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歯科技工士・岩澤 毅

竜田 一人 (著)  いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニングKC)

2014年05月14日 | amazon.co.jp・リストマニア
等身大の福島第一原発の現場作業員の証言/「フクシマの真実」から「福島の現実」へ, 2014/5/14

By 歯職人

 東京電力福島第一原子力発電所については、様々な「都市伝説」が現在も流布しているが、現場の作業員として「いちえふ」に身を置き、そこで体験し観察した現場のの現実、放射線防護の現実を、マンガと言う手段で描きつづけている竜田一人氏の第一作です。
 政権が交代しようが、大臣が何人変わろうが、東京電力の社内体制がどのように変わろうが、休むことなく続く福島第一原発で行われる現場の様々な作業とそこにある経済構造の現実を、リアルなタッチで描き、人の現実、現場の人の業を描こうとする竜田一人氏の姿勢が、読む者を離しません。
 長年、東京電力の関連会社の現場で働く福島県浜通り地方の親父たちの覚悟とあきらめ、興味本位や経済的理由で「いちえふ」にたどり着く男たち、大きな金額の動く現場に食い込もうと目論みジタバタする中小の経営者、男たちが吸い寄せられた「いちえふ」の現場の物語です。
 今後数十年に及ぶであろう廃炉へは、更に困難な作業の連続とそれを担う現場作業員の汗が積み重ねられるものと思う。
 竜田一人氏が体験した現場を更に描きつづけ、竜田一人氏に続く者が現場から出現し続けることを願う。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%88%E3%81%B5-%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%A8%98-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KC-%E7%AB%9C%E7%94%B0-%E4%B8%80%E4%BA%BA/dp/4063883183/ref=cm_cr_pr_product_top

モーニングKC
いちえふ福島第一原子力発電所労働記 〈1〉

竜田一人

価格 \626(本体\580)
講談社(2014/04発売)
ポイント 5pt

サイズ コミック判/ページ数 186p
商品コード 9784063883183
NDC分類 726.1

出版社内容情報

福島第一原発作業員が描く渾身の原発ルポルタージュ漫画! 

「いちえふ(=1F)」とは福島第一原子力発電所の通称。「F」は福島。「1」は第一。
現場の作業員や地元住人は「フクイチ」ではなく「いちえふ」と呼ぶ──。

新人賞MANGA OPENの大賞受賞作として「モーニング」に掲載されるやいなや読者、国内外のメディアからのすさまじい反響を呼んだ話題作がついに単行本化!
ここに描かれるのは「フクシマの真実」ではなく、作者がその目で見てきた「福島の現実」だ。

「メディアが報じない福島第一原発とそこで働く作業員の日常」、そして「この先何十年かかるともしれない廃炉作業の現実」を、あくまでも作業員の立場から描写。「この職場を福島の大地から消し去るその日まで」働き続ける作業員たちの日々を記録した、いま日本に暮らすすべての人たちに一度は読んでみてもらいたい「労働記」です。

【目次】
第零話 「ご安全に!」
第一話 「収束していません」
第二話 「鼻が痒い」
第三話 「2011年のハローワーク」
第四話 「福島サマータイムブルース 前編」
第五話 「福島サマータイムブルース 後編」
第六話 「はじめての1F」
描き下ろし漫画

【著者紹介】
大学卒業後、職を転々とし、東日本大震災後、福島第一原子力発電所の作業員となる。

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