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第100回全国高校野球選手権大会 予選展望第3回【関東②】

2018年06月24日 | 高校野球

≪第100回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望3 関東(2) -


【東千葉】(参加83チーム) 
やはり中心は3連覇狙う木更津総合。久しぶりの甲子園へ、拓大紅陵も面白い。

◎ 木更津総合 
〇 拓大紅陵
△ 千葉黎明 東海大市原望洋
▲ 千葉経大付 成田 銚子商 

強豪が多く、初戦から息の抜けない千葉大会。近年は一時の低迷期から完全に抜け出して、「元祖野球王国」の面目躍如といった感じだが、今年は2代表を送る地区分割が行われた。この分割、非常に強豪がばらける「いい地区分け」が成されており、両地区の大会ともに、白熱した戦いが展開されそうだ。そんな中でカントリーサイド地区である東千葉は、近年の強豪が集まった。本命は3連覇を狙う木更津総合か。一昨年、昨年とチームは好投手を軸としたしっかりとした守りの野球を展開してきたが、今年は打ち勝つ野球に変貌。春の関東大会では3試合で31得点を奪ってその破壊力を見せつけた。特に横浜の投手陣を粉砕してコールド勝ちした試合は圧巻だった。一方で例年に比べて若干不安なのは投手陣だが、総合力では過去2年のチームに引けを取らない好チームで、甲子園での上位を狙っている。秋優勝したものの選抜は逃した拓大紅陵は、夏こそはと狙っている。夏は02年以来の代表を狙っており、同じ木更津の木更津総合に近年では完全に実績で劣っているので、何とか巻き返しを狙っている。しかし打線の破壊力で大きく後れを取っているため、制球力に優れた投手陣で勝負をかけたい。春4強入りを飾った千葉黎明は、初の甲子園を狙って充実した戦力を誇る。特に投手陣は厚みがあり、夏の連戦にはもってこいの戦力。東海大市原望洋は、昨春の甲子園組に新たに戦力が加わって優勝を狙える陣容になってきた。常に県大会では上位に食い込むチーム力で2度目の夏を手繰り寄せたい。その他では、少し前に甲子園常連だった千葉経大付、成田、そして名門・銚子商らが「このチャンスの年」に代表を狙っている。


【西千葉】(参加80チーム) 
アーバンサイドは大混戦。本命なき戦いも、習志野パワーが”爆音”とともに炸裂するか!

◎ 習志野 専大松戸 
〇 中央学院 市船橋
△ 千葉敬愛 流経大柏
▲ 東京学館浦安 松戸国際 東京学館船橋 八千代松陰

まさに本命なき戦いだ。東千葉には木更津総合など「抜けているチーム」の存在があるが、こちらはそこまで戦力の充実したチームは見当たらず、まさに「どこが勝ってもおかしくない」80チームすべてにチャンスのある大会となりそうだ。そんな中で本命は、春に実績を残した習志野か。古谷、佐藤、飯塚とそろう分厚い投手陣は夏の大会を見据えると安心できる陣容だ。打線は決して強力打線ではないが、習志野らしいしぶとく点を積み重ねていく野球が得意。ここのところ習志野は、最後に息切れして甲子園をつかむことができない大会が多かったので、その点ではこの2分割されて参加校が100を切った大会というのはまさに「待ってました」という心境だろう。その習志野と互角の戦力を持つのは専大松戸。こちらも総合力で勝負するタイプで、しぶとく接戦をものにする術を心得ている。投手育成に定評のある持丸監督の下、3枚そろえる投手陣がしぶとく粘れれば、優勝のゴールを切ることも可能だ。秋の関東大会を制して甲子園をつかみ取った中央学院は、良くも悪くもエース大谷にかかる比重が大きい。しかし夏の厳しい戦いの中、大谷をサポートする控え投手陣が心もとないのは何とも不安なところだ。大谷も各校が打力を上げてくる夏の大会で、一人でどこまで孤軍奮闘できるのか。毎年夏に力を出してくる市船橋は、ノーシードからの戦いにはなるが快進撃も予想できる。千葉敬愛、流経大柏などフレッシュな各校が「今年はチャンス」と張り切っているのも見逃せない。名門、新興の各校入り乱れての大混戦になるのは必至。見ている方としては、これほど面白い大会もないかもしれない。そんな中で、晴れの甲子園切符をつかむのは、果たしてどこなのか?



【北神奈川】(参加94チーム)   
春のくやしさ胸に全国制覇狙う東海大相模が本命。投の2枚看板そろえる桐光学園は、壁を突き破れるか?!

◎ 東海大相模
〇 桐光学園 
△ 慶応義塾 
▲ 横浜商大 桐蔭学園 大師 相模原 

群雄割拠とも言える北神奈川だが、各校はこう考えていることだろう。「横浜がいない夏の大会なんて、なんてラッキーなんだ。」と。「東海大相模がいるじゃないか!」と思う節もあるが、横浜はそれぐらい神奈川県大会においての存在感は絶大で、他校にとっては大きすぎる壁になっているというのが事実であろう。そんな「横浜抜きの夏大」にあって、本命となるのは全国制覇を視野に入れる東海大相模だろう。選抜では4強で智辯和歌山にまさかの逆転負けを喫して、ターゲットとしていた大阪桐蔭戦までたどり着くことはできなかった。その後春季県大会、関東大会などで一時意図的に調子を落とさせ、再度スタートを図っている。戦力的には抜けている印象で、小松・山田・森下と続く破壊力抜群の打線は全国屈指といっても差し支えないほど。投手陣はエース斎藤を軸に春の段階では遠藤という”もう一本”も登場、盤石な状態を築いている。東海大相模にとっては夏の神奈川大会というのはいまだに巣くう「横浜アレルギー」をどう払しょくするかに尽きたのだが、10年に一度めぐってくるこのラッキーな年はその心配も無用。この大会での全国制覇を見据えて選手をそろえたといわれている今年のチームで、この北神奈川大会は”絶対に落とせない戦い”であることに、間違いはない。その大本命がいる大会ながら、各校の選手たちの顔にいつも以上の輝きがあるのは、「東海大相模は、強いのだが、隙を見せてくれるチームだから」ということがあるのではないだろうか。そのスキを突きたいのが、投の2年生2本柱を擁する桐光学園だ。もともと下級生を多くスタメン起用するこのチームだが、今年は3年生がレギュラーにわずか2人と、完全に来年以降を見据えたチーム構成になっている。チームの中心は右の谷村、左の富田の2枚の好投手。彼らが交互に投げることで決勝で対戦が予想される東海大相模戦の前に疲労することを回避して、強みを生かしたガチンコ勝負に持っていきたいところだろう。そのためには、一にも二にも打線にかかる。主砲・山田以外には「チョコチョコ打って・・・・・・」というどうしても他校に破壊力で見劣りする打線にならざるを得ないのが長年の悩み。これは今年も払しょくされず、県大会上位や関東大会などで好投手と相対すると、途端に打線が全く沈黙してしまい好投を無にしてロースコア負け。。。。その悔しい歴史、どう払しょくしていけるか。選抜出場の慶応はエース生井にすべてがかかる。波に乗ると打線も活発になってkるという特徴のあるチームなので、大会の前半で波に乗って、準決勝での対戦が予想される東海大相模に挑みたい。しかしやや実力的には差がある印象だ。そのほかでは、甲子園経験のある横浜商大、桐蔭や、近年センセーショナルを巻き起こしている相模原、大師などの公立校も面白い存在だ。とにもかくにも「横浜のいない神奈川大会」を制するのは、果たしてどの学校か。



【南神奈川】(参加92チーム)   
「夏の神奈川大会での横浜の強さ」これがまた、満天下に披露される夏になる。

◎ 横浜
〇 横浜隼人 藤嶺藤沢
△ 日大藤沢 鎌倉学園 横浜創学館
▲ 平塚学園 湘南学院 星槎国際湘南 

10年前もそうでした、20年前もそうでした。。。。。10年ごとの記念大会、神奈川から2校出場できる年にあっては、「横浜は絶対。あと1校は、どこになるのか」それが神奈川高校野球ファンの、枕詞的大会予想。そして見事に、過去2大会ともに横浜の属する地区は全く波乱もなく「スパっと横浜」が代表に決まった。そしてそれ以外の大会でも、横浜高校の夏の神奈川県大会における圧倒的な強さというのは今でも十分に健在。神奈川に圧倒的に強い敵が出てくれば来るほど、横浜は燃えてすばらしい戦いをするというのが定番。近年で見ても、2011年の選抜優勝・東海大相模に対する快勝や、2013年の桐光・松井投手の攻略、そして昨年も”強い”と言われた東海大相模に対して、完膚なきまでに完璧な勝利を収め、その強大な力を見せつけた。そんな姿を見ているため、神奈川高校野球ファンとしては、「なぜ横浜は、甲子園に出るとあの強さを見せられないのだろうか」と不思議に思っている。それほど「夏の神奈川大会における横浜」の強さは、盤石なもの。そして今年。エースに板川、控えに及川の盤石の左腕2枚、そして打線は万波、小泉、斎藤、長南らをそろえた爆打ち打線。。。。これはもう、今年の大会も「横浜の独壇場」となる可能性は、極めて高いと思われる。追っていく一番手は、今年全く実績を残してはいないが力のある横浜隼人か。しかし横浜との戦力差は、いかんともしがたいほど大きい。一発ということでいえば、藤嶺藤沢のエース矢沢が面白い。「ドラ1も」と言われるほどの素晴らしい球を左腕から投げ、その実力は超高校級。しかし言うまでもないが、そうした好投手の攻略こそは横浜の真骨頂。秋に横浜を破った鎌倉学園は、春も4強に食い込む力を見せた。しかしいかんせん野球で集めた選手たちの軍団ではないので、横浜に迫るのは厳しいか。ちなみに春の準決勝では、0-12と横浜に5回コールドでやられている。そのほかで面白いと思うのは、あのレジェンド・山本昌に定期的に投手陣のコーチを依頼する日大藤沢。プロのメソッドで、どこまで底上げができているかは見ものだ。平塚学園、桐蔭学園などの強豪は、ここまでは音なしだが、波に乗ることができれば一気の浮上も。いずれにしても、多分56地区の中でも最も予想がしやすい地区の一つだと思われるこの南神奈川。無風の中、予定調和のように横浜が勝ち抜けるのではないかと予想する。



【東東京】(参加134チーム) 

昨年以上のレベル落ちの夏になる可能性も。いつもの3強がトップを走るも、今年こその都立が浮上する可能性も捨てきれない。

◎ 二松学舎大付 関東一 帝京 
〇 小山台 城東
△ 東亜学園 日本ウェルネス  
▲ 日大豊山 堀越 成立学園 日体大荏原 

”ガッツリ3強が君臨”といういつもの図式に変わりはないが、今年は3校ともに決め手を欠く戦力で、後続の都立を中心とした各校も「今年はチャンス」と熱くなっていることだろう。昨年代表の二松学舎大付は、今年も強打が健在。そして”東東京の盟主”関東一も打線が看板だ。例年東東京大会は後半戦になると神宮で華々しい打ち合いが展開されるので、攻撃力に長けたチームが優勝にたどり着くことが多いのだが、逆に言えばそれだけ投手力が弱いということの証左でもある。今年もまた、1・2番手に上げたチームがどちらも「打高投低」のチームで、しかもその投手力が例年以上に怪しいとなると、必然的に「大激戦」になるのではないかと予想できる。一方の帝京は、ベテラン・前田監督のもと相変わらず投手づくりがうまい。先の2校に比べて、投手力では明らかに上回る感じではあるが、一方でかつての強打の帝京は鳴りをひそめたまま。打線が活発に投手陣をサポートできて、しかも近年言われる”勝負弱さ”が顔を出さなければ、今年こそ帝京が先んじるかもしれない。帝京としては、7年も甲子園から遠ざかっているため、何とか甲子園出場という流れを作りたいと思っているところだろう。今年は3強と言えども安閑とはしていられない状況だが、追っていくチームには都立勢も多く、どこが上位に勝ち上がってくるのか全く予想がつかない。そんな中で、シードをしっかりと確保した小山台と城東の”甲子園経験”都立が下克上を狙う一番手か。小山台は甲子園出場時のエース伊藤(中大)になぞらえられる戸谷がマウンドを死守。攻撃力は相変わらず弱いものの、スモールベースボールで得点を重ねていく目論見だ。城東は甲子園出場時のメンバーであった内田監督就任3年目で、何とか結果を出したい夏。バランスの取れた攻守は上位とも十分に競り合える力を持つ。ダークホースとしては、昨夏4強に進出して復活の兆しを見せる東亜学園と、新興勢力である日本ウェルネスを上げる。どちらも攻撃力が魅力の好チームだ。そのほかでは日大豊山は秋4強で、上位を狙える態勢。名門の堀越に成立学園、日体大荏原や上野学園などにもチャンスありだ。



【西東京】(参加131チーム) 

清宮抜けてもバブルははじけず。強打の日大三に早実、国士舘、東海大菅生など多士済々の顔触れがそろう激戦大会だ。

◎ 日大三
〇 早稲田実 東海大菅生 国士舘   
△ 創価 八王子 佼成学園 
▲ 明大中野八王子 日野 国学院久我山 日大鶴ケ丘  

過去三年の、とどまるところを知らなかった清宮フィーバー。そのパワーに引きずられて、早実以外の他校の実力アップも顕著になった西東京大会。その前まではやや東に押され気味だった西東京が躍進して、昨年、今年とと大会では常に西東京勢が上位を占める結果を出している。今年は清宮の早実、桜井などの日大三、そして昨夏甲子園四強の東海大菅生など各チームが軒並み力を落とすと予想されたが、予想より落ち込みは少なく抑えられ、今年もまた激戦になりそうな予感だ。新チーム結成以来トップを走り続けるのは日大三。秋の東京を制して出場した選抜では期待を裏切ったが、その後しっかり立て直して着て春の関東大会では準優勝。並みいる関東の強豪相手に、日大三は力が劣っていないことを証明した。中村・井上の「剛球二本柱」に安定感が加われば、さらに楽な戦いができるような気がする。ライバルの早実は昨夏からマウンドを守るエース雪山の出来がカギ。打線はスラッガーの村を中心に野田、雪山ら打てるメンツがそろって強力。あとは大会でぐんぐん力を伸ばしていければ、というところか。昨夏大ブレークの東海大菅生は、高校NO1ショートといわれる田中を軸に守りが安定。打線がまとまってくれば昨年並みの力を出すことができるかもしれない。しかし期待のエースがチームを去った投手陣に、エースを任せられる選手が出てきていないのも心配の種。春準Vの国士舘は、左腕のサンフィレッチェで勝負をかける。草薙、石井、井田とそろって強力な布陣だが、関東の強豪・木更津総合には全く通用しなかった。夏までに底上げができるか。一昨年の代表校・八王子は今年もありんこ野球で巨大な相手を崩す。春4強の創価は、伝統の好投手を拝して今年も候補の一角に躍り出た。秋準Vまで駆け上がり選抜候補になった佼成学園は、40余年の時を経た甲子園帰還を、今年はなんとしても成し遂げたい。12年夏、そして昨秋と2度も日大三にぎりぎりの九回で逆転負け。甲子園の切符がするりとその手から零れ落ちる悔しさを味わっているので、日大三にリベンジと意気軒高だ。強打の日野、国学院久我山に、エース勝又を擁する”ノーシード爆弾”日大鶴ケ丘の動向も気になるところだ。



 


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