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第101回全国高校野球選手権大会 予選展望5 【北信越】.

2019年06月28日 | 高校野球

≪第101回全国高校野球選手権大会≫

- 予選展望5 北信越地区 -

 【新潟】(参加89チーム) 
絶対の力持つ日本文理。県内無敵で2年ぶりの夏濃厚か。中越も2年連続を狙い、北越の充実ぶりも見逃せない。

◎ 日本文理 
〇 中越 北越
△ 新潟明訓 関根学園 三条
▲ 加茂暁星 村上桜ケ丘

絶対王者・日本文理は、たとえ大井監督がいようがいまいが、県内では無敵を誇っている。ここ3年間のここまでの8回の県大会で、日本文理は何と7回優勝。優勝確率.875と驚異の高い”優勝率”を誇っている。その原動力は何と言ってもチーム内での激烈な競争だ。伝統の夏への仕上げで、3年生と同じように2年生がどんどん力をあげてレギュラーを脅かしていくのが、チーム全体のパワーに昇華できている。何ともいい循環のチーム作りが進行中だ。投手陣は4枚、5枚と投げられるピッチャーが揃ってきており、長い夏の陣を乗り切る層の厚さがうかがえる。やや小粒になった打線がどれだけ投手陣を援護できるかが大会制覇のカギか。連覇を狙う中越は、ここ数年非常にいい夏の戦いをしている。12年ぶりに夏をつかんだ4年前から、4年で3回の優勝、1回の準優勝と決して決勝進出は外さない安定感だ。こと英もここまで戦績は残せていないが、どうやら夏への陣容は整った感じで、今年も勝負に出られる力を備えたとみる。春準優勝に輝いたのは三条。公立勢の期待を背負って、夏も快進撃なるか。北越も戦力的には面白いものを持っており、候補の一角に上がる。しかし日本文理、中越を脅かすほどのものはないと見えるため、ダークホースという感じの立ち位置か。名門・新潟明訓の現在はどうなのか。佐藤監督の退任以降、ほとんど音沙汰をきかなくなったが、やはり強豪としての矜持もあるだろうと、優勝争いの一角に加える。関根学園は夢の聖地へ手が届きそうで届いていない。しかし今年の戦力は、いったん波に乗ってしまえば一気に駆け上がる潜在能力を持っている。村上桜ケ丘は、新発田農で甲子園采配を経験する大ベテランの松田監督が率いる。関東周辺からの好選手を取り揃える加茂暁星は、一昨年、昨年あたりまでの勢いからはややトーンが下がったが、今年はどう戦う。

 

【長野】(参加84チーム)  
東海大諏訪・上田西と秋春の王者が先行するも、佐久長聖、都市大塩尻らが追う。

◎ 東海大諏訪 上田西
〇 佐久長聖 都市大塩尻 
△ 長野商 長野日大   
▲ 松商学園 日本ウェルネス信州北筑

本命なき混戦の大会になりそうだ。とりあえず先行するのは春の県大会を勝った東海大諏訪。エース横田は県大会に続いて北信越大会でも星稜の強力打線を中盤までしっかり抑えて、質の高さを見せた。もともと秋も実績を残しているので、夏は正真正銘、甲子園への出場を果たしたい。秋優勝の上田西も負けていない。選抜は残念ながら逃したものの、持っている戦力の分厚さは県かNo1.それは春の大会の戦いぶりに現れており、エース阿部を欠きながらしっかり4強まで進出。エース不在の春にマウンドを死守した3枚の投手陣が、必ず夏の連戦には力になるはずだ。昨年までは県内の絶対王者の座に座っていた佐久長聖は、今年は全く県内の実績がないまま夏を迎える。打線はそこそこ打てると思うが、肝心な場面で投手陣が踏ん張れない展開が続くが、夏はどう巻き返してくるか。都市大塩尻は春に躍進。北信越大会では敗れたものの11-4から最終的には1点差まで追い上げる戦い方を見せた。県決勝でも打撃戦を1点差で落としたが、打線はかなり自信を持ったのではないか。長野商も名門復活を狙いかなり力を上げてきた。複数揃える投手陣がチームの要。名門松商学園は、佐久長聖と並んで今年はまったく県での実績がないが、名門だけに巻き返してくる可能性は十分だろう。長野日大の打線、名将・中原監督に率いられる日本ウェルネスなどがスキを狙っている。


【富山】(参加46チーム)  
昨年の『富山の早慶戦』から、今年は「富山の一高対決」へ。高岡一、富山一の両雄対決がなるか。

◎ 富山一 高岡一 
〇 富山商 高岡商
△ 富山国際大付 砺波工 
▲ 富山東 新湊 未来富山 

昨年は富山商、高岡商の名門2校の対決に沸いた富山の夏。今年は相対的にこの名門はやや力を落とし、代わって浮上してきたのが富山一、高岡一の両「一高」。今年はこの両校の対決になる可能性もある。しかし富山、高岡のライバル都市の直接対決は濃厚で、今年も熱く燃える夏になりそうだ。本命は春を制した高岡一か。村本監督に率いられて投手陣の底上げが素晴らしい。何と自信を持つ投手陣は5枚の投手が並ぶ。3年生2人に2年生3人とバランスも良く、連戦を勝ち抜いていけそうな布陣だ。一方の富山一はエース浜田が素晴らしい投球を見せる。北信越大会でも2試合に完投して勝利を挙げた。しかし県大会決勝、北信越大会準決勝など、浜田以外が投げて敗れた試合を見ると、浜田に頼る夏にならざるを得ないのが心配の種だ。ライバル高岡一
に対しては、浜田は秋春ともにほとんど打たれず好投しているだけに、その対決までにどこまでスタミナをセーブできるか。もちろん夏の大会だけに、”富山の早慶”富山商、高岡商からも目が離せない。高岡商は秋は準Vで北信越大会まで進出しているだけに、力は持っている。一方の富山商は春の初戦敗退でノーシードからの挑戦になる。しかしもちろん、両校ともにこれで終わるつもりは毛頭ない。大会が始まれば一気に「本命」に踊りだす可能性も十分に考えられる。そのほかでは春に4強に進出した砺波工、富山国際大付もさらに上を狙い戦力を充実させている。砺波工は高岡商に完封勝ちをしているし、富山国際大付属の投打のスケールの大きさも楽しみだ。富山東に熱狂的な応援を背にする新湊、そして創部2年目ながら今後富山の高校野球界を引っ張っていく可能性を秘める未来富山など、浮上する可能性を秘めたチームも数多い。



【石川】(参加46チーム)
狙いは全国制覇しかないビッグスケールの星稜。ライバルはいったいどう戦うのか。

◎ 星稜
〇 日本航空石川
△ 遊学館 
▲ 鵬学園 小松大谷 輪島 小松 

選抜では悔しい敗戦を喫し、しかも何かと物議をも醸してしまった星稜だが、初の全国制覇を狙う夏を考えると、かえってこの悔しさというモチベーションを持っての戦いになるだけに期待が大きくなっている。ドラ1間違いなしの超絶エースである奥川がマウンドを守るが、そのほかにも寺沢、寺西がしっかりとマウンドを守り、投手陣に全く不安はない。全国屈指の陣容と言える。打線は爆発力はあるが相手投手によっては抑え込まれるということもあったが、徐々に解消しているようにも思われる。しかし、初の全国制覇にはどうしても打線の爆発力というか、得点力がもう少し欲しい。どんな投手からもとりあえず3点奪えるようになれば、北陸勢初の夏の全国制覇の夢にぐっと近づく。盤石の態勢を整える星稜の隙をつくのはかなり厳しいと思われるが、対抗馬に上がるのはまずはライバルの日本航空石川か。エース重吉が春の段階でかなりそのレベルを上げてきて、星稜、敦賀気比などの強豪相手にも安定した投球を見せるようになってきている。打線も昨年ほどではないものの、強力打線という看板は下ろしていない。全国に行っても十分に戦える戦力を有し、星稜に挑戦状をたたきつける。遊学館も近年はすっかり星稜の後塵を拝することが多くなっているが、今年巻き返しを狙う。星稜、航空石川の2強に対して、打線は遜色ない力を持つ。投手陣の整備が間に合えば一泡吹かせる可能性もある。そのほかでは鵬学園が面白そう。秋春ともに4強に進出しているので、その壁を破ることができる突破力に期待。小松のエース小川は好投手。星稜をライバル視する小松大谷などと並んで、能登勢の甲子園に期待が高まる。           



【福井】(参加30チーム) 
敦賀気比が連覇に向け好感触。工大福井、啓新野両強豪が全く差なく追う。

◎ 敦賀気比
〇 福井工大福井 啓新  
△ 福井商 北陸 坂井 金津
▲ 丹生 武生 敦賀

連覇を狙う敦賀気比の視界が良好だ。悔しい秋の敗退から冬場を経て、見事にチームが再生。県大会では選抜出場の啓新に競り勝ち、出場した北信越大会では日本航空石川、高岡一、日本文理と各県の強豪を連破し、決勝では星稜に競り負けたが堂々と渡り合い、夏への自信を深めた。投打ともに穴はなく、選抜優勝時の勢いが戻ってきた感じだ。一方県大会を制したのは工大福井。秋春連覇を達成し、県内無敗で夏も駆け抜け甲子園をつかむつもりだ。打線の破壊力は折り紙付き、投手陣もエース垣外中に続く投手に目途が立ち、弱点を着々と埋めつつある。選抜での活躍が目立った啓新は、攻守ともにキレのある選手がそろっておりもちろん候補の一角。わずか30校の参加校という全国で3番目の小規模大会だが、好チームは実に多く、相変わらず群雄割拠という言葉がぴったりと合う大会だ。今年の3強に続くのはまずは超名門の福井商。とはいえ北野監督の退任後は、なかなか甲子園までたどり着けていないのが現実。6年ぶりの夏をつかんで、かつては30年以上にわたって、甲子園出場を2年と空かしたことのない”年中行事”だったサイクルを再現したいところだ。北陸、坂井らここ数年夏をつかんだチームもその再現を狙えば、21世紀枠候補の金津や好投手・玉村の丹生らも面白い存在として注目を浴びている。


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