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歯科技工士・岩澤 毅

入山 映 (著) 市民社会があぶない―改正公益法人制度が日本をほろぼす [単行本]

2012年08月15日 | amazon.co.jp・リストマニア
この時期の出版に?, 2012/8/15

By 歯職人

 新公益法人制度改革に対する根本的な疑義の提起の書である。
 アメリカにおける寄付社会、財団制度に詳しい著者による、余りに官僚の論理と会計制度と規制に縛られた制度設計になってしまった日本の新公益法人制度改革への「怒りの書」といったところ。
 日本最大の国際財団である笹川平和財団常務理事・理事長として財団運営の実務にも関わり、研究者としても民間非営利組織の社会・経済的機能を専門とする著者の怒りは、特に「財務三基準」に向かう。公益認定等委員会委員の労を多としながら、事務局を構成する官僚の論理を攻撃する。
 さりながら、2012年5月の出版であり、制度全体に対する異議申し立てであれば、時期を逸しているのではないか。申し添えると、著者はこの持論を制度改革議論の渦中から雑誌連載等でも主張されてきている。やや出し遅れの証文の観がある。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4906173578/ref=cm_cr_mts_prod_img

シミンシャカイガアブナイ カイセイコウエキホウジンセイドガニホンヲホロボス
市民社会があぶない―改正公益法人制度が日本をほろぼす


入山 映【著】
幻冬舎ルネッサンス (2012/05/25 出版)

176p / 19cm / B6判
ISBN: 9784779008375
NDC分類: 335.8

価格: ¥1,260 (税込)

詳細

「人の役に立つ喜び」が奪われる社会に未来はない!?
世のため、人のため、行われてきた、寄付や奨学金、開発途上国の援助などの活動。
これらを担ってきた公益法人の多くが、新制度で消滅するかもしれない―。


プロローグ 法改正で民間公益活動が死滅する?
第1章 旧・公益法人制度をひも解く
第2章 砂糖菓子のような新・公益法人制度
第3章 忘れてはならない税金の話
第4章 「非営利」と「公益」はどう違う
第5章 官の仕事と民の仕事の違い
第6章 「新しい公共」を活気ある社会へ向けて
エピローグ 新しいキャンパスに新しい絵を描いて

著者紹介

入山映[イリヤマアキラ]
1939年生まれ。1963年東京大学法学部卒業。1963~1982年日本国有鉄道勤務。1977~1980年日本航空(株)出向、米州営業部勤務。1982~1986年U.S.‐Japan Foundation(米日財団ニューヨーク法人)東京代表。2005年麗沢大学経済学博士号取得。笹川平和財団常務理事・理事長、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授、サイバー大学客員教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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