遅ればせながら映画DEADPOOL & WOLVERINEをレビュー。
粗筋。DEADPOOLことWade Wilsonは、自分の世界の滅亡を救うため別次元のWOLVERINEを探して、TVA (Time Variance Authority) 社の開発したTime Ripper(世界の終末を加速する装置)の稼働を食い止めたい。一方、偶然から意図せず生まれたvariant達の流刑地voidにいるCasandra Nova。DEADPOOL達との戦闘の結果、Time Ripperの存在を知った彼女は、TVA社に乗り込みそれを悪用する魂胆。
いつものように、好きなシーンや台詞を順不同で書いていく。第一印象は20世紀フォックスが世に出したMarvel映画の総決算。流刑地voidにある20th Century Foxのロゴがそれを象徴している。
また、事前に知らされていなかったFox映画に出演したJeniffer Garnerが演じたElectraや、Bladeの登場には驚かされた。
最大のサプライズはChris Evansの登場。それも彼はCAPTAIN AMERICAとみせて実はFANTASTIC FOURのJohnny Storm役だという点。Avengers AssembleというCapの決め台詞ではなく、Flame Onという台詞を使わせたのは大拍手。Fox映画だからね。そして、だからこそある程度台詞に自由度があり不適切な台詞を使わせることもできた。
ネタバレ覚悟でTrailerを何本か見たので、DEADPOOLが自らをMarvel Jesusと名乗っているのは知っていた。 Marvel Cinematic Universeの救世主という意味だが、結構これマジなんじゃないかな。冗談の振りをして。R指定の映画というハンデはあるがこれアメリカ人好きでしょう。
Casandra Novaの登場。死んだはずのProfessor Xの双子の姉だか、妹。若い役者さんを使ったのが正解。ベテランだと本当に怖くなるけど、若いので、怖いけどそのうち油断するよなこいつという期待感がある。Juggernautを彼女に被せることで彼女のテレパシーを無力化できる。それを被っている彼女はその力を使うことができず、 DEADPOOL達を元の世界に戻せない一方、脱がせればDEADPOOL達が殺されるという二律背反は、ヒーローもので結構大事な要素で好き。
これも事前に知っていたがDEADPOOL Corps(軍団)の登場。どうも何故彼らがDEADPOOL達を襲ったのか納得感はない。しかし、彼らとの戦闘シーンは面白かったな。
序盤のDEADPOOL のAVENGERSへの採用面接。面接官であるHappyの台詞、””You wanted the job (as an AVENGER) because you need it. But they (AVENGERS) do the job because people need them.” このシーンちょっと余計かなと最初は思ったが、この台詞が後半のDEADPOOLの頑張れる動機なので重要。かつこの台詞はその昔学生だった頃徐行した「愛の哲学」で覚えている唯一教訓と似ていて非常に印象に残っている。
もう一つ台詞で印象的なもの。自分はろくでなしでヒーローとして相応しくないと思っているWOLVERINEへのX-23の台詞、(正確に覚えていない。)”You were always a wrong guy until you weren’t.” この励ましは凄く素敵。
DEADPOOL の生みの親Rob Liefiedの名前の付いた店がセットにあったり、 Stan Leeの写真がバスの横の広告にあった。X-MENの中興の祖、John Byrneの名前をDEADPOOLが叫んでいるシーンもあり。カメオが楽しい。
70年代、80年代の音楽が沢山使われているのが良いな。タイムトラベルものと言ったらBack to the Futureに使われたHuey Lewis and the NewsのPower of Loveがこの映画でも使われていた。それから映画Greaseの曲も使われてたね。極めつけはAC/ DCのHells Bells。アメリカ人は基本的にAC/ DC大好きだからね。彼らのアルバムの中で一番売れたBack in Blackの最初の曲がそれ。イントロから使われていて大満足。
ちょっと不安なのはMarvel Jesusのわりに観客数が少ない気がする点。
勝手格付けA-。Marvel Jesusはちょっと言い過ぎ。くだらないけど、泣けるシーンがあったり、サプライズあったり、良い意味の裏切りもあったり、飽きさせない。