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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

最高に印象に残った球児   2.南北海道

2012年07月05日 | 高校野球名勝負

最高に印象に残った球児。
第2回は南北海道から。


2.南北海道

田中 将大   駒大苫小牧 投手    2005年春 夏 2006年 夏

05年春  2回戦  〇  2-1  戸畑(福岡)           *初登板完投。
       3回戦  ●   0-4  神戸国際大付属(兵庫)   *リリーフ登板
05年夏  2回戦  〇  5-0  聖心ウルスラ(宮崎)      *出番なし
       3回戦  〇  13-1 日本航空(山梨)         *先発
       準々決勝 〇  7-6 鳴門工(徳島)           *リリーフ登板
       準決勝  〇  6-5  大阪桐蔭(大阪)         *先発
       決勝    〇  5-3  京都外大西(京都)       *リリーフ登板
06年夏  2回戦  〇   5-3  南陽工(山口)          *先発完投
       3回戦  〇   10-9 青森山田(青森)         *リリーフ登板
       準々決勝 〇  5-4  東洋大姫路(兵庫)        *先発完投
       準決勝  〇   7-4  智弁和歌山(和歌山)      *リリーフ登板
       決勝    △   1-1  早稲田実(西東京)       *リリーフ登板
       決勝    ●   3-4  早稲田実(西東京)        *リリーフ登板


なんといっても、
南北海道ではマーくんこと田中投手を忘れるわけにはいかないでしょう。
1年生の夏はスタンドでチームの全国制覇を見届け、
満を持してエースとなった2年春に登場。
しかしこの時は、
打線が全く振るわず、
2試合で2得点しか挙げられず3回戦で敗退します。

捲土重来を期して臨んだ連覇のかかった05年夏。
さほど前評判の高くなかった駒大苫小牧でしたが、
エース田中の好投に打線の粘り強さが加わって、
あれよあれよという間に勝ち進んで連覇を成し遂げてしまいます。

チームとしては、
準々決勝の鳴門工戦の6点差をひっくり返して勝った試合と、
【絶対の優勝候補】と言われた大阪桐蔭を破った準決勝が印象に残ります。

特に大阪桐蔭戦は、
前半から飛ばしに飛ばした田中の投球が光り、
あの豪打を誇った大阪桐蔭の打線を、
終盤まで完全に抑えきりました。

決勝の京都外大西戦の最後の球が150キロを記録。
2年生での150キロ越えは史上初の出来事でした。

その秋の新チーム。
秋は明治神宮大会を軽々と優勝。
まさに『寄せ付けない』という言葉がぴったりの、
素晴らしい戦いぶりでした。

田中のスライダー。
この秋の神宮大会で見せたその球は、
スタンドから見ていても『消える』という表現がぴったりくるような、
ものすごい球でした。

しかし翌センバツ、
駒大苫小牧は先輩部員の不祥事によって大会を辞退。

これで狂った歯車は、
最後の最後まで戻ることはありませんでした。

それでも甲子園の決勝に進出して、
あの斎藤祐樹の早実と引き分け再試合の激闘を繰り広げたのですからすごいとしか言いようがないのですが、
その歩みは『強かった(秋の)ころの駒大苫小牧』のチームとは、
まったく違って見えました。

田中も体調不良からほとんど先発、完投することはできず、
リリーフとして『試合を締める』役割に徹していたのは周知の事実です。

あの田中が、
あの投球しかできなかったところに、
駒大苫小牧の悲劇はあったと思います。

もし春のセンバツ出場、
そしてその勢いで夏も・・・・・
という『通常の歩み』を見せられたのであれば、
このチームは春夏連覇を達成したかもしれませんね。
それほどのチームでした。

しかしながら、
田中を中心としたこの【駒苫】の3年間、
日本中の高校野球ファンを熱狂の渦に巻き込んで、
人々の記憶に深く刻み込まれたチームだったことは間違いありません。

あの箕島、池田やPLに並び称されるほどの、
輝かしい足跡を高校野球史に残してくれたチームでした。


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