お見舞い。

オルのお見舞いに行ってきた。

少し大きめなオリに横になっていたオル。
私が声をかけると、尻尾の先っぽだけ何とか振って答えた。
起き上がろうとするので、
「無理しなくていいから」と言うと
何となく察したんだろう。
ふぅっとまた横になった。
眩暈はまだ治まってないんだろう。
目を見ると常にびくびく動いてる。

病院の先生の話だと、
「固形物は食べないけれど、水は良く飲みます。
潰したものなら、少しは食べるようになってきましたよ。
食べた後、吐く事もなくなりました。
ただ、立ち上がらせても歩くことはまだ出来ませんね」
と。
それと、首を持ち上げた時首が傾いている事に私が気づくと
「もしかしたら、彼自身はそれが真っすぐだと
認識しているかもしれません。
後遺症として残る可能性があります」
と。

オルを置いていくのはツライ。
けど、今の状態で家に連れ帰るわけにも行かない。
先生や看護師さんに「お願いします」と挨拶して帰ろうとすると
一生懸命首を持ち上げ、懸命に笑っているように見えた。

泣かない。
そう決めてたけど、帰り道、涙が止まらなかった。
生きててくれれば、例え後遺症が残ったっていいよ。
早く戻っておいでよ。
オルのいない家はぽっかり穴があいていて、
逢ったら余計にそれを実感してしまいました。