第67回全日本大学野球選手権大会が、
来週の月曜日に、
神宮と東京ドームで開幕します。
トーナメント表 → http://www.jubf.net/alljapan/alljapan2018_bracket.html
昨年は立教大学が半世紀ぶりの優勝を飾り、
決勝ではOBでもあるあの長嶋さんも駆けつけて、
喜びを爆発させていました。
世間的には学生野球というものがすっかり興味の外に置かれてしまい、
よほどの野球好きでない限り、
この大会に興味を寄せるということはあまりないのですが、
ワタシにとっては「年に一度のお楽しみ」の大会です。
大学野球界、
選手たちが目指すのは、
春秋の、自分の所属するリーグでの優勝。
そしてその上にあるトーナメント大会である、
この全日本大学野球選手権大会と明治神宮大会です。
明治神宮大会は高校の部と大学の部があって、
同じ日に両方が見られるという興味深い大会なのですが、
大学野球ということに軸足を置いてみるならば、
やはりこの春の全日本が最大の”目指すべき大会”です。
何しろ各連盟を勝ち抜いた27チームが集まって、
神宮と東京ドームで覇権を争う大会です。
盛り上がらないわけがない……と思うんですがねえ。。
ごく一部のシードチーム(前年4強の輩出リーグなど)を除くと、
各チームは予備日を含んでも1週間で5試合を勝ち抜かないと、
栄冠にはたどり着けません。
とても「エース一人」では勝ち抜くことはできない大会で、
ワタシは個人的には、
夏の甲子園よりもずっとタイトな日程の厳しい大会だと思っています。
勝っていくためには、
数枚の安定した投手を持ち、
さらに打撃も上位だという総合力が問われることになります。
試合を作れる投手を最低3枚は欲しいところですね。
そんな【梅雨の祭典】ですが、
今年はますます混戦の度合いが増しそうです。
古くから「大学野球の象徴」である東京六大学、東都大学の両リーグからは、
慶応大と東洋大が出場。
慶大は昨秋の明治神宮大会に続く連続の全国大会。
そして東洋大は昨年の全日本、そして明治神宮大会に続く3大会連続の全国大会出場。
慶大も東洋大も、
昨年の全国大会では、
持っている力を出すことなく敗退していきました。
慶大は明治神宮大会初戦敗退、
東洋大は前日本初戦敗退と明治神宮大会1勝後の敗退。
いずれの大会でも、
地方大学勢の躍進という近年の傾向が顕著にみて取れました。
昨年の全日本では、
立大が優勝を飾ったものの、
決勝には千葉の国際武道大が上がってきて、
準決勝にも初戦で東洋大を破る金星を挙げた東海大北海道が上がってきました。
神宮大会でも決勝に進出した北海道の星槎国際大や、
慶大に完勝した中四国の環太平洋大など、
「その大学、強いの?」
と尋ねてしまうようなネームバリューのない大学が、
素晴らしい戦いをしてくれました。
そう、言われている以上に、
もう全国の大学に地域差やリーグのレベル差などは、
ほとんど存在しないとみてもいいということです。
ドラフト候補も、
北は北海道から南は九州まで、
どこにでもいるとなってきている昨今の大学野球事情。
だからこそ、
「絶対王者」とか「突き抜けた実力のリーグ」がいない混戦が演出され、
ものすごく盛り上がる「戦国大会」となっているのです。
初戦からつぶさに見ていると、
本当に面白いトーナメント大会です。
ということで今年の大会。
やはり今年の大会で注目されるのは、
ドラ1候補3人の投手陣を抱える東洋大でしょうか。
上茶谷ー甲斐野の必勝リレーに、
春のリーグ戦では離脱していた梅野も復帰。
厳しい連戦となるトーナメント戦を勝てる陣容は整ったといえるでしょう。
しかし不安なのはこの春の戦いぶり。
リーグ戦の戦績は8勝5敗。
それでも勝ち点4を積み上げて優勝を飾ったのはさすがですが、
「1敗も許されない」トーナメントを勝ち切っていくためには、
自分たちのペースで試合が進まない時の戦いぶりをどうするのか、
そのあたりが課題になってくるでしょう。
慶大は安定した戦いぶりが自慢。
高橋亮、菊池を中心とした投手陣の厚みは、
連戦も苦にしないはず。
あとは打線が毎試合しっかりと全国の好投手を相手に機能できるかが課題か。
最終週の早慶戦では、
優勝が決まった後とはいえ第2,3戦を連続完封負け。
打線が「はまってしまう」状態になった時どう打開できるか。
ここ数年常に全国の舞台で結果を残してきた上武大が関東甲信越リーグで敗退し、
代わって出てきたのが白鴎大。
初戦から富士大ー中京大の勝者との対戦という厳しい組み合わせになったが、
どういった戦いを見せるのか注目です。
一方、
過去2年連続で決勝進出チームを出した千葉からは、
昨年準優勝の国際武道大が連続出場。
今年の春はリーグを全勝で駆け抜けた。
エースに成長した平川に、
打線も勝俣、豊田らの全日本クラスの「名の通った選手」が並び、
優勝候補の一角を占める。
組み合わせにも恵まれ、一気に連盟としての初優勝まで突き進めるか。
その他でも東海大、富士大、神奈川大、東北福祉大ら強豪の常連校の戦いぶりも楽しみで、
関西勢でも立命大、大商大らが虎視眈々と覇権を狙っている。
一方注目されるのは、
35年ぶりに神宮に帰ってくる広島大。
国立大の雄として、
その戦いぶりが注目されている。
”野球推薦”もない中、
苦労してこの大会まで勝ち上がってくる国立大の面々、
ワタシは応援しています。
昨年は和歌山大が全国にコマを進め1勝、
一昨年、その前は愛媛大、
その前は静岡大が厳しいリーグ戦を勝ち上がり、
この大会に出場してきました。
数年前にはあの北海道大が、
8強に進出したこともあります。
細~くではありますが、
そんな系譜をつないでくれる今大会での広島大の活躍、
期待しています。
初戦は初日の開幕戦、
相手は東北福祉大です。
ということで、
期待いっぱい、そしてコーフンいっぱいの8日間。
皆さんも一度、
足を運んでみてはいかがでしょうか。
何人ものドラフト候補を見ることもできますし、
はまってしまうこと、請け合いです。
最新の画像[もっと見る]
- 2024.10.26 オールブラックス戦観戦記 2週間前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 2ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 2ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 2ヶ月前
- 大の里 圧巻の2度目のV! 令和の怪物が相撲界を変える! 2ヶ月前
- ラグビーパシフィックネーションズカップ 日本代表 決勝に進出 2ヶ月前
- ラグビーパシフィックネーションズカップ 日本代表 決勝に進出 2ヶ月前
- おめでとう玉鷲。 1631回、連続出場の記録を更新! 2ヶ月前
- 第106回 全国高校野球選手権地方大会 クライマックス 3ヶ月前
- リーグワン決勝 ブレイブルーパス東京、激闘を制して初の栄冠に輝く 6ヶ月前