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歯科技工士・岩澤 毅

「言語技術」が日本のサッカーを変える (光文社新書) (新書)田嶋 幸三 (著)

2008年01月21日 | amazon.co.jp・リストマニア
サッカーの窓から日本の精神と日本人の行動原理を解剖, 2008/1/21

By 歯職人

 プロ野球と相撲そしてプロボクシングが主なプロスポーツであった日本に、黒船来襲のごくと上陸したJリーグを支えた理論家でもある日本サッカー協会(JFA)専務理事を務める田嶋幸三氏の著作である。
 本書は、福島県に所在する中学生を対象とする「エリート教育」を旨とするJFAアカデミー福島の設立趣旨、そして設立に至る理論形成の軌跡、更に現在も成長し続ける姿を描くことで展開する。
 特に注目したいのは、過去、ピッチの上でのサッカー選手ですら、「責任を取りたくない日本人」であり「決断をしたくない日本人」であり、そして「曖昧な日本人」であった姿である。
 著者らの日本サッカー協会とJリーグは、「百年構想」であったり「地域」をキーワードにした地域づくりであったり、新たな文化創造運動としての側面を強く持っているが、本書によりその一端が窺える。
 挑戦を続ける著者の誠実さが本書を支えている。

(ゲンゴギジュツガニホンノサッカーヲカエルコウブンシャシンショ )
光文社新書
「言語技術」が日本のサッカーを変える
ISBN:9784334034269 (4334034268)
237p 18cm
光文社 (2007-11-20出版)

・田嶋 幸三【著】
[新書 判] NDC分類:783.47 販売価:756(税込) (本体価:720)

「そのプレーの意図は?」と訊かれたとき、監督の目を見て答えを探ろうとする日本人。
一方、世界の強国では子どもでさえ自分の考えを明確に説明し、クリエイティブなプレーをしている。
日本サッカーに足りないのは自己決定力であり、その基盤となる論理力と言語力なのだ。
本書は、公認指導者ライセンスやエリート養成機関・JFAアカデミー福島のカリキュラムで始まった「ディベート」「言語技術」といった画期的トレーニングの理論とメソッドを紹介する。

1章 「言語技術」に挑戦するJFAアカデミー福島
2章 実践!ことばを鍛えるトレーニング
3章 論理でパスするドイツ・サッカー―なぜいま「言語技術」か(1)
4章 世界との差は、判断力―なぜいま「言語技術」か(2)
5章 監督のことばが、選手を伸ばす
6章 論理プラス非論理―日本流サッカーの夢へ


田嶋幸三[タシマコウゾウ]
1957年熊本県生まれ。日本サッカー協会(JFA)専務理事。JFAアカデミー福島スクールマスター。’76年浦和南高校主将として全国高校サッカー選手権優勝。筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。古河電工に入社し、日本代表フォワードとして活躍。’83~’86年西ドイツのケルン体育大学に留学し、B級コーチライセンスを取得。帰国後、筑波大学、立教大学のサッカー部コーチ、立教大学助教授、筑波大学客員助教授などを経て2001年U‐17日本代表監督として世界大会出場を果たす。JFAの各種委員を歴任し、日本代表の強化や若年層の育成に取り組んできた。2006年から現職

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