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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

日本一すばらしい夏を送った、花巻東に贈る

2009年08月24日 | 高校野球

第91回全国高校野球選手権大会

【準決勝】
中京大中京(愛知) 11-1 花巻東(岩手)


花巻東高校。

ワタシの印象では、
去年までは、
何の変哲もない東北地方の1チームでした。

もちろん、
菊池雄星投手がすばらしいというのは知っていましたが・・・・。

『花巻東って、どんなチーム?』
って聞かれたら、
『さあ??』
と答えるしかなかったと思います。

しかし1年たった今、
『花巻東って、どんなチーム?』
って聞かれたら、
即座にこう答えます。
『日本一取り組みがすばらしいチーム。【こうありたい】と思うチーム』


それほど、
素晴らしい印象を残して、
甲子園のファンが昔から大好きな
『ストーリーと悲劇』
をも残して、
颯爽と甲子園から去っていきました。

このチームが残してくれた数々のもの、
決して消えることはないでしょう。


『チーム作り』
この単純にして、
深遠な課題。

この答えは、
選手達と監督が、
一番深く知っていたように思われます。

『決して菊池雄星だけのチームじゃないんですよ』
監督がことあるごとに口にしたその言葉。

とかく、
スーパースターを持つチームの監督さんは、
このようにチームを語りたがります。

しかし、
最後まで『全員一丸』を貫けるチームは、
そうはありません。

花巻東は今大会、
決して本調子ではない菊池を支え続け、
そしてその菊池も支えるナインに応え続け、
チームは一丸となって優勝を目指していました。

『日本一を目指すだけじゃなく、その取り組み方も日本一といわれるようにしよう』

その監督さんの言葉、
そのままのチームでした。

このチームをTVで見て、
球児をはじめとする高校野球関係者、
中学・少年野球関係者、
そのほかのスポーツの関係者・・・・・

たくさんの人々が衝撃を受けたのではないでしょうか。

そして、
『あんなチームになりたいな』
と思ったのではないでしょうか。

昨日の熱闘甲子園で、
長嶋美奈さんがコメントしていました。
『選手一人ひとりがミーティングで話しているとき、他の聞いている選手達がまっすぐにその選手を見据えて、しかも背筋がピンと伸びている姿に感動した』

素晴らしいチーム。

これ以外に形容のしようがありません。


全力を出しつくした後、
泣きじゃくるナインの姿が印象的でした。

菊池雄星の肩を抱く選手達。

全国的に注目され、
その一挙手一投足が報じられる存在になった今夏の菊池雄星投手。

その姿を、
遠い36年前の、
作新・江川の姿にダブらせ、
思いを馳せていました。

江川の伝説については、
今夏も新しい本が出版され、
語りつくされています。

江川が偉大すぎたことによるチームメイトとの確執。
バラバラになってしまったチーム。

しかし、
最後の最後、押し出しを与える1球の前に、
マウンドに集まった円陣の中で、
チームが最後に分かり合えた。
『これが宝だ』
と、
江川も語ります。

しかし、
この物語を読んで、
その後分かってきた江川のキャラと重ねあわせ、
いまひとつ
『そんな美談なのかなあ?』
と思っていたワタシ。

そのチームと比較して、
同じく稀有な存在の大エースをチームに持った花巻東の、
チームとしての素晴らしさを感じずにはいられませんでした。


菊池投手。

あなたは、日本の野球を明るくする力を持っている気がします。
しっかりと故障を治して、
次のステージで輝き続けることを期待しています。
松坂のように、田中マー君のように。

支え続けた選手達。

これからも野球に関わっていくでしょう。

現役としてでも、そうでなくとも、
今後はいろいろなところで、
あなた達の良さを、
あなた達が教わってきたことを、
たくさんの人たちに教えてあげてください。

日本中に『花巻東』みたいなチームが増えるといいなあ。

ありがとう、選手達!
お疲れ様、監督さん。
またいいチームを作ってください。

 


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