第94回選抜高校野球大会 接戦、延長、タイブレーク！

第94回選抜高校野球大会。
1日順延になった後開幕した今年のセンバツ。
第2日、第3日は連休の甲子園で、
接戦が頻発しておもしろい2日間となりました。

【第2日】
広陵　９－０　敦賀気比
近江　６－２　長崎日大　　＊延長13回タイブレーク
聖光学院　９－３　二松学舎大付

【第3日】
木更津総合　２×－１　山梨学院　　＊延長13回タイブレーク
金光大阪　４－０　日大三島
高　知　　４－２　東洋大姫路


第2日は第2試合に、
開会式前日の”代替え出場”で甲子園にやってきた近江が登場。

昨夏4強の原動力となったエース山田が新チームになってから公式戦初登板で、
さすがのピッチングを見せました。

まだまだ打撃陣は仕上がっていないと見えて、
長崎日大の軟投派のリレーにかわされて打ち上げる打球が多かったのですが、
9回に反撃を開始して2死から同点。
延長13回タイブレークでは一気に4点を挙げて試合を決めました。

山田投手は150球の熱投も、
試合後は涼しい顔。
コンディションはかなりいいと思われます。

もとより昨夏4強のメンバーが何人も残り、
今年は山田投手の復調さえあれば、
多賀監督も優勝を狙えると感じていたメンバーのようで、
その力を見せつけてくれました。

それにしても、
前日の和歌山東といいこの近江といい、
やはり関西のチームの勝負にかける執念と根性は見事なもの。

常日頃から「負けたくない」の執念が身についているのと、
全国制覇を狙えるレベルの高いチームが何チームもいる近畿大会で戦っている経験が、
甲子園という大舞台でも最後の最後に出てきますね。
近年の近畿勢の大躍進がうなずける、
この日の近江の逆転劇でした。

近江はこの後も、
大会の台風の目になるかもしれません。

第1試合で強豪対決に完勝した広陵は、
中井監督が自信をもって送り出したのがうなずける好チーム。

秋はまだまだ粗い点が見受けられましたが、
一冬超えてチームは攻守にレベルアップ。
今年は完全に「（全国制覇を）狙えるチーム」という感じです。

2回戦では強豪の九州国際大付と激突。
この大きなヤマを越えれば、
あとは目標の大阪桐蔭まで、
障害になるようなチームは見当たらないといっても過言ではないでしょう。


昨日の第3日。

注目していたのは関東勢対決。
今年の関東では最も力を持っているといわれている木更津総合と山梨学院の激突でした。

木更津総合・越井と山梨学院・榎谷の好投手同士の投げ合いが予想されましたが、
噂にたがわぬ投手戦となりました。

「春は投手力」と言われて久しいのですが、
やはりあれだけしっかりとキレのある球をコントロール良く投げられると、
振り込みが足りていない春の打線は、
攻略できるものではありません。

ある意味春のセンバツらしい試合となりました。

試合は延長13回タイブレークにもつれ込み、
表の攻撃を0点に抑えた木更津総合が、
その裏に1死満塁から、
押し出しの四球で決着。

タイブレークはある意味おもしろいですが、
やはりここまでの12回の見事な投手戦が、
13回のタイブレークでは作られたチャンスであっという間に終わってしまうという、
「う～ん」とため息がこぼれてしまう決着となりがちですね。

多分従来のような15回同点の場合は再試合というレギュレーションならば、
1－1での再試合となったのではないかな？

まあ、
これは春のセンバツです。

榎谷クンにはまだ夏が残されています。
捲土重来を期して、
またこの甲子園に戻ってきてほしいと思います。

第4試合は、
高知vs東洋大姫路という、
オールドファンにとってはたまらないカードとなりました。

東洋大姫路は藤田監督が、
今大会敗れた時点で退任という事が発表されており、
なかなか痺れる雰囲気となりました。

高知は課題だった守備が結構しっかり守って、
投手陣を援護しましたね。

東洋大姫路は最後までバッティングが振るわず、
無念の初戦敗退となってしまいました。

このところ振るわなかった名門の東洋大姫路は、
大ベテランの藤田監督に代わり、
4月からは2019年夏の全国制覇監督である、
前履正社の岡田監督が指揮を執ります。

ＯＢ監督でもある岡田監督に、
名門復活が委ねられました。

今後は岡田監督をしたって、
好選手の入学も相次ぐことでしょうから、
1，2年後には素晴らしいチームとして再度甲子園に登場してくることが予想されます。
今後の東洋大姫路の動向に、
注目が集まりますね。


という事で選抜も3日が終了。

第4日は、
雨の甲子園で、試合時間があと倒しとなりました。

寒くてグラウンドコンディションもよくない中での試合となりますので、
体調を崩さないように留意し、
ケガにも注意してほしいと思います。