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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

大相撲夏場所  時代の変わる瞬間を見た!

2018年05月25日 | 相撲

大相撲夏場所12日目。

場所前の焦点は、
関脇・栃ノ心の大関獲り。

その栃ノ心は、
ファンの期待を見事に上回る素晴らしい安定した相撲を見せて11連勝。
早々と大関昇進に青ランプをともしました。

そして迎えた昨日の12日目。
対戦相手は横綱の白鵬。

お互い右四つ得意の四つ相撲。
それゆえということもないでしょうが、
ここまでの10年間で、対戦成績は白鵬の25連勝。

これだけ対戦して一方の全勝というのは、
本当に珍しいこと。
それだけ栃ノ心にとっては「天敵」、
白鵬にとっては「合い口の良い相手」ということが言える、
この取り組みでした。

しかしこの数場所で圧倒的に力を伸ばしてきた栃ノ心。
その「強くなった栃ノ心」とはまだ対戦のなかった白鵬。
それだけに昨日の一番は、
本当に注目されていました。

今場所の安定した取り口を見ていると、
栃ノ心こそが現在の角界での最強力士というのは、
なんだかたくさんのファンが感じていたことなのではないでしょうか。

どの力士も、
大関や横綱に昇進するときは心技体の充実のほかに時の力も得て、
「本当に強い」姿を見せるものですが、
栃ノ心にはそれ以上のものを感じます。

怪力の栃ノ心が、
このところ相撲というものを覚えて実にうまい相撲を取るようになったということを、
ワタシも感じていました。

特に得意の四つに組んだ時、
上手を取る位置を微妙に変えて自分の力を最大限に発揮する技術を、
ここのところ体得したように感じていて、
「ちょっと四つに組んだ時の栃ノ心を倒せる力士はいない」
と思っていました。

この日の白鵬との相撲の前も、
「組めば今は栃ノ心の方が強い」
と思っていましたが、
0-25という対戦成績が、
何としても気になったことも確か。

そんな中でのこの日の取り組み。

立ち合いから両者しっかり当たって、
がっぷりと右四つに組みあいました。

ここ10年来、
この体勢になって白鵬に勝ち切れた力士は皆無だったと思います。
あの稀勢の里でも、
がっぷりに組みとめられたら分が悪かった。

しかし栃ノ心。
右上手をしっかりと握ると、
圧力をかけながらじわじわと白鵬を押し、
最後は土俵際で粘る白鵬を、
観念させるように土俵の外に出し、
寄り切りで勝ち名乗りを受けました。

館内は大コーフン。
大歓声とともに座布団が乱れ飛びました。

国技館で、そしてテレビ桟敷で、
この相撲を見ていた誰もがこの一番を見て、思ったのではないでしょうか。
「時代が変わった」

昨日の取り組みで、
「白鵬1強時代」
は完全に幕を下ろしたと思います。

そして栃ノ心を中心とした、
新たな世代による群雄割拠の時代が始まる予感がします。

栃ノ心は年齢的にはベテランの類に入りますが、
これから3,4年、彼がピークを迎えると思います。
もはやその相撲っぷりは「横綱相撲」そのもの。

順調にいけば、
今年中の横綱昇進も夢ではない気がします。

それにしても栃ノ心の相撲、
四つ相撲で安定感があり、
いい意味で「昭和の相撲」のにおいがしますね。

昨日の白鵬戦は、
見ていて「これこそが大相撲だ!」とうれしくなっちゃうような力相撲でした。
昔見た、千秋楽の結びの一番、
北の湖と輪島の対戦を、
思い出させてくれました。

いい相撲でした。

時代が変革していくとはいえ、
白鵬には最後まで下の力士たちの重しになってほしいですね。
昨日の相撲は、
見ていて気持ちのいい素晴らしい相撲だったように思います。

「土俵の充実」

いわれ続けている言葉ですが、
栃ノ心の相撲はそのことを体現してくれているようで、
本当にいい力士ですね。

今場所は優勝して昇進に花を添えてほしいと思います。

新しい時代、
来たんだなあ。。。。。(しみじみ)


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