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歯科技工士・岩澤 毅

白井 聡 (著) 武器としての「資本論」

2021年05月05日 | amazon.co.jp・リストマニア


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歯職人
資本の増殖運動の内面化に抗する柱を提示
2021年5月5日

 白井聡氏によるカール・マルクス「資本論」解説というよりは、「資本論」を拠り所とした現代世界解剖の有効性に説明といった一冊です。
 手違いにより、本書をオーディオブックで購入してしまった。耳で聞き、その言葉を漢字、熟語、用語としてすぐさまイメージし理解するには、本書の内容は不向きと思われた。
 しかし、本書自体は斎藤幸平氏らの切り口とは、一味違う白井聡氏の平易に解説しようとする試みの一冊と思われる。
 新自由主義による格差の拡大とコロナ禍による困窮化の進展の時代状況が、武器としての「資本論」の登場の舞台を整えたのではないか。

武器としての「資本論」
白井 聡【著】
価格 ¥1,760(本体¥1,600)
東洋経済新報社(2020/04発売)

サイズ 46判/ページ数 290p/高さ 19cm
商品コード 9784492212417
NDC分類 331.6
Cコード C0036
出版社内容情報
なぜ格差社会が生まれるのか。なぜ自己啓発書を何冊読んでも救われないのか。資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。

内容説明
資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。

目次
本書はどんな『資本論』入門なのか
資本主義社会とは?―万物の「商品化」
後腐れのない共同体外の原理「無縁」―商品の起源
新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」―「包摂」とは何か
失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」―魂の「包摂」
「人生がつまらない」のはなぜか―商品化の果ての「消費者」化
すべては資本の増殖のために―「剰余価値」
イノベーションはなぜ人を幸せにしないのか―二種類の「剰余価値」
現代資本主義はどう変化してきたのか―ポスト・フォーディズムという悪夢
資本主義はどのようにして始まったのか―「本源的蓄積」
引きはがされる私たち―歴史上の「本源的蓄積」
「みんなで豊かに」はなれない時代―階級闘争の理論と現実
はじまったものは必ず終わる―マルクスの階級闘争の理論
「こんなものが食えるか!」と言えますか?―階級闘争のアリーナ

著者等紹介
白井聡[シライサトシ]
思想史家、政治学者、京都精華大学教員。1977年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。3.11を基点に日本現代史を論じた『永続敗戦論 戦後日本の核心』(太田出版、2013年)により、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

なぜ「格差社会」が生まれるのか。
なぜ自己啓発書を何冊読んでも救われないのか。
資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法がわかる。
ベストセラー『永続敗戦論』『国体論』著者によるまったく新しい「資本論」入門!

経済危機が起こるたびに「マルクスの『資本論』を読もう!」という掛け声が上がる。でもどうやって読んだらいいのか。「資本論」の入門書は数多く刊行されている。しかし「資本論」を正確に理解することと、「資本論」を現代に生かすこととは同じなのか?
本書では「資本論」の中でも今日の資本制社会を考える上で最重要の概念に着目し、それが今生きていることをどれほど鮮やかに解明するかを見ていく。

【他の「資本論」入門書との違い】
◎マルクスの「資本論」そのものの解説ではなく、「資本論」の「キモ」の部分だけを紹介。
◎「資本論」の中でも最重要な「商品」「包摂」「剰余価値」「本源的蓄積」「階級闘争」を切り口に、なぜ今のような格差社会が生まれているのか、どうすれば「乱世」を生き延びられるのか、を考える。

【本文より一部抜粋】
実は私たちが気づかないうちに、金持ち階級、資本家階級はずっと階級闘争を、いわば黙って闘ってきたのです。
それに対して労働者階級の側は「階級闘争なんてもう古い。そんなものはもう終わった」という言辞に騙され、ボーッとしているうちに、一方的にやられっぱなしになってしまったというわけです。(第11講より)

https://www.youtube.com/watch?v=N-HrFRnATTE
マイケル・サンデル教授インタビュー完全版「エリートは謙虚になるべき」「分断は能力主義によって起きている」【報ステ×未来を人から 完全版】【未来をここから】【Michael Sandel】
2021/05/03
ANNnewsCH

アメリカ・ハーバード大学の政治哲学者マイケル・サンデル教授(68)。
今年4月に発売された、サンデル教授の新著「実力も運のうち 能力主義は正義か?」(鬼澤忍訳 早川書房)がコロナ渦の今、注目されています。
サンデル教授が語る「コロナで鮮明になった社会の分断」。この分断はコロナ以前から根深く存在し、主な原因は「能力主義社会」と、その社会の上位にいる「エリート」にあると言います。
今回、能力主義の何が問題なのか、サンデル教授にリモート取材。
コロナにより人々の繋がりが一層少なくなっている今、サンデルは能力主義の問題を乗り越えたその先に、どのような未来を見ているのでしょうか。

●0:23​~ マイケル・サンデル教授
●1:37​~ コロナが世界を変えたこと
●3:18​~ 広がる経済格差
●5:29​~ 能力主義とは
●7:07​~ エリートは貧困層を見下している
●7:51​~ 学歴偏重主義
●10:29​~ コロナが光を当てた”必要不可欠な”仕事
●12:23​~ 怒りの政治
●14:44​~ 労働の尊厳
●16:59​~ エリート層への批判
●19:38​~ サンデル教授が見る未来


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