≪第93回全国高校サッカー選手権大会≫ ～埼玉～
【決勝】
星稜 （石川） ４ （１－０ １－２ １－０ １－０） ２ 前橋育英（群馬）
何だか毎年、
『史上最大の激闘』という言葉を言っているような気がします。
4年連続の決勝戦延長決着！
3年前も、一昨年も、そして昨年も、
素晴らしい緊迫した決勝戦でした。
今年も、
過去3年に勝るとも劣らないほどの、
激闘が繰り広げられました。
そして、
昨年2点差を土壇場で追いつかれて優勝を逃した星稜が、
ついに栄冠を勝ち取りました。
名将・河崎監督が手塩にかけて育てたチームは、
その河崎監督が不慮の交通事故でベンチ入りできない中、
そのハンディを力に代えて、
優勝をもぎ取りました。
見事な戦いぶりでした。
決勝点は森山の左足から。
ゴールに突き刺さる、
豪快な一発でした。
高校サッカーは、
なかなかこの選手権以外に見る機会もないので、
このくりくり頭の豪快な少年の姿、
今大会で1年ぶりに見ました。
昨年の決勝でもゴールを決めて鮮烈な印象が残っていましたので、
最初にテレビの画面からその姿を発見した時、
すぐに『お～あの時の、アイツか～』と懐かしく彼の姿を追ってしまいました。
今大会はこの決勝の延長までゴールがなかったみたいですが、
そこはやはり千両役者。
ちょっと前にはやったフレーズで言うと『持っている男』ということで、
最後の最後できっちりと決めましたね。
サッカー選手らしい”ヤンチャ”な面構え、
いいじゃないですか～！
今後もどんどん活躍していってほしい選手ですね。
それにしても星稜の戦いぶりは見事。
前橋育英のいいところを消していた前半。
そして逆転された後半にも、
あわてることなく戦い方を変えずに同点に追いついて、
あとは試合を支配し続けましたね。
勝つべくして勝った、
そんな戦いぶりだったと思います。
今大会を振り返っても、
鹿児島城西戦、履正社戦など、
苦しい戦いを強いられた試合もありましたが、
『悔しい負け方を続けて来た』経験と、
『河崎監督を胴上げする』というモチベーションの高さが、
大会通しての”ここぞ”の場面での集中力につながったのだと思います。
『星稜高校』としての、
メジャースポーツでの全国制覇は、
初めてでしょうか？
名将を携え、
サッカーでも野球でも、
『北陸の雄』として一時代を築いてきた学校に、
ついに『優勝旗』が翻りましたね。
おめでとう！！
敗れた前橋育英。
大会中ずっといいサッカーを展開していましたが、
昨日は入りから『おやっ？』というぐらい自分たちのサッカーができていないように感じられました。
大観衆の前で緊張感が隠せない『入り』となって、
前半は自分たちの力の半分も出せていないように感じました。
しかしリードされて迎えた後半に、
『これが前橋育英のサッカーだ』
というのを見せてもらった気がします。
『敗れてなお強し』
を印象付けた戦いぶりでした。
去年の悔しい敗戦から捲土重来を期し、
そして今年栄冠を勝ち取った星稜と同じように、
来年の戦いぶりがとても楽しみです。
悔しさを明日への糧に変えて、
来年もこの場所へ・・・・・
期待しています。
関東のチームとして、
昭和の時代からずっと前橋商、前橋育英という全国制覇を狙える強豪を全国の舞台へ送り続けている群馬。
今年もまた、
栄冠に一歩届くことはありませんでした。
埼玉、千葉はもとより、
東京、茨城、山梨に続いての【全国制覇】県になるのではと思っていたので、
「ぐんまちゃん」ならずとも残念な気持ちは抑えきれません。
しかし近い将来、
必ずあの正面スタンドで高々と優勝旗を掲げる群馬県のチームの姿を、
見ることができると確信したのではないでしょうかね。
今年の大会は、
『高校サッカーの聖地』国立競技場から、
埼玉スタジアムにメイン会場を移して行われた大会となりました。
テレビで観戦している分には、
全く去年と変わらずに、
本当に楽しく観戦しましたが、
個人的には、
やっぱり『生観戦』がしにくくなったなあ・・・・・・
ということは強く感じる大会でしたね。
まあ、
それもまた、
慣れてくるんでしょうけど。
40年ぶりの『高校サッカーを観戦しない年明け』となった今年の大会も、
その試合内容でおなか一杯になる、
いい大会でした。
