amber's company

基本的には猫日記です。

さすが、壱。

2006-05-31 23:58:55 | Weblog
その後、何か問いかけるかのようにこっちを見る。


爺&壱と黒小僧との間には、暗くて深い川・・・じゃなくて、決定的な違いがある。
壱や爺は、いけない事をして下女に注意された時、こちらが「それをして欲しくないと思っている」という事を察知して止める(あるいは、理解した上であえて続ける)。
対して、小僧を押し止める動機になるのは、「なんだか怖い思いをしたからやめよう」である。
叱られる時も、「あ。何かヤバそう」という本能(というかビビリ)のみで反応するため、事態を理解する機会がないのかも。
ゆえに、物事の本質を理解する事はない。

今回の爺の不調にしてからも、壱はただならぬものを感じているようで、以前はあまり関心のなかった爺の動向を、最近は注意深く見守っている。

たとえば、今朝爺をトイレに連れていった後、長い時間をかけて水を飲んでいるのを待ちきれずに少しの間目を離した。すると、その隙に下女ベッドに戻ろうとして失敗したらしい。戻ってみると、踏み台とベッドの隙間に落っこちて情けなさそな顔をして見上げる爺の側に、壱が香箱組んで座っていた。
私が側を離れた時には陰も形も無かったのに、爺が踏み台から落ちた気配で駆け付けたのだろう。ま、せっかく駆け付けても何が出来るわけでもないから、香箱組んでじっと見つめてたわけだ。

その時の黒小僧はといえば・・・すぐ側にある2段ケージの中の猫ベッドで丸くなっていた。まったく気付いた気配なし。
これも、さすがだ。


仕事は・・・すげえ大変。
わかっていた事だけど。
今日も朝までかかるだろな。

頼りになる壱。

2006-05-31 23:51:28 | Weblog
爺の様子をチェックしている。
一昨日の作業中、
久しぶりに仕事部屋に連れて来ていた間の事。

まずはちょっと遠くからチェック。


※なんかおかしいと思ってよく考えたら、
一昨日じゃなくて昨日だった・・・
起きている時間が長すぎて混乱しているな。

顛末。

2006-05-29 22:51:20 | Weblog
そんで、下の2枚の画像撮影時、
爺はおむつ猫だったのだった・・・


■お断り■
下記、あまり楽しくない下痢猫話が炸裂しますです。


5/28日(日)。
朝10時に口内炎(かもしれない)の相談のため診察予約をとってあったのたが、朝7時頃から1時間置きに3度、ヨレヨレとトイレへ行っては踏ん張っていた。ここ1週間出ていなかったものがやっとお出ましになる気になったようなのだが、糞詰まり。
踏ん張る度に体力を消耗し、しまいにはトイレから出た所でへたりこんだ。どうにもならないので、「病院で出して貰おう」と、軽く考え、そのままキャリーにお入り頂いた。
触診で「もうチョットで出る」所まで来ている事が分かったので、そのままかきだして貰った。沢山出た。先生も、「こんな所に留まってたら苦しいでしょう。」と言いながら、奥の方でストッパーになっていた塊まで取ってくれた。
爺はかな~り文句言ってたけど。

口内炎の方は・・・口を診て貰ったところ、ほとんどなし。この歳まで発生しないのは、凄くラッキーなのだそうだ。
そんなわけで、食べている途中で痛そうなそぶりと共に食い気を無くしてしまうのは、1本だけ歯石がたまって虫歯のようになっている奥歯に凍みるとか挟まるとかしているのではないか、ということだった。
とはいえ、その歯は5~6年前からそんな状態だったのだが。
結局、食べないのは、終焉に向かう猫がムラ食いになる症状だろうとの事。確かに、そんな雰囲気はある。老猫にはよくある状態で、何をどうしたら食べてくれるのか、飼い主は皆悩む。先生のお家の亡くなったにゃんこも、ある店のサバなら食べるけど他の店では駄目、とか、前日喜んで食べたものを買いだめすると途端に食べない、とか、様々苦労されたそうだ。そんな状態で半年も保った子もいたという。

なんてな話をしらがらも、先生、「これちょっと引っ張ってみていいですか? こんな状態だと、案外ポロッと取れたりするんで」と言いながらペンチ(様のもの)を出す。
内心、「きゃー」と思いながらも、食べる気を削いでいる要因のひとつである事は確かなので、決行して貰った。
爺は、佳境の一瞬だけ、「あ~んがぐぐ」と一声抗議。抜けた歯は、片側の神経が溶けて無くなっていた。

そして帰宅したのだが・・・帰宅途中から、下痢が始まっていた。
あまりにピーピーで止め処ない上、爺は体力を消耗してしまって、もう自力でトイレに行く事もできない。とりあえず猫ベッドにペットシーツを敷いて様子をみたが、断続的に出続けるのでカバーしきれない。昼間はちょくちょく確認に行き、お尻が汚れるたびに拭いてやっていたのだが、止まる気配が無い。どうにもならないので、夜になってから犬猫用おむつを買いに走った。
その後、数時間置きに取り替えてやるが、爺の体力がどんどん落ちて行く。さらに、おむつの中におしっこをするのはどうしても嫌なようで、外してやるまで我慢してしまう。
そのため、おむつを替えるたびにトイレ前のペットシーツまで連れて行ってやるのだが・・・おしっこが出ようが出まいが、すぐにへたり込んでしまう。
少しでも体力を戻して欲しいと思いお高い缶を開けると、反応はするのだが、舐める程度で止めてしまう。
夜の補液でも回復しなかった。
呼吸も荒い。

タイミングとしては詰まっていた便を掻き出した事が原因だが、それはきっかけに過ぎない。内臓がボロボロになっていて、もう回復する事もないのかもしれない。このままあっという間に体力が落ちてお終いになるんだろうか、と、半ば諦めて受け入れかけた。
不安なまま爺の世話と仕事を続けながら夜を過ごし、朝。

出かける前に少しだけ仮眠をとろうと思った時に書いたのが朝の日記だ。
どうも脱水が進んでいるように感じたので、眠る前、ふと思いついて臨時の補液をする事にした。乳酸リンゲル液を80mlくらい。
爺は元気にもならないが、落ち着いてはいる。


しかし、困った事に・・・今日は事務所に出て長時間作業になる予定だったので、とても対応しきれない。おしっこをしたがらない以上、長時間おむつをしたままにするのは可哀想だ。
色々考え、二段ケージの下の段に水とペットシーツとともにお籠もりいただこうかとも思った。多少汚れるのはこの際構わない。
しかし、生まれてこの方18年、ケージなぞというモノに閉じこめられた事の無い爺はどうしても受け入れてくれなかった。見ているこっちも辛いので断念。次に、トイレのすぐ側に猫ベッドをセットしてやってみたが、「わしゃ、どうしても下女ベッドの上に乗る」と言って這うように進んで行く。
もうこれは、しっこはおむつにして貰う他ない。
んで、万一の時のためにシーツを外し、ベッドパッドの上にさらにペットシーツ、猫ベッド、さらにその上にまたペットシーツ&バスタオルという完全防備。

その後、缶詰をチビチビ舐めている爺を見ながら、病院に電話。
肝臓や腎臓に難があるので、強い薬は使えないのは解っている。駄目もとで、「下痢を止めてやる事はもう無理でしょうか?」と聞いてみた。
すると先生、「ああ。便秘の子を処置すると、その後1、2日下痢する事はよくあります。今回は、小さい固まりを1~2個残してあるので、それを通り過ぎる便だけが出て来ているのだと思います。1、2日で止まると思いますよ。」とケロッと言う。
それでも止まらなかったら下痢止めを出してくれると言うので、もの凄くホッとした。

でも先生、下痢の可能性なんて全然言ってくれなかったじゃん!「今度詰まったら、指サックで掻き出してやって下さい」とかいいながら、自家製指サックを5~6個も持たせてくれたぐらいにして・・・。

ああ、良かった。
とりあえず今はまだ、本格的な「終わりの始まり」では無かったようだ。
ただし、腫瘍はがっつり大きくなって来ている。
そう遠い事でもないのだろうが・・・。


私自身の気持ちが楽になってから改めて見てみると、爺は夜中よりはほんの少し調子が良さそうに見える。
気を良くした私は早速各所に連絡を入れ、あれこれ誘導尋問して今日の作業を減らしつつ、出かけるのを午後からにできるように調整した。もちろん、爺の事はおくびにも出さない。もともと遅れまくりの原稿を、担当者を励ましたり慰めたり時々少し厳しい事を言ったりしながら取りたてている所だったのだから、相手は「慌ててやってもいいことありません」の一言に飛びついて来る。問題は、この案件が延びる事によって、明日から始まる別件とばっつり重なってしまう事なのだが・・・爺のためなら何でもするよ。

ついでに写真なぞ撮ってみる余裕も出てきて、
数枚撮影しといた。


7時間あけて帰宅すると、頑張ってトイレまで出かけた痕跡があった。せっかく出かけたのに、残念無念。おむつを外してみると、仕方なしにおしっこもしていた。

その後おむつを付け替えてから2時間後くらいに見てみると、下痢はほとんど止まっていた。先生の言うとおり。
まだ少し気配はあるけど、それも長くはなさそうだ。

そんなわけで、これから補液。
そして寝る。

お騒がせしてご心配おかけした皆様、ごめんなさい。
爺はまだもうちょっと頑張ってみる気のようです。
やれやれ。

お高い缶。

2006-05-29 21:49:16 | Weblog
実はこの時は、手前にある「モンプチ@お高い缶」を食べた(ちょっとだけど)後だったのだ。
兎に角食べてくれるなら何でもいいのだ。
一昨日の状態までにはもう戻らないけれど、
「もうあかん」って感じの状態は脱したようだ。

不安。

2006-05-29 05:24:17 | Weblog
5/28日(日)朝の通院がけっこうなダメージになってしまった。
今朝はもう、今日明日にはどうにかなってしまいそうな雰囲気になっている。
夜の補液で持ち直してくれるかと期待したけど、あまり効果は無かったようだ。夜中作業しながら様子を見ていて、がくっと体力が落ちて来ているのがわかる。夜は金缶を開けてやったら細々食べたけど、もう自分で歩く体力が無い。

何が起こったのかは、帰宅してから時間があったら書くつもりだけど・・・今日は結構な時間家を空ける事になる。出かけている間に逝ってしまうんじゃないかと思うと凄く怖い。

食べる気はあるようだからまだ大丈夫なのか?
呼吸が乱れがちになってるから凄く苦しいのか?
わからない。
わからない。

画像は、一週間前、22日に撮ったもの。

あんまり。

2006-05-28 02:29:45 | Weblog
話しかけないで。
って感じの爺。

5/27日(土)。
今朝もささみを少々、強制給餌。
そりゃもう、もんの凄く迷惑そう。

昼間はサクサク仕事をし、夕方になって補液のストックを貰いに病院へ行った。口内炎の薬もついでに出して貰おうかと思って相談したら、できるのは痛み止めの注射だけだと言う。今日は連れて行っていなかったのでしばし悩んだが、雨の中、日も暮れてから連れ出すのは躊躇われたので、明日の朝一に予約を取った。
日曜は休診なのだが、予約すれば朝一だけ診て貰える。口内炎の薬は存在していると思うのだが、比較的強い薬なので爺には出せないのかもしれない。カウンター越しの会話だったので、とりあえずはあまり追求しなかった。明日きちんと聞いてみよう。

夜の補液後は、昨日よりは缶詰を食べた。といっても、ほんの数口だけだが・・・どうやら、少々えり好みをしているらしい。

で、若者達の体型に影響が・・・。
もともと置き餌でも太らなかったので油断していたのだが、やはり缶詰だと食べ過ぎてしまうらしい。今までは、2~3時間置きに食べなければならなかった(これは本当は今も変わっていないのだが)爺のために、置き餌だった。今は、爺の食欲減退に対応するために朝晩缶詰を開けてやるのだが、爺ひとりだけ、というわけには当然行かない。一缶を均等に分けてやるのだが、残念ながら爺が自分の分を全部食べ切る事は無い。最初のうちは皿ごと隠して、時間をあけて食べさせていたが、そうそうそんな事もできないので、今は残りをお食事コーナーへ。
それでも若者達は、自分の分も含めて一気に全部食べてしまう事も無いのだが・・・結局は食べ過ぎになるのだろう。
トイレの行き帰りに爺が食い気を起こした時のため、ドライはドライでそのまま置いてあるし、そもそも、朝晩1/3缶で若猫たちが足りるわけもないのだ。
だから、今まで通り、自分でコントロールしてくれるだろうと思っていたんだけど。

黒小僧はちょっとした黒豹(嘘)みたいな存在感だし、壱はだんごのようだ。いや、壱は樽かも・・・。
小僧はもともと標準サイズの爺より骨格からしてひとまわり大きかったけど、首周りや腹周りにも肉が付いてきて、もはや片手では持ち上げられない。スラリとした体型が自慢だったのに。
壱に至っては「だんご」もしくは「樽」。
こりゃマズイ。

そのまま。

2006-05-27 00:01:24 | Weblog
うすぼんやりと、眠くなる。

5/25日(木)。
爺さんは相変わらず食べない&動かない&激痩せだが、落ち着いている。「食べたい」という気持ちはあるようで、缶詰を開ける音に反応して「寄こせ!」とでもいうように「あう゛っ!あう゛っ!」と鳴く。しかし、わざわざ捧げ持って(自分からは来ない)行っても、ほんの2~3口食べるともう嫌になるようだ。ひょっとしたら、口内炎でもできているのかもしれないと思うけど、頑なに口を開けさせてくれないので確かめられない。
それでも、食べた後に顔を洗ったり、向きを変えようとするついでにノビをしたりするのを見ると、「まだ大丈夫」と安心する。
爺本人は、体が不自由になって来た事も、あまりたくさん食べられない事も、毎晩補液される事も、全て日常の事として淡々と受け止めているように思う。

だから私も、できるだけ日常通りに過ごして行こうと思い、夜の読書を再開した。仕事も(ほんの)少し落ち着いて来た事だし。寝る前の読書はずっと長いこと習慣になっていたのだが、ここのところあまりの忙しさにはしょっていた。一日を終えるため(時間は滅茶苦茶だったりするが)の全ての準備を終えてから、コーヒーを持ってベッドに行く。すると、「待ってました!」とばかりに爺がやって来て、膝の間に陣取る。他の事ではどんなに若者達に譲っても、ここだけは自分が独占できる場所、と定めていたかのようだった。

具合が悪くなってからは、ベッドの裾の方にしつらえた療養所(?)にいる爺をそのままにして自分だけくつろぐのもなんとなく躊躇われるし、何より、時間があればあるだけ爺の側に寝ころんで話しかけたりしていたのだが・・・爺本人がまだまだ終わりにするつもりも無いようなので、あえて再開。
やはりもう自分からはやって来ないが、抱き上げて連れて来ると具合良く収まってため息をつく。長いこと大切なスキンシップの時間だったのだから、可能な限り今まで通り続けて行こうと思う。


5/26日(金)。
ほとんど食べないが、頭は上がっている。

午後から打ち合わせで出かけ、11時近くに帰宅。
今引き受けている1冊は、初校が上がったところで担当者が辞めてしまい、どうにもならなくなったのを何とか終了まで持って行く、という本なのだが・・・編集者不在なので、何かと面倒をみてやらねばならない。
スケジュールを出して、「ここまでに○○と××をやっておいて下さい」と言い置いても、きちんと成されていた事が一度も無い。

困った、困った。終わらない。

本当は今日再校戻しを貰って29日にデータ入稿するはずだったのだが・・・全然無理。私ひとりが焦って頑張ってもどうにもならないので、結局はスケジュールを変更する事になったのだが・・・困った事に、すでに次の案件が待ちかまえている。

さて、どうするかな。

帰宅後すぐ補液をし、ささみを茹でたものを持って行ってみたが、爺喰わず。ちょっとカチンと来て、2~3切れ強制給仕。やはり口の中が痛いのか・・・もの凄く嫌そうだったけど、それによって吐いたりするわけでもない。

これはこれで、どうしたものか・・・。

まだなんとか。

2006-05-25 02:18:59 | Weblog
しっかりした表情をしている。
ちょっと嫌な感じの流し目でこっちを見る。


5/24日。
ほとんど食べないが、新しいドライ(ファーストチョイスシニア)を出すと好反応。それでも5~6粒くらい。昨夜は強肝剤入りの補液をしたが、今日は乳酸リンゲル。1日おきに交互に使う>乳酸リンゲルが無くなるまで。
針を刺すのも失敗しなくなったし、本猫は補液をすると楽になる事を解っているようで、大人しくさせてくれる。
ありがたや。


さてさて。
昨日の通院帰りには、4年前まで爺&私&姉(1)とで(最後は甥っ子もいたが、赤子だったので数に入れず)住んでいたマンションに寄ってみた。今は姉(1)と甥っ子が住んでいる。
昼間、祖母の香典返しのお菓子を届けに来てくれた時は寝とぼけていて出られなかったのだが、「タマさんにも会いたかったけど」というメッセージを残していてくれたので。
病院からの帰り道、ほんのちょっと寄り道するだけで行ける場所だし、爺の体調もそれほど悪くなさそうだったので、「最期に」と。

甥っ子は子供らしく動物好き。
しかし、姉(1)はそうでも無い。
彼女は爺とも13年間共に暮らしていたが、二人(?)は最後まで親しくはならなかった。ある意味スゴイと思う。一緒に暮らしていれば、たいてい絆されるものだと思うんだけど。
ただし、「動物嫌い」というわけでも無いらしい。
親しくしようとしない一番の理由は、子供の頃小児喘息で苦しんだためのようだが・・・もともと小さきものやフワフワしたものを「可愛らしい」と感じたりする感性を持たないように思う。
クール。

それでも、私が旅行に行く時などには最低限の世話と、爺が寂しがらないように時々撫でてやってくれたりもした。
18年も家族の家族(わかりにくいな)として存在していれば、それなりに受け入れて貰えるもんだ。父に至っては、家族旅行に参加しない私に対して、「おまえは猫をなんとかしろっ!」などと暴言を吐いていたものだが、最近は里親募集中の子猫の写真を撮るのを手伝うために病院まで同行してくれたりもする。

そんなわけで、多少の無理をさせる事も覚悟で連れて行ったのだが、本猫はどうやらその場所を覚えていた感じ。以前は野良出身らしく、病院へ行く時もじっと黙って固まっていたものだが、ここ最近は道中で「帰せ~!戻せ~!」とけっこう鳴く。が、帰宅途中の寄り道では全く鳴かず、到着してからも案外リラックスしていた。
甥っ子は、「タマさん、死んじゃうの?」とか言いながらも、「前はここに住んでたんだよ」という私に向かって、「じゃあ、最初と最後にここにいるんだね。ならいいね」と、可愛い事を言う。実際は2歳になってから引っ越して来たので「最初」からではないし、連れて帰るので「最後」でもないのだが。
そう指摘する(私は甘やかさない)と、「でも、最後の方だからいい」と、さらに可愛い。
祖母の最期に側に居て、色々感じる事もあったのだろう。

二人にお尻をなでて貰って、帰宅した。


んで、本日5/24(水)。
姉(2)来訪。
出張に出た姉(1)に代わっての子守に向かう途中で立ち寄ってくれた。この姉も、爺と暮らしていた事がある。というか、爺を引き取った時、私と彼女は練馬のはじっこの狭いアパートで二人で暮らしていたのだ。学校を卒業して就職した春、通勤を理由に家を出ようとする私に、両親が当時大学の専攻課に通っていた姉(2)をセットしたのだ。
「おまいらは、とっとと独立して出て行け!」と言っていた父も、いざとなると心配になったのだと思う。

二人で暮らし初めて一年が経ち、お互いあまり口もきかなくなっていた頃、爺が舞い込んだ。初めての子猫(しかも、超野良)に四苦八苦ながらも、子はかすがい。なんとなくまた姉妹の仲も元通りになったところで、姉(2)は卒業して遠く鹿児島の学校に就職して行った。
そのまま一年爺と共にそのアパートに住み、その後、姉(1)と共に中古マンションを買ったのだ。あまり関係無いが、当時はバブル最盛期で購入時の価格は今の3倍以上だった。

そんな姉(2)は、他の家族に比べると格段に爺に対して愛着を持っているようだ。あたりまえだが。
外の雷雨が通りすぎるまで、今の病状や今後の事など色々話しながら2時間ほど過ごした。猫の感覚から言えばもう遙か昔の事なのに、爺はこの姉の事をちゃんと覚えていて、いつ来てもほとんど警戒しない。ほんの数年前までは来客があると姿を消すタイプだったのに、彼女に対しては隠れる事をしなかったのだ。今はもう年を取ったため誰に対してもあまり変わりは無いんだけど。

「猫は恩知らず」なんて嘘八百。
爺が子供の頃頻繁に遊び盛りの子猫の相手をしてくれていた友人二人は、数年後に再会した時、どちらも膝に乗るなどして懐かれていたものだ。他の友人はみんなビュンビュン逃げられていたのに。
まあ、猫にもよると思うけど。


それはそれで・・・黒小僧&壱は大迷惑。
キャットタワーの天辺とソファカバーの下にお籠もりした夕方だった。残念ながら、我が家には接待猫はいないのだ。壱は素質があったのに、いつの間にか内弁慶になってしまった・・・。


通院。

2006-05-23 21:05:33 | Weblog
本日は出かけなくて済みそうだったので、ひっさしぶりに思い切り寝た。朝からだったけど。途中、昼過ぎに姉が訪ねて来たようだが、寝とぼけていて気付かず。スマヌ。

夕方、雨の中病院へ。
寒くなくて良かった。

最初の通院以来10日ぶりの血液検査。
結果、
腎臓の状態は好転。「問題無し」とまでは行かないけれど、どうやら補液とネフガードが効いているらしい。が、残念なことに、肝臓の数値が悪い。あたりまえといえばあたりまえなのだが・・・前回の検査で数値に問題が無かったのは、肝臓が壊れ切ってしまったため(その可能性については前に書いたが)では無く、まだ生き残っている部分がきちんと仕事していたからだった、という事になる。で、この数日で悪化しているわけだ。触診した先生からは、先日よりも大きくなっているかもしれない、と言われていた。血液検査の結果からしても、かなり進行の早い腫瘍だと思われる。
「いつ頃からできていたのでしょう?」という質問に、先生は「わかりません。ただ、早くわかっていたら『なんとかできるかもしれない、何とかしなきゃいけない』と思って、飼い主さんも猫ももっと大変な思いをしていたかもしれません」というお返事。もともと思いつきで聞いてみただけで、答えを求めていたわけでは無いし、今更答えられる質問でも無い。私としても、早くにわかっていたからといって17~18歳にもなった猫の腹を切るような処置を選んだとは思えない。

とはいえ、やはり私は、急激に痩せて来た時から進行が始まり、GW明けから一気に育ったのだろうと思う。もともとのものはもっと前からあったのだろうが、少なくとも、体調に影響が出る程になったのはここ数ヶ月だろう。さらに言えば、3年前の超音波検査&血液検査では「腎臓も肝臓も、15歳とは思えないくらいピカピカ」だったのだから、発生したのもそれ以降の事だ。

問題が腎臓だけなら、補液や療法食&サプリなどを続けながら年単位で頑張ってくれる子もいる。実は私も、先生には「無理をさせるつもりは無い。穏やかに過ごしてもらえればいい。」とかカッコイイ事を言いながら、腹の中ではまだ多少の望みを繋いでいた。腎臓向きのサプリをネットで調べてみたり、安い療法食を探してみたり・・・。

が、肝臓腫瘍ではどうしようも無いな。
しかも、進行が早いときてる。
今は吐き気も無いが、食べる量が少ないだけの事かもしれない。
今後は吐いたり苦しんだりするかもしれない。

でもとりあえず・・・腎臓に問題のあるにゃんこに良さそうなサプリをご紹介。突発的に他の問題が発生しない限り、老齢猫はまず最初に腎機能が衰える。早いうちから予防しておけば、腎不全の発生を遅らせる事がでるので、老猫を抱えている方は是非ご一考を。
■サプリ
http://www.catmew.net/SHOP_LiveCats/supplement.html
ナチュラルダイジェストエイド(機能回復総合酵素)
ドクターシャンピ(猫用)
※ダイジェストエイドの方はどちらかと言うと単なる老化対策だけど、肝臓の働きもバックアップしてくれそうなので。
■療法食
http://www.sakuramachi.jp/pg_hanbai.html
色々あるけど、「ドクターズ ケア」のキドニーケアはけっこう食べる。
病院でサンプル貰ったけど、 ヒルズは完全無視だった。


■メモとして■
5/13日の血液検査結果
GLU(血糖)・・・・・・146 mg/dl(正常値:71~148)
BUN(尿素窒素) ・・・87.1 mg/dl(正常値:17.6~32.8)
CRE(クレアチニン) ・・4.5 mg/dl(正常値:0.8~1.8)
IP(無機リン) ・・・・・8.8 mg/dl(正常値:2.6~6.0)
TP(総蛋白)・・・・・・7.6 g/dl(正常値:5.7~7.8)
GPT/ALT・・・・・・・・63 U/l(正常値:22~84)
Na(ナトリウム) ・・・156 mEg/l(正常値:147~156)
K(カリウム) ・・・・・3.7 mEg/l(正常値:3.4~4.6)
Cl(クロール)・・・・・118 mEg/l(正常値:107~120)
ALP・・・・・・・・・・108 U/l(正常値:38~165)
赤血球容積比・・・・・・・33%(正常値:30~55%)
白血球数・・・・・・・・17000(正常値:10000)
黄疸・・・・・・・・・・なし

何が何やら???だけど。
色んなものが正常値ぎりぎり。
アウトなのはBUNとCRE、IP。
BUN↑(UP)=「腎不全、心疾患、副腎皮質機能低下症、脱水、ショック、尿道閉塞、膀胱破裂」。CRE↑=「糸球体濾過機能低下、尿毒症」。IP↑=「腎不全、上皮小体機能低下症、栄養性二次性上皮小体機能亢進症、ビタミンD過剰症、甲状腺機能亢進症、溶血」。
数値的には、ほぼ腎不全。
白血球数が多いので、どこかに炎症があると思われる。
この時は「肝細胞の障害または壊死」であるGPT/ALTは正常値。
しか~し!
ここに大きなトラップが!(以下参照)

5/23日の血液検査結果
迂闊にも数値のメモを貰って来るのを忘れた。馬鹿。
数値のプリントアウトを見ながらの先生の説明を書いておく。

BUNとCREの低下。(正常値とは言えないけれど、半分位に減っていた)
GPT/ALT増加。(100台前半だったと記憶)
黄疸あり。
腎臓については、補液その他の効果があるのかもしれない。肝臓は、前回までは何とか正常に働いていた部分も厳しくなっているのだろう、と。

で、上記のトラップなのだが。
なんと!
腎不全の症状であるBUNは、↓で「慢性肝疾患、飢餓」なのだ。
なので、腎不全自体も改善されているわけでは無いのだろう。

まあ、できる事は限られているので、
本日の処方としては・・・
まだ脱水が見られるので、補液を100ml/日から120ml/日にアップ。
補液薬を強肝剤入りのものに変更。
ネフガードはそこそこに。(腎臓云々よりも肝臓腫瘍の方が問題なので、嫌な思いをさせる位なら無理する必要なし)

後は、「どこまで保つか」だ。
今後は吐き気なども出てくる可能性あり。
吐くのは体に負担がかかって辛いし、何より、本猫が「吐くほど気持ち悪い」って思いをするのが嫌だな。猫は案外簡単に吐くものだけど、肝機能障害で吐く場合は全然別モノ。


画像は、「マダ、ダイジョウブ」の爺猫。
まるまっていられる間はまだ大丈夫。
頭も上がってるし、しっぽも動く。
ほんとにヤバイ時はまっすぐに伸びきって、
持ち上げても頭がコトンと落ちる。
(↑経験アリ。肝が冷える)

つきあいきれん。

2006-05-23 03:52:41 | Weblog
5/22日(月)
朝いちで事務所に出て、サクサク出力。
夕方には帰宅できるはずだったのに・・・
またしても予定外の修正(別件)が入り、帰宅が終電に。
こんな時なのに、15時間も家を空けてしまった。

当初の予定に入っていない修正が、すでに5回目くらい。
いいかげん、つきあいきれない。
損益分岐点はとっくの昔に踏み越えた。
いいかげんな原稿で作れと言っておきながら「このままじゃ持って行けない」と言いやがったり、一度入れたものを取れと言ったりやはり入れろと言ったり。
シリーズの仕事になりそうだったので我慢していたが、もう限界。
次は無い。


爺さんは一時期よりははっきりした目つきをしているものの、昨夜からほとんど動かない。「これ以上は無理」と言って修正データを突きつけて来た帰り道、「もしも爺さんがどうにかなっていたら二度とあいつらとは口をきかない」などと子供じみた事を考えたり。
それでも、「今日いきなり一気にどうにかなってしまう事はないはずだ」と自分に言い聞かせたり。徹夜明けで朝出かけてから何も食べないまま(食べてる時間がある位なら、一刻も早く帰りたいのだ)で、夜の救急に駆け込む体力があるだろうか?といらぬ心配をしてみたり。

そんな色々をかかえながらドアを開けると、
爺さんのおしっこが玄関に・・・抗議か?
本猫は、やはり壁に向かって俯いてはいたが、
ぐったりしているわけでも無い。
ああ、良かった。
いや、玄関しっこは困るけど。

最近の爺さんはトイレに入るのが面倒らしく、トイレの手前で用を足してしまう。ので、そのあたりに大判のペットシートを敷いている。いつもはきちんとシートの上でしてくれているのに、今日は玄関。そんなイヤガラセをする元気があるだけ良しとしよう。

しっこを片づけた後、すぐに補液。
迷惑そうではあるけれど、おとなしいので助かる。
明日は病院で血液検査だ。
さらに痩せているような気がするので覚悟しなけりゃ。


画像は、何かに怯える変な顔の小僧。


※黒小僧のお兄さんたちが里親募集中です。
http://www.catmew.net/satooya_satogo-6/satooya438.html#Shinya438-1721
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=6944232&comment_count=0&comm_id=2920

彼らに可愛がって貰ったおかげで、黒小僧は年上猫大好きの気のいい(若干頭の弱い)奴に育ちました。頼りになるお兄さん猫として、あるいは、子猫からお世話するのが難しい方のパートナーとしてはピッタリのタイプだと思います。
人間相手では、飼い主だけに心を許すタイプです。
通好み。

何とか。

2006-05-21 01:44:22 | Weblog
5/19(金)
爺さん、一時期よりは穏やかな顔つきで、ご飯にも反応する。一日自宅作業をして、夕方から事務所へ。打ち合わせだけで3時間たっぷりかかり、急いで帰宅。
すぐに補液をすると、やっぱり少し元気になり、缶詰を開ける音に反応してこちらをじっと見る。それでも自分から来ようとはしないので、やはり寝床へ捧げ持って行くと、そこそこ食べる。
補液は1度針が抜けてしまったので、やはり無駄に痛い思いをさせてしまった・・・。

5/20(土)
久しぶりに出かけなくて良いので、昼過ぎまで寝ていた。爺さんのために作ったスペースと向き合う位置に枕を置き、しばらく撫でながら昔語りでもしようと思っても・・・あっという間に意識が無くなる。爺さんは缶詰のえり好みをして、気に入ったもの以外はほとんど食べない。今日は駄目駄目だったらしい。
一日中ウトウトしているようだが、時折トイレに行ったりご飯を舐めたり。でも、余程せっぱつまらないとお出ましにならないので、4~5時間動く気配がない時はトイレ→ご飯→水の側まで運んでやる。どれにも当てはまらない事もあるが、おしっこは結構するので、やはりぎりぎりまで自分では行かないのだろう。
夜の補液は、初めて一発で成功した。
補液後しばらく向き合って横になり、なで回しながら・・・色んな事が頭を過ぎる。


一気に痩せ始めたのは4月ごろからだが、今からすればそれでもごく普通に生活していた。ひなたぼっこもしていたし、自分でソファから作業中の私の膝を狙ってうろうろしたり。
本格的におかしくなったのは連休明けから。
あまり動かなくなり、だんだん足腰がおぼつかなくなり・・・その中で、やたらと鳴いていた日もあったような気がする。
普段はほとんど鳴かないが、ベッドの上から大きな声で2~3回鳴く事が時々ある。それは、「こっち来てよ」という意味でもあり、「これで最後だからね。もう諦めるよ」という合図でもある。鳴き声に反応して振り返ったりすれば、嬉しそうにトコトコとこちらにやって来たりもする。
普段はとても我慢強いし、いつもとても聞き分けが良く、私としてもほとんど同化してしまっているかのように感じているので、何かと後回しになってしまっていた。
たまにそんな風に自己主張していても、ついつい「後でね。今は駄目」と、さらに我慢を強いてしまっていた。

今、爺さんの顔のすぐ側に横になって撫でていても、どこと無くぼんやりした目つきでこちらを見返すばかり。すでにゴロゴロ言う事も無い。たぶん常にどこかが辛いのだと思うけれど、何だか、色んな事を諦めてしまっているようにも感じる。
普段当たり前に受け止めていた、信頼と愛情のこもった仕草ひとつひとつが、とても貴重なものだったのだと痛切に感じる。
爺のように無条件で手放しの愛情をくれる猫には、きっと二度と出会えないだろう。もっと気持ちをくんでやればよかった、忙しぶらずに、きちんと向き合ってやれば良かった、と、今更後悔しきり。
当の爺さんは、ぐずぐずする私にぼんやりと、ほんの少し訝しげなまなざしを向けて来る。撫でているうちに眠ってくれればいいのに、と思うが、一日中ウトウトしているので、簡単には眠ってくれない。

以前のように、「撫でて」とか、「膝に乗せて」とか、「こっち来て」とか・・・何か求めてくれればすぐに答えるのに。

ああ、なんか、すごいしんみりムードで申し訳ない・・・


画像は、見守るうちに眠くなっちゃった壱。

爺闘病中。

2006-05-18 23:55:02 | Weblog
というか、闘病開始。
後で黒小僧の「闘病記?」と並べて整理するとして・・・
書ける時に書ける事だけ忘れないように書いておこうと思う。走り書き感覚なので、せっかく訪問して下さった方にはわかりにくく、かつ、ご心配をおかけしてしまうと思いますが、ご容赦くだされ。


本日、仕事の合間を縫って、3度目の通院。
超音波検査の結果、肝臓に腫瘍があることが分かった。
最初の診察時に内臓に何か怪しいものがある(ような)事は先生も気付いていたのだが、まずは血液検査の状況から直接的な対処をして、予後を見るという処置をした。補液や抗生物質投与で多少なりとも効果が出るのか、それともそのまま調子が下がり続けるのかによって、今後の対処も見極めるというスタンスだ。腎臓の衰えは薬や外科的処置で止める事はできない。できる事は、食事療法や補液などで可能な限り進行を遅らせたり、少しでも苦しい思いをさせずに穏やかに過ごせるような対応をしてやる事だけだ。その内容を決定して行くためには、一度の診察では判断できない。

そんなわけで、

5/13日(土)夕方
1回目=体重3.0kg
    血液検査+補液(乳酸リンゲル液200ml位?)
    抗生物質注射
    (白血球の数値が高いので、どこかに炎症があると思われる)
    10日分の抗生物質とネフガード(吸着剤)を処方
    とりあえず腎臓用療法食2種のサンプルを貰って帰る
通院後に仕事の戻しを取りに三崎町へ行き、帰宅後~翌日曜日夜までぶっ続けで修正を続けたため、あまり細かくは確認できなかったけれど、さらに調子が下がったように感じた。
土曜夜まではまだ食欲を見せていた(缶詰にネフガードを混ぜたものもガツガツ食べた)のに、日曜は缶詰を開けても舐める程度。自分で下女ベッドから降りて来る事をほとんどしなくなった。日曜朝に小さい真っ黒い便有(ネフガードは黒い)。時々抱き上げて降ろしてやると、フラフラと歩いて水を飲み、トイレに行く。相変わらず、踏み台は使わずに危うい様子でベッドに飛び乗る。どうしてもその場所がいいらしいので、猫ベッドにタオルを敷いて専用のスペースを作ってやった。
不思議なもので、普段の行動パターンだと気持ちよさげな場所は席取り合戦になるのに、若猫たちはそこを奪取しようとはしない。
月曜は別件の発注があったため、事務所へ。「次の通院は月曜or火曜」と言われていたが、あまりに心配なのでむりくり急いで診療時間に間に合うように帰宅し、病院へ飛び込んだ。私の外出中、トイレに行く事ができずにタオルの上におしっこしていた。

5/15日(月)夜
2回目=体重3.0kg
    補液(たぶん200ml)
    1日置きに150mlづつ補液し、1週間様子見。
    その上で再度血液検査をするという方針を決定。
    次回水曜には来院が難しいため、
    自宅で補液するための説明を受ける。
病院から帰宅すると、カリカリへまっしぐら! 
びっくりしつつ、保管していたネフガード入りの缶詰を出してやると、それもそこそこ食べた。が、その後は食べる気なし。缶詰を開けても舐めもしない。
火曜夜、戻し原稿をピックアップして帰宅後、そのまま朝まで作業。時折りベッドから降ろしてやると水だけは飲む(自分では動かないので目の前まで連れて行く)。トイレは自力で行けたが、あまりにも動かないので、ベッドまで缶詰を捧げ持って行くと少しだけ舐めた。水も持って行ってやるとたくさん飲む。水曜朝8時~午後6時過ぎまで事務所に缶詰。不安に駆られながら帰宅すると、案外無事。トイレにも自力で行ったらしい。
3度失敗し、「痛いじゃん!」と文句を言われながらも、何とか初めての補液を終了。その後カリカリの前まで連れて行くと、ポリポリ食べた。缶詰も少々。どうやら、補液をすると楽になって食欲が出るらしい。

5/18日(木)午後4時過ぎ
2回目=体重3.0kg
    超音波検査→肝臓に腫瘍有
    補液の失敗談などもしつつ・・・
    毎日100mlの補液を1週間ほど続けてみる事に決定
だいたいの状態が把握でき、どうやら急激に危篤状態に至るわけでは無さそうな事と併せ、初回は「何かあるような・・・?」だった物が、お腹が空だった今回はかなりはっきり触診できたので、超音波検査へ。なかなか場所が確定できなかったが、肝臓の一部が腫瘍化している事が判明。
腫瘍部分以外の肝臓はきれいに写っていたので、その部分がきちんと活動していて数値には現れなかったのかもしれない、とのこと。ただし、肝臓の診断は血液検査のみでは難しいそうで、現状では何とも言えない状態。
腎臓の機能が落ちている場合は処理しきれない老廃物が血中に入り込んで数値として現れるので、血液検査のみでもある程度正確な診断が可能になる。ただし、決定的な治療法は無い。肝臓の場合は、肝臓が壊れて行く最中なら特定の物質が血中に混ざり込むため診断が可能なのだが、壊れ切ってしまった場合は数値に現れないそうだ。
問題の腫瘍は、できている場所とその大きさから、処置はできない。胃を圧迫するなどして食欲が落ちている原因にもなっているかもしれないとの事。また、今回発見したもの程の大きさでは無くても、同じものが他にも転移している可能性もある。
不調の原因としては、1に腫瘍、2に腎臓、だそうだ。
とりあえずは、吐き気が収まらないとか黄疸が出る等の明らかな変化が出るまでは、今回決定した方針に沿って腎臓の機能悪化をゆるめる処置のみを続けて行くしか無い。

帰宅後、今回も何故か食欲を発揮。缶詰を開けるとよく食べる。その後、少し休ませてから補液。またまた痛い思いをさせてしまった。ちょっとだけ出血。時間を開けて抗生物質を投与。夜12時近くなってから一度起こしてベッドから降ろしてやると、水では無くご飯に反応。缶詰をよく食べる。


私の気持ちは最初の通院の時から変化は無いので、それ程ショックも無く受け止めた。18歳。何があってもおかしく無い。腎臓については「いつか来る事」として覚悟していたし、腫瘍についても想定外では無い。あってもおかしくないのだ。
「後は、できるだけ楽に、おだやかに終わりまで過ごさせてやる事だけですね」と言うと、「できるだけ嫌われないように」と先生が付け加えた。
自宅での補液について説明を受けている時、「あまりに嫌がるようなら続ける事も善し悪し」と言われていた。他にも、療法食についても、通院させる事についても同様だ。終焉に向かっている事はあきらかなので、あえて延命するつもりは無い、と、最初に言ってあった事もあるのだが・・・「私の猫なんて、嫌がるのを無理に補液を続けていたら、しまいには私の顔を見ると逃げ出すようになって・・・猫というのは、どんなに長く可愛がっていても、嫌な事をされ続けると気持ちが離れてしまう所があります。飼い主は裏切られたように思うかも知れませんが、猫にしてみれば先に裏切ったのは飼い主の方なんです」と。
先生はもの凄くショックだったんだなぁ、と、お話される様子を見ながら感じ取れた。
いつも思うのだが、ピュアな先生だなぁ。
泣ける。

以前、犬猫の避妊去勢について里親募集中の保護主さんと3人で立ち話をしていた時にも感じた事がある。病院に出入りしている動物ボランティアNPOの方に、「絶対に自家繁殖の子は診ないでください」と言われた事があるそうで、「その時はどういう意味か分からなかったけれど、今はわかります。だからと言って、もちろん診ないわけにもゆきませんが」と。私たちは、動物病院の先生に対して「患者を診るな」というのはあんまりだと思ってびっくりしたのだが、先生ときたら、「私の犬には生ませないわけには行かなかったんです。獣医である以上、犬の出産の事は解っていなければならないので」と言ってさらに驚かせてくれた。
まさか病院の先生が、毎年何十万頭もの犬猫がガス室送りになっている現状を知らない脳天気な飼い主さん(すみません。毒吐いてます)と同じ側に立って受け止めるとは、暴走ぎみのボランティアさんでも思いもしなかったに違いない。
私たちは同時に「当然ですっ!」と叫んでしまった。
それでも先生は苦悩していた。


さておき、画像は、「ちょっと触ってみる」の壱。
前回に続き、1週間前くらいのもの。

ここに来てやっと黒小僧も事態の深刻さに気付いたらしく、寝ている爺の側にそ~っと忍び寄り、添い寝している。以前はしつこく潜り込んで、爺を押しやるようにして自分の場所を確保していたのに、今ではそっと巻き付いて温めてやっているようにすら見える。
見えるだけかもしれないが。
そして壱は、病院から帰宅すると「にゃん!にゃん!」言いながら迎えに来て、キャリーを覗き込んで爺の様子を確認している。私が一人で外出して帰る時にも迎えに出る事があるが、あきらかにテンションが違う。
さらに・・・自宅補液していると入れ替わり立ち替わりやって来ては監視しているが、2匹とも、点滴チューブなど、明らかに猫のおもちゃ化しそうな器具にもいたずらしない。
猫って不思議だなぁ・・・と、改めて感じる。

そろそろ。

2006-05-15 01:07:55 | Weblog
5月13日土曜、爺さんを病院へ連れて行って来た。
初めての仕事に嵐のように翻弄された1週間。
みるみるうちに一気に調子が落ちてきて、
とても時期を選んでいられるような雰囲気ではなくなったから。
様子から見て老齢による腎機能低下である事は分かっていたので、「調子の良さそうな時を見計らって、小僧のワクチンと一緒に」と思っていたのだが、びびりで大騒ぎする小僧と一緒に連れて行けるような状態ではもはや無い。
んで、雨の中「えいやっ」と。

先生もアシスタントさんも、第一声は「ずいぶん痩せちゃいましたね」だった。どうにか増えて欲しいと思っていた体重は結局自力で戻す事はできず、3.0kgまで減っていた。年末には4.0kgだったから、一冬で1.0kg減。でも、そのほとんどは4月に入ってから一気に減ったのだ。
痩せ始めた時には計らなかった。
このまま戻らなければ病院へ行って腎不全の治療を始めるのだ、と分かっていたから。問診票を書いてくれていたアシスタントさんに、気付いた時には体重を計らなかった事を告げると、「わかりますっ!」と言われてしまった。彼女は、自身でも4匹(私が知っている限りでは)の行き場の無い病院猫を引き取っている。その内の一匹は、私が代理募集をお手伝いしていたものの、保護して1ヶ月後の血液検査でFIV陽性が出てお見合いが流れた子。生後2ヶ月での検査では確定的では無いが、病院の保護猫である事から、先生が早めに検査をした。「病院の子は健康」と思う里親候補さんも多いのだ。
彼女のお家にはすでに10歳を越えるFIV陽性猫(同様に病院に置き去りにされた)がおり、ちょっと放っておけない気持ちになったのだと思う。ちなみに、特に隔離もしていないが、他の猫との感染も無い。蛇足ながら。
引っ越して来て初めて爺さんを連れて行った時からの古いスタッフで、そう考えると、病院の外でのおつき合いは全く無いのに、もう16年もの既知になる・・・長いな。

ああなんか、すごく話が流れてしまったけれど・・・
無理に延命するような治療をするつもりは無い。
ただ、まだ食べる気があるうちに、
できる事を確認しておく意味も含めて。
検査結果では、腎臓は腎不全に近づいているけれど、
肝臓は全くと言っていいほど問題なし。
私としてはだいたい予想通り。
お腹が空になって時々吐いたりはするが、
肝機能に問題があるような雰囲気では無かったから。
肝臓がやばげだったら時期待ちなんかしないで即病院だもんな。

とりあえず、検査の結果と今後の治療計画については次回アップしよう。自分の記憶のために。
本猫は、50cmほどの下女ベッドへの乗り降りもまだ自分でできる(踏み台を置いてやったのだが、使わない。段ボール製なので、只今若者組がせっせと破壊活動中)し、缶詰を開けてやれば少量ではあるがガツガツ食べる。ただし、この缶詰は療法食ではないので、与えるのも善し悪しなのだが・・・。目つきもしっかりしているし、食事後には毛繕いもする。呼べば反応するし気分が乗れば自分から作業中の下女の膝に乗ろうとする事(悲しいかな、これは自分で乗っかる事ができない)もある。
ただ、栄養不足と多飲多尿による脱水からフラフラと足下が定まらない。脱水は意識していなかったので、目からウロコ。食べる量が少なすぎるのと、腎臓が機能しないので、水をたくさん飲んでも出る方が多いのだ、と、先生が教えてくれた。
そして、一日中壁に向かってウトウトしている。
しかし、かなり深刻な様子にも見えるので、口をこじ開けて無理矢理ご飯を飲み込ませたい衝動にも駆られる。・・・でもしない。


で、ここ一週間、爺の調子が落ちて来るとともに、爺の定位置である下女ベッドの上(と言っても微妙な距離を取ってはいるが)で寝ている壱をたびたび見かけた。普段はほとんど「お姫様席」で皆を見下ろしながら一人で寝ているのに。
まるで爺を見守っているかのようだった。
というか、本当に見守っていたのだと思う。
何故なら、よくよく観察していると、爺とすれ違う時の挨拶が異様に長い。以前は本当に「ちょっとだけ」って感じで鼻面を合わせ、爺が「うん?」っと返事しようとしても既に立ち去っている、というそっけなさだったのに。爺の方が困惑するほど、延々と顔から首から「くんくん」し続ける。そっと舐めてみる事もある位だ。

しかし、残念ながらおつむの弱い黒小僧はまったく事態を理解していない。
一日中眠っている爺になんとか可愛がって欲しくて、トイレやご飯のためにヨロヨロと立ち上がる気配に気付くと走り寄って行って力一杯頭突きしてのしかかる。押されたヨボヨボ爺はそのままストンと倒れてしまうのだが。
でも、たった一人で悶々と壁に向かって俯いているより絶対に力になっていると確信している。この3年の間に、爺の方でも、押されても倒されても小僧を信用できるだけの絆がちゃんとできているようだ。
しつこく巻き付いてくれるので暖かいしね。
下女は嬉しいよ。安心するし。
でも、も少し丁寧に扱ってやってくれるともっと嬉しいな。
老体なんだから。


仕事の方は・・・いやもう、すんごい大変。
昨日までに引き続き、予定以外の修正に振り回される週末。
そんでこのまま、別物との同時進行に突入するのだ・・・
でもすんごい貧乏だ。


画像は、見守り中の壱。

お別れ。

2006-05-08 00:04:11 | Weblog
5月7日夕方、祖母が亡くなった。

今年1月に自宅で転倒して頭を打ち、入院していたのを、2月頭に家族みんなで見舞ってから4ヶ月。
当初は頭部の裂傷と体力低下のための入院だったが、大腸癌が見つかり、そのまま継続となっていた。

なんかまだ色々ぐるぐるしているが、とりあえず今日起こった事の成り行きを記録するために書いておく。

4月末に叔母から「もう長くはなさそうだ」という内容の電話があり、翻訳を生業にしている姉(2)が、「仕事はネットが繋がりさえすればできるから、レ○パレスでも借りる」と言って鳥取行きを決意した直後、さらに「『もしかするとGW中かもしれない』と医者から告げられた」との連絡が入り、姉(2)と姉(1)&その息子も加わって駆けつけた翌日から食事も受け付けない状態になった。
それが、一昨日。
私は連休明けに今後ずっとおつき合いさせて頂ける感じのクライアントとの初仕事が入る事になっており、その仕事が中1日というタイトなものだったため、今回は見送っていた。
厳しい事を言われながらも、皆がまだどこかで「最後に会っておきたい」くらいの受け止め方だったように思う。
一昨日からは姉達も交代で病院に詰めていたが、今日夕方、姉(2)が一人で付き添っている時に容態が急変したらしい。
昨日昼間、少し調子が良くなったかも知れない、と聞いて油断していた私は、夕方別件で姉(2)へ携帯メールを送り、その返信で「今、おばあさんいよいよ。」というメッセージを受け取った。

94歳、大往生と言ってしまっていいのかもしれないが、子供の頃遊んでもらった事、叱られた事など思い出すとたまらない気持ちになる。

明日お通夜、明後日葬儀なので、明日午後に父が鳥取に向かう事になっている。私は今が正念場なので、不義理で申し訳ないのだけど、残念ながら駆けつけられない。
悲しい。

今頃母と逢っているのかな。
ガーベラは母が好きだった花。
お祖母ちゃんも好きだといいな。