
先々週に引き続き、Spectacular SPIDER-MAN (“Spec”)。なんせ今月3冊来ちゃったからね。Spec 301号と302号のレビュー。
筋書きをChip Zdarsky、画をJoe Quinones、インクをJoe Riveraがそれぞれ担当。添付画像はSpec 302号の表紙。Steve Ditcoが描いていた当時のAmazing SPIDER-MANを彷彿とさせる表紙。Quinonesの手によるもの。
早速粗筋。人工知能Vedomが地球を侵略しようとしている。TinkererがVedomと手を組むのを防ごうと、タイムマシンで過去に戻ったSPIDER-MAN、妹(?) Theresa、J Jonah Jameson (“JJJ”)。過去のニューヨークで、Tinkererを探す一方で、SPIDER-MANとなったばかりのPeter Parkerと共に悪人共と対決する。
気に入ったシーン、台詞を紹介。Quinonesの画が非常に光っている。Kubertのカッチョ良い画と対照的な可愛い画で、1960年代のアメコミを読んでいるような錯覚に陥る。DitcoへのHomageっぽい SPIDER-MAN のコスチュームも良し。(昔は青の部分が黒かったし、腋の下に蜘蛛糸があった。ちなみにこの脇の下の蜘蛛糸はオイラの好み。)Peterの家にFANTASTIC FOURの漫画があったのは笑った。ちゃんと裏の広告まで再現されていて、ファンサービスに徹している。
何で、AVENGERSのところでなく。若い頃の自分のところに行ったのかと問われたSPIDER-MAN。”Look. This may surprise you, (中略)Everyone hates me.” 冗談とも本気ともとれないPeterの台詞が冴えている。
台詞で言ったら、JJJの台詞も冴えてる。これまでの自分の実績を自画自賛したり、タイムトラベルした初めての人間だと自慢したり。(スーパーヒーローは数に入れないという自分ルールも笑える)一方Spec 302号では、過去の自分にSPIDER-MANを敵視するなと諭す場面があり、ここはこの号の一番好きなところ。
Green Goblinが早速SPIDER-MANの正体を知ってしまうのも良いな。Goblinは警察に捕まってもすぐ逃げ出すし、流石宿敵だけのことはある。しかも、自分に無茶苦茶自信持っている。
もう一人の宿敵Doctor Octopusはちょろかったが。
300号記念号と打って変わって非常に面白い。今月のアメコミでは間違いなく一番の出来だな。(読んでないものも沢山あるけど。)映画Back to the Futureみたいだし。しかし、どんどんネタバレ的に過去の自分にいろいろ教えちゃってるけど、どうなんだ?
オヤッと思った点。過去のニューヨークに戻ったのに、PeterやTheresaが何で携帯で話せるんだ? 無線基地局ないじゃん。