強力ではないものの、キッチリツボを押さえた攻撃ができるのが中京。09年以来の、最多の全国制覇を見据えている。九州では明豊神村学園の力が抜ける。明豊は強力打線が看板だが、きっちり守れる守備力も備えていて、スキがないチーム。川崎監督の智辯和歌山のDNAを継ぐチームは、打ち合いになるとめっぽう強い。神村学園も3季連続の甲子園。昨夏はあまりのものすごい振りをする攻撃力で全国を席巻したが、選抜では大阪桐蔭に力負け。しかしそこからまた鍛え上げ、昨夏と同じレベルまで打線が鍛え上げられてきた。さらに今年は投手力も安定していて、監督の狙いは頂点しかない感じだ。強打といえば、花咲徳栄も忘れてはならない。全国屈指のクリーンアップの打球の早さは驚くようなもの。県大会では投手陣が突如乱れるという悪癖を出して評価を落としたが、本来であれば優勝候補の一角に食い込む力は十分にある。

ダークホースは投手陣の多彩な学校。様々なチームが、面白い戦力を持つ。

新興勢力であるエナジックを倒して甲子園をつかんだ興南も、その力は侮りがたい。エース田崎が復調し、投手陣は4枚揃った豪華版で、興南らしいバッティングができれば浮上もあり得る。西日本短大付は打線の力で代表に。強豪揃う福岡大会を制し、意気上がっている。福島の聖光学院は、今年も甲子園向きの好チームで登場。キッチリと守りを固めて、無駄な点をやらず自分のペースに引き込む戦い方は完全に確立している。これまでに見たことのない景色にたどり着くためには、やはり爆発力、流れ、その他、目に見えない何かが必要か。激戦千葉を制した木更津総合も好チーム。サイドのエース石沢は見た目以上の好投手。しかもタフで、チームにとっては頼りになる右腕だ。九州で戦力的に面白いのは熊本工創成館。どちらも波に乗ればかなりやれる戦力を持っているので、組み合わせが気になるところだ。甲子園常連になりつつある鶴岡東は、今年も強打が看板。さらに投手陣も水準以上で、狙いは8強以上。


あの大熱狂の夏から6年、金足農が甲子園に帰ってきた。公立校の甲子園出場がめっきり減っている昨今にあって、あの時と同じような地元選手の集結で帰還、そしてその中心に座るのが、吉田輝星の弟、吉田大輝だ。吉田は兄と比べても投手としてのセンスはそん色ないほどの好投手で、今からマウンドでの投球が楽しみだ。絶対王者・仙台育英を破って初めての夏をつかんだのは聖和学園。決勝ではその”倒すべき相手”に19安打を浴びせての快勝。なかなか面白いチームだと思われる。北信越では、大本命がバタバタと倒れる大波乱の大会となった。星稜を破った小松大谷、敦賀気比を破った北陸の両校が面白い戦力を持ち、さらに春の北信越大会優勝の帝京長岡を破った新潟産大附は初出場だ。

2年生がスタメン9人すべてという実力派、菰野はどんな戦いができるか。滋賀学園は、近江の連覇をようやく崩して2度目の出場。しかしその実力は折り紙付き。連続出場の英明は昨年よりは少し戦力ダウンするものの、しぶとい攻守で昨夏成し得なかった勝利をもぎ取る。鳴門渦潮、さらに聖カタリナは無印の大会を勝ち抜いた。その勢いを発揮したい。有田工は2年ぶりの夏、宮崎商は21年出場時には、コロナで無念の不戦敗を喫しており、捲土重来を期す。21世紀枠の選抜出場から1年、今度は自らの手で夏の初キップをつかみ取ったのが石橋。強豪ぞろいだった今年の夏の栃木で、まさかの大躍進だった。毎試合、これでもかと得点を取られながら、打線がその都度1点多く得点を獲り勝ち上がってきたのが早稲田実。粘り強さを甲子園でも見せたい。白樺学園は実力校のたたき合いとなった北北海道大会を制した。札幌日大は安定した戦いぶりで強豪を次々撃破、初の夏を手に入れた。岡山学芸館は沖田の右腕に注目、打力の鳥取城北、32年ぶり出場の大社にも期待が集まっている。南陽工はしぶとさを発揮できれば名門復活の礎になる。岐阜城北は県岐阜商の野望を砕いての夏。掛川西も久しぶりの夏に燃えている。富山商は連続出場で、2勝が目標だ。日本航空は打力で県内絶対王者の山梨学院から覇権を奪った。長野日大は、するすると勝ち上がって2度目の夏。攻撃陣が腕を撫す。霞ケ浦は、長く敗れなかった夏の壁を破ってから3度目の夏。今度の壁は、「甲子園初勝利の壁」。果たして破ることができるか?





さあ、いよいよですね。
暑さの中、熱い戦いが今年も繰り広げられます。

今年はその暑さ対策として、
開幕から3日間は、
試合開始時刻を2部制とし、
朝2試合、夕方1試合にするという事。

これがまた、
選手たちの戦いにとってどのような影響を与えるのか、
注視して行こうと思っています。

いずれにしても。。。。。

ああ、いつもと変わりなく、
また夏が来たというのが、
高校野球おやじにとっては、
たとえようもなくうれしいこと。

甲子園の高校野球。

100年続くこの国民的な夏祭りに、
かんぱ~い。

どのチームの皆さんも、
頑張って、思い出に残る大会にしてくださいね。




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