ちょっと前の日経に大好きな作家Robert B Parkerの弔文記事が載っていた。亡くなったことを知ったのは、それより数日前。亡くなったのは1月18日なので、亡くなってから2ヶ月ぐらい経過して知ったことになる。彼の作品をほぼ独占して出版している早川書房のサイトを検索して知った、追悼出版の「勇気の季節」を読み終えた。元々この作品の対象年齢はティーンエイジらしく男女の関係を書いているシーンはあまりない。
今回のテーマは、男女のパートナーとしての「信頼」や、世の中の目に見えている部分や評判の裏にある実態は、目に見えている部分や評判とは、ちょっと違うこともあるってことかな。そういうことを普通に書いたら、説教臭くなるんだけど、友達の死の原因を探っていく主人公Terryとその彼女Abbey(本人達は彼氏、彼女であることを否定しているけどね)の会話を通して伝えられているので、そんな説教臭さ感じはないな。
彼の作品で有名なのは私立探偵のSpenserシリーズ。(普通Spencerって苗字が多いが、cじゃなくてsを使う。イギリスの詩人と同じようにね。)初期の作品で、すばらしい話は、「初秋」。両親に見離されたPaulってやるきがぜんぜんない少年をSpenserが、自立させる話。何度読んでも泣かせる。Spenserが撃たれて復帰するまでを描いた作品や親友のHawkが撃たれた話(両方とも書名を忘れた)も好きだな。賛否両論あるみたいだけど、銃弾が飛び交いまくる「キャッツキルの鷲」も良い。後期の彼の作品は妙にあっさりし過ぎちゃって、ちょっともの足りなさも残るけどね。魔チてこの作品もちょっとその「もの足りなさ」感は否めないけど、主人公2人の爽やかな会話がそれを打ち消すね。後味が良い。
それにしても彼の死は残念。もっと良い作品を書き続けて欲しかったな。
最新の画像もっと見る
最近の「小説」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事