画家、伊藤若冲について書きましたが、絵繋がりで富士山の絵について書いてみます。
私は若い頃油絵を習っていました。かれこれ5年程。ある程度長くやると、才能があるか無いかは否応なく気付かされます。私は謙遜抜きで後者でした。笑。
ただ、趣味を通じて年齢の壁を超え色んな方と出会えて良かったです。そこで教えてくださっていた素敵な油絵の先生が、画家は亡くなる前には何故か富士山を描きたくなるのよね、だから、富士山の絵を描きたくなったら注意ね、なんて冗談交じりに言っていました。
画家に限らず、日本人なら、富士山は人生の回帰、心の故郷の象徴で、晩年は特に惹かれて戻りたくなるのかもしれません。
今では、富士山は日本の信仰の対象の山である文化的価値を認められ世界文化遺産に登録されました。
そんな富士山も世界自然遺産の登録は、登山者のゴミ問題などから諦めた経緯があります。登山家の野口さんがゴミ拾いを初め、それが周りに波及した話を聞いたことがあります。
若者の多い講演に娘経由で聞きに言った時、野口さんがゲスト出演していました。なかなか話が面白かったです。
あの場所で引き返さなかったら、命が無いか凍傷で一生山には登れない身体になっていた、引き返した場合のマスコミのバッシングは怖かったけれど、引き返した決断は正解だったといっていました。
九死に一生を得た話を聞くにつけ、山神様に守られている方だな、周りの声より自分の直感に逆らわず生きている方だとも思いました。
富士山は霊山で日本人なら愛さない人はいないかなと思います。富士山が噴火するかも、とか言われていますが、あの美しい形がそのままであって欲しいです。
江ノ島神社でみた富士山
ところで、富士山の絵では赤富士「凱風快晴」が好きです。江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の富嶽36景(絵自体は46景、実はありますが、)の中でも特に有名で、日本人なら一度は何処かで目にしている絵ではないでしょうか。
この絵には、苦い思い出もあります。この絵の作者ではなく、この絵の名前を問う歴史問題が某テストで出されました!私はその問題を躓き、痛根の一問となりました。だから、この絵と名前をその後ずっと忘れる事ができません。
マニアックな問題を出す出題者もいるもんだ!作者でなく、そこを聞くかなぁ、、?と当時は自分の不勉強を出題者のせいにしていました。笑
赤富士とは、普段は青い富士山が朝日に照らされて赤く染まる富士山のことのようです。夕日ではなく、日の出に赤く染まるのを赤富士といいます。見た事ありませんし、滅多に見ることが出来ないので見た場合は吉祥のようですね。
天才バカボンや、ひみつのアッコちゃんなどを描かれた赤塚不二夫さん、お名前にアカフジがあります。漫画家の中でも、突き抜けていらっしゃる方の1人だと思います。「これでいいのだー。」全てを肯定する言葉だと、赤塚さんへの弔辞で親友のタモリさんが言っていたのが印象に残っています。
話は変わりますが、この春、津野山神界の真ん中の山金刀比羅様に登った時、本当に空気が澄んで美しくて色んな写真を撮っていました。
祠の側の木々を何気なく撮った写真。
なんとなくですが、光の中に赤富士みたいなのが写っている?気がします。光の関係かもしれないけれど、お山の神様が、晴れ晴れとした朝日を受けたお気持ちでいらっしゃるかもと私には思えて、とても、嬉しかったです。ずっといらっしゃったのに、忘れ去られた神様。凱風快晴。南からやわらかに吹く風にあたって、晴れ晴れと。
随分昔に国常立尊から岡本天明さんに日月神事という神事がおろされました。神事については知っていましたが、最近気になり読み始めました。難しいので、わかる所と、わからない所(沢山)があります。ただ何度も読み返してみる必要がありそうです。
ひとつ印象的でとてもわかりやすい言葉があります。
富士は晴れたり日本晴れ
という言葉です。
本当に良い言葉ですね。コロナでニュースが暗い中、早く日本が明るくなると良いなと思いました。日の丸の国日本頑張れ!!