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歯科技工士・岩澤 毅

経済学はこう考える (ちくまプリマー新書)根井 雅弘 (著)

2009年02月10日 | amazon.co.jp・リストマニア
こんな人が、こんなことを考えて、経済学を作ってきた。, 2009/2/10

By 歯職人

 経済状況をめぐるニュースが毎日のように新聞・テレビから垂れ流されるが、結局何が起こり次に何が起きるのか?そもそもの原因は何か?皆目わからない。

 経済学という学問が過去から研究され続け、今も多くの学者・研究者・エコノミスト・実務家がいるはずなのに、彼らの間での話も神学論争の様でもあり、宗教問答の様でもあり、永遠に結論が出ないかの様相だ。

 本書は、過去の経済学研究史上の偉人と呼ばれる人々が、何を動機に経済学研究を志、何を残したか。その成果の上に次の時代の学者が、何に興味を引き付けられ、どんな言説を引き継ぎその上にどんな形で新たな成果を生み出したか、現在に残された課題は何かを中高生でも理解できることを目標に書かれた新書です。

 本書は、多くの場合、実際には原典に触れることなく評論の対象あるいは状況の「戦犯」とされることの多いケインズ、マーシャル、J.ロビンソン、ハイエク、フリードマンらを、時代背景と関連させながら手際良く紹介していく。

 経済学が科学の衣をまといながらも、その学説は当事者の人間に対する見方・捉え方が分岐点を成している様でもある。

 根井氏は、それぞれの名を成した経済学者たちの思いに立ち返り学説の等身大の姿を紹介している。

 私は、未完のケインズ左派の言説に興味を持った。

ケイザイガクハコウカンガエル チクマプリマーシンショ
ちくまプリマー新書
経済学はこう考える

根井 雅弘【著】
筑摩書房 (2009/01/10 出版)

124p / 18×11cm
ISBN: 9784480688019
NDC分類: 331

価格: ¥714 (税込)

詳細
私たちはなぜ、何のために経済学を学ぶのだろうか?「冷静な頭脳と温かい心」「豊富の中の貧困」など、経済学者たちはこれまで、考えを尽くし、さまざまな名言を残してきた。
彼らの苦悩のあとを辿り、経済学の魅力を伝授する。

第1章 冷静な頭脳と温かい心(貧富の差への憤り;経済騎士道の精神 ほか)
第2章 豊富のなかの貧困―ケインズ革命(マーシャルからの「逸脱」;「セーの法則」への挑戦 ほか)
第3章 経済学者にだまされないこと(J.ロビンソンの「主流派経済学」批判;何のための雇用か ほか)
第4章 時流にながされないこと(資本主義と社会主義;ハイエク=フリードマンの思想 ほか)

著者紹介
根井雅弘[ネイマサヒロ]
1962年宮崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専攻は現代経済思想史。経済学の歴史を丁寧にひもとき、経済学者らが残していった思想や考え方を、多くの読者に伝えつつ、経済学のさらなる発展に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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