MLBのワールドシリーズ、
そして日本シリーズ。
野球の世界では、
ビッグイベントが続いています。
そんな中、
高校野球の世界は、
秋季大会の真っただ中。
各地で”センバツの予選”と同義語である、
秋季大会がたけなわです。
既に北海道、東北、北信越、四国では優勝校が決まっていましたが、
昨日は関東大会と九州大会でも、
優勝が決まりました。
九州大会では、
沖縄勢同士が決勝対決。
県大会優勝の美里工が有利かとも思いましたが、
そこはさすがに昨年も春夏甲子園の土を踏んだ沖縄尚学。
8回の逆転勝ちで、
2年連続の九州大会制覇を成し遂げました。
昨年の経験があるので、
今年のチームは期待できるかもしれないですね。
そして関東大会。
昨シーズンは、
選抜で浦和学院が、
そして夏は前橋育英が全国を制覇した関東勢。
その【春夏優勝投手】がどちらも残って迎えた秋ですが、
評判の高かったチームはことごとく県予選の段階で姿を消し、
混沌とした中での秋季大会となりました。
大会前の予想では、
夏のメンバーを大量に残す神奈川1位の横浜が優勝候補の筆頭と言われていましたが、
エース伊藤の大量失点から2回戦で敗れ去り、
混戦にますます拍車がかかりました。
そんな中、
安定した戦いぶりを見せて初めて関東を制したのは白鴎大足利。
名前を聞いても、
ピンとこないファンも多いかと思いますが、
栃木県内ではれっきとした名門校です。
昔の名前は『足利学園』。
『お~あの学校かあ』
と思われた方も多いんじゃないでしょうかね。
70年代には、
75年と78年の夏の甲子園に登場し、
グレーのユニフォームで甲子園を駆け抜けたチームでした。
その後08年にも夏の大会に久しぶりに登場したこともありますが、
春の選抜は初めての登場となります。
惜しくも準優勝に終わったのは桐生第一。
99年夏に全国制覇した後も、
度々甲子園に登場して、
その都度好投手を擁してわかせてくれるチームでもあります。
ここ数年新興勢力に押されていましたが、
この夏の前橋育英の全国制覇に刺激を受けたかのように、
この秋は下級生中心のチームで大ブレークを果たしました。
レギュラーメンバー9人中、
1年生が8人も座るチーム構成。
『まるで1年生大会?』
のようですが、
ガタイのいい大型チームの雰囲気がありありで、
名将・福田監督はこのチームが3年生になった時、
2度目の『全国制覇』を狙っているんじゃないかなあ、
なんて思ってしまうほどの”タレントの宝庫”ですね。
この2チームに、
準決勝で敗れた山梨学院大付属、佐野日大の2チーム、
計4チームは試合内容から行っても、
まず間違いなくセンバツには【当確】のランプをともしたでしょう。
山梨学院大付属は、
4月から元清峰(長崎)の名将・吉田監督を迎え、
ユニフォームも一新(とは言ってもマイナーチェンジですが)して、
2度目のセンバツを手にしました。
佐野日大は、
注目の左腕・田嶋を擁していますので、
選抜でも注目される1校になる可能性があります。
5校目は東京との見合いで選ばれますが、
今のところ力的にも地域性からも、
習志野が5番手に付けている感じですね。
新顔の白鴎大足利が、
明治神宮大会で全国の強豪を相手にどこまでやれるのか。
注目しています。
さて、
他の地区の動向としては、
まずワタシには嬉しかったのが、
四国で池田が復活を遂げたことです。
徳島2位での出場ながら、
愛媛の強豪西条を破るなど快進撃で準優勝まで上り詰めました。
決勝では大敗を喫してしまいましたが、
話題性から言っても、
まず間違いなく甲子園に戻ってきてくれることでしょう。
そして、
駒大苫小牧も07年夏以来の復活です。
04年に優勝した時のキャプテンでもある佐々木監督に率いられ、
あの『コマトマ』完全復活成るでしょうか。
そんな復活がクローズアップされる半面、
下級生で甲子園を沸かせた球児たちは、
軒並み”敗退”の憂き目にあってしまいました。
まずは夏の甲子園優勝投手・前橋育英の高橋投手は県大会初戦で敗退。
大黒柱は、
18U世界選手権から帰国後わずか10時間ほどで県大会を戦わねばならず、
『そりゃ~いくらなんでも』
と言われる中でのかわいそうな敗戦でした。
同じく18U代表の155キロの剛腕・安楽(済美)は、
故障の状態が思わしくなく、
これも18Uの影響をもろに受ける形で、
県大会敗退となりました。
選抜優勝投手である浦和学院の小島投手も、
夏の疲れが抜けきらない中県大会で捕らえられ、
選抜連覇の夢は潰えました。
順調に勝ち進んでいた、
明徳義塾の岸は選抜当確の寸前で、
今治西に足元をすくわれましたが、
選抜出場は『五分五分』といったところでしょうか。
ということで、
悲喜こもごもの中まだまだ大会は続いていきます。
近畿の4強は、
どこも全国的に名前の通った学校。
智弁和歌山、龍谷大平安、履正社、報徳学園。
どこから見ても、すごいメンツが揃いました。
そして東京では、
大本命の日大三が順当に勝ち進む中、
逆ブロックからは『東京の進学校』として名高い小山台が、
準々決勝に進出して来ています。
それも、
破った相手は堀越、早実、日大豊山。
どこも甲子園出場経験のある強豪です。
この勢いは本物と思われ、
もし選抜当確をともすことが出来れば、
大いに話題になることは間違いないでしょう。
ということで、
≪高校野球 秋の陣≫
の真っただ中。
今週でほぼ全地区の優勝校が決まり、
17日からは『秋の日本一』を決める明治神宮大会が開催されます。