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初心を忘れないために日々のメモ書きを詰め込んでいきます。

夢運び屋

2005-01-19 19:19:34 | 日常
後輩が卒論を出し終えて浮かれている午後3時、
いつもの屋上に、いつものコーヒーと今日は銘柄の違うタバコを持ってあがる。

空は、雲が6割くらいあるものの夕暮れの優しい日差しが降り注いでいる。
しかし、冬空特有の薄い膜を広げたような雲が頬をつく寒さを思い出させた。

いつものところに座って、変わらぬキャンパスの風景に視線を落とす。

すると、見慣れないマイクロバスがとまっている。
しかも、かなり旧式だ。

よく見ると、後方側面が開いていて、中には3段の本棚が見える。

(なつかしの移動図書館だ!)

僕が幼稚園に通っていたころ(ほんの20年ほど前)毎週移動図書館が幼稚園にやってきていた。
マイクロバスの側面を係のおじちゃんがガチャリとあける瞬間がたまらなく好きだった。

隣にいた後輩が一言。

「きっと、夢のある人が経営しているんですよ。」

思わず笑いそうになったが、確かに夢のある人がやってるんだろうな~と思ったし、
そう信じることにした。(きっとそうではない気はするが・・・。)

と思った瞬間、文学部から女子学生がそのマイクロバスに乗り込んでいった。

(え~!!まさかあんたが夢運び屋かい??)

そうすると、うさんくさそうなおっさんに金を渡してすたすたと降りてきた。

(あ~移動図書館じゃなくて、本売りにきてるわけね。)
(そういえば、3段あるうちの1段しか埋まってないものね・・・。)
(付け加えて、おっさんが夢運び屋なのね・・・。う~ん、うさんくさい。)

夢が壊れていく現実に、大人の世界はやだやだと思う午後3時半。

おとなりさん。

2005-01-16 02:03:17 | 日常
我が家(よくある学生アパート)の壁は薄い。
だから、よく隣の部屋の音が聞こえてくる。
(我が家の音も聞こえているのだろうけど・・・。ほんとにご迷惑をおかけしてます。)

我が家のお隣さんは、たぶん予想では、3人目だ。

1人目は、僕が1年~2年くらいのときを過ごした人だった。

彼女がよく変わる人だったなあ・・・。
僕が鍵を落として家に入れなかったときに、(その日はたまたまベランダを開けててベランダまで入れてもらったっけ・・・。)
ちゃんと御礼もできなかったな。

2人目は、3年のときだったかな?

こちらもいろんな女の人が出入りしてたっけ?
そういや、ときどきパワプロ(野球ゲーム)の
歓声がオレの眠りを妨げたなあ・・・。

そして、今の人は3人目。
この人は、音楽が好きでギターを片手に(かどうかは知らないが・・・)気持ちよさそうな歌声が聞こえてくる。

ときには眠りを妨げられたこともある。
ときにはその歌声に励まされることもある。
ときには思わぬ助け合いをすることもある。

お互いにであったり、話したりはしないけど、
僕らは、音だけで隣の部屋を探り合ってます。

でもやっぱもうちょい防音対策はしてほしい・・・。

注文の遅い料理店

2005-01-12 04:59:39 | 日常
またまた夕食の話。

大学の近くの定食屋に卒論提出期限が間近に迫る後輩たちと3人で入る午後9:15。
中には10名程度の客が、群がっている。
男:女=9:1

(・・・。大学付近の定食屋では結構見慣れた光景。)

席についてどの定食にしようかと迷っていると、まもなく店員らしき学生がやってくる。
スラリと背の高い色白のいかにも大学生。学部1年に間違いない。

「あの、すいません、ご注文は??」
少したどたどしい感じがいかにも「新入り」ってオーラを放つ。

「う~ん、日替わり2つとしょうが焼き1つ。」
「あ~、すいません。今日日替わり終わっちゃったんですよ~。」

(ちっ、でも定食屋ではよくある話・・・。)

「レバーあります?」(一応、聞いてみる。)
「あ~すいません。レバーもないんですよ。今日終わっちゃったのは、レバー、日替わり、ホルモン、みそ豚です。」

(この定食屋そんなにいっぱいメニューあったっけ?)

「んじゃ、ネック朝鮮焼・・・2つと、チキンカツ・・・。」
そんな妥協案を提示する午後9:20。


後輩たちの卒業旅行の話でうきうきしたり、へこんだりする。
自分は行かないのに、手元にあった新聞のパック旅行広告を真剣に読んでみたりする。

(いいなあ、卒論早く終わりたいやろうなあ。)

な~んてことを考えつつ、ちらりちらりとカウンターを見る。

(まだかなまだかな~・・・。)
(まだかなまだかな~・・・・・・・・・・。)
(まだ・・かな??・・・・・まだ・・・・・・・・かな~~~~~・・・・・・・・・・。)

全く出来上がる気配のない午後9:45。


「すいませ~ん、注文まだとってもらってないんですけど~。」
お客様の声が飛ぶ。
「あっ、すいません。」

3人の会話がとまる。無言になる。気まずい空気が定食屋中を包む。

(みんなイラついてる。)

そんな耐え難い空気を、空気の読めない新人が、2人分のネック朝鮮焼定食を運んでくる。
「お待たせしました~。」

(その軽やかな声がイラだちを倍増させる。)

チキンカツ定食はいまだ、到着せず・・・。
(どこまで鶏捕まえに行ってんだろ・・・?) そんなくだらないことを考えるほど思考の止まった午後10:00。
「お待たせしました~!」

(だから、その軽やかな声が俺たちのこめかみに力を入れさせてんだよ。)

コレコレ後輩よ。そんなに若者をにらむでない。
きっと、活きのいい鶏だったからなかなかつかまらなかったんだよ。

っと、小学生を諭すように、いい大人をなだめる午後10:10。

後輩たちよ。隣の店ならこの40分のロスタイムに論文書けたのう。

温度差

2005-01-10 22:31:44 | 日常
研究室で過ごす夜、気分転換に屋上にでる。

左手にはタバコ、右手にはぬるめのコーヒーを握りしめて。

寒さが顔をつくが、風がないのでまだマシだ。

コーヒーカップを置き、ほのかに立ちのぼる香ばしい香りを楽しみながら、
タバコに火をつける。

JTのマナー広告のコピーを思い出す。
「息を思いきり吸うことなんて、タバコを吸うときだけかもしれない。」

(う~ん、その通り。)

向こうのビルには、明かりがいくつか灯っている。
それをつないで文字を作ろうとするが、ランダム過ぎて結べない。

(ちっ・・・。)
下を見下ろすと、下の道の真ん中に「駐車禁止」という文字を見つけた。

(あんなところにあんな注意書きあったっけ?
 ここからなら見えるけど、道を歩いてたら見えないよな。)

その上をきっとその文字を見てはいないだろう、人たちが通り過ぎていく。


犬の散歩をしている親子は、懐中電灯でしきりに夜空を照らしている。
(今日は異星人との交信には向かない日ですよ。)

ふと、空を見上げる。

今日は星は見えないなあ・・・。

夜空に街の明かりは大敵だ。いつも邪魔だなと思う。

ただ、今夜は街の明かりのせいじゃない。低い雲が夜空をゆるやかに覆って
星たちをちらつかせている。

街の明かりが反射して、その雲たちをなんともいえない美しい薄ピンク色に染めていた。

(星の見えない夜も捨てたもんじゃないなあ・・・)

そんなことを考えながら、1本目のタバコを吸い終える。
屋上専用の逆三角コーンにタバコを押しつけると、三角コーンに残った雨水で
火種は「ジュッ」っと音を立てた。

(この音、けっこう好きなんだよね。)
っと上澄みだけが暖かくなったコーヒーに口を付け、2本目のタバコに火をつける。

視線を戻すと、寒い夜の学内をカップルが追いかけっこをしながら、
「駐車禁止」の上をかけていく。

(コノヤロ・・・。)

ここから消しゴムで「駐車禁止」を消し去って、「イチャつき禁止」に書き直したくなった。

もちろんオレのコーヒーは、もう冷えきってるよ。

TVが気になる。

2005-01-09 22:59:29 | 日常
後輩と飲みに行った。

いつもの飲み屋のカウンターに座って、いつものグチり合いが始まる。

いくつか品物を頼んだあと、カウンターの中の親父が目に入る。

(なんだかヒマそう・・・。)

店の主人だろう、そのオッサン(あえてここではオッサンと言わせてもらいます。)は
いくつもおいしさを生んできた真っ黒なフライパンを持ち手の部分におしぼりを巻いて左手に持っている。

(やっぱ飲み屋の親父は、なんだかかっこいいよな~)

しかし、そのオッサンの眼差しは、なぜかTVに釘付けにされている。

僕らが頼んだピリ辛野菜炒めを炒めながらも、チラリチラリとTVを見ては、その左手は動きを止める。

いったいそのオッサンを釘付けにした番組は何なんだろう?
俺たちのピリ辛野菜炒めを焦げかけさせても見たかったものって何だろう?(皮肉)

オッサン、客って意外と見てるんですよ。

っと思いつつ、日頃の自分の行動を見直したくなった。

少年よ・・・

2005-01-08 22:05:42 | 日常
運転中に、前の車が急に右に「ナニか」をよけた。

(ん?別に車や自転車はいないぞ? 変な車やな・・・)

僕がそこを通過しようとすると、視界の左側でナニかが起きあがった。

(!)

小学4~5年生くらいの少年が国道の歩道に寝っ転がっていた。
顔を地面にはりつけて、真剣な眼差しで「ジーッと」何かを見つめていた。
格好は疑問だが、目は真剣だった。


胸の動悸がおさまるのを待って、ふと考えてみた。

(小学生くらいって何かとてつもなくくだらないものに興味ひかれたりするよなあ)

と自分がその歳のころを思い出した。

僕は、電車が好きだった。

ただ電車を見ているのも好きだったが、くだらないものに興味をひかれたことがある。

うちの近くには踏切があってそこを通る列車をよく見に連れて行ってもらった。
僕はその通り過ぎる電車の車輪の部分、メカニックな合金がゴチャゴチャになっている
部分をじーっと見つめたことがある。

なんだか無性にかっこよかった。

みんなそれぞれ、何かくだらないものが魅力的に見えるときってあるんじゃないかな?
みんなの「ナニか」を聞いてみたくなった。

あの少年の目には、何がかっこよく映っていたんだろう?

そんなことを考えながら、前の車につっこみそうになった。

エレベータガール

2005-01-07 13:03:29 | 日常
大学に向かう道の途中、一人の女の子と一緒になった。

小柄な体格とは裏腹に大きな荷物を持って、後ろから見ると傾いて見える。
しかも、なんだかモコモコした格好なので、その傾きがなおさら大きく見えた。

大学の中に入ると、突然小走りでかけていった。

(ん?もしかして警戒されたかな?って別についていってるわけじゃねえし!)

暗くて人通りの少ないエレベータホールにその女の子は立っていた。
エレベータは今、5階。
1階にくるには、少し時間がかかりそうだ。
なんだか気まずいその空気を2人で黙って耐える。

(う~ん、気まずい・・・。)

ガタンっとワンクッションの後に、エレベータの扉が開いた。
女の子が先に乗る。
僕が乗る際の一瞬だけ目が合う。
やっぱりどこか傾いている。

無言のまま、エレベータの音だけがしゃべり続ける。

「ガタン、キュィーーーーーーーーーーーーーーン、ヒュン・・・ガタン。」

扉が開いて、また、女の子が先に降りる。

(ん?警戒されてる?っつーか、えらい気が合うね・・・。見たことないのにな・・・。)

4階の廊下で女の子は、すれ違う女の子に声をかけた。
「5階あいてる?」
「あいていないよ。」
「えぇ?」

その会話を横目に僕は、2人を追い越した。

(はぁ・・・。)

なんともいえない安堵感が僕を包んだ。

(二人っきりのエレベータは気まずい。)

我が家のPC

2005-01-06 22:15:38 | 日常
今使っているPCは、もうすぐ出会って2年になる。

当時、MAXのパフォーマンスを誇ったわがPCは、今ではノーマルな一品に落ち着いてしまった。

でも、僕はけっこう気に入っていて、大事に育てているつもりだ。

このPCで、卒論を乗り越えたし、アフリカにもいったいわば戦友みたいなヤツなのだ。


PCには、けっこう愛着がわく。
今ではネットワークがすぐそばにあって当たり前で、PCは手放せない。

そんな中、そこいらのPCよりは使えるヤツだと僕は自負している。

このPCの兄貴分は某電機会社の某スタイリッシュ系PCだった。
(CMはかなりクールな会社です。)

そいつはなかなか言うこと聞いてくれないなんか、ちょっとシコッタ野郎だったなあ。
                                 (↑かっこつけっていう意味の人吉弁です)


そんなことを書く内容の思い浮かばないブログを考えながら、思ってしまった。

いかんいかん。んーでも書くことが思い浮かばない・・・。

おそまきながら・・・。

2005-01-05 14:09:14 | 日常
遅まきながら、明けましておめでとうございます。

私は、学生の分際で1月4日から働いております。
(いつもの学生的正月ならば、1月10日くらいから始動するはず・・・。)

広告の仕事でおエライさん方にお会いしておりました。


そんなこんなで始まった2005年は、どんな年になるのでしょうか。
なかなか楽しみです。


ここ1年くらいのお気に入りの時間は、昼間のしず~かな研究室でボーっとする時間です。

論文に追われてコンピュータをにらみつけている後輩をよそに、
「初ボーっと」を今、楽しんでいます。