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11月13日

URINARA祖国ー母のまなざし、息子の声ー
2006年1月、池袋での、映画「人間よ傲るなかれ~映画監督亀井文夫の世界~」と対談「日本を憂える・ニッポン解体と再生」の集い、の会場で初めてお会いした韓国人映画監督・河眞鮮(ハ・チンソン)さんの第一回監督作品が「URINARA祖国ー母のまなざし、息子の声ー」だ。
学生時代に監督を目指し勉強していたが、学生結婚と2児の出産を機に夢から遠ざかっていた。その数年後に離婚、離婚した女性に風当たりの強い儒教色の強い韓国を離れ11年前に日本にやってきた。日本語はほとんど話せなかった。それでも何とか職を見つけ、1年後に子供2人を呼んだ。自動車整備、調理師など様々な職業につきながら、夢を叶えたいと38才で「日本映画学校」に入学、子育てとともに3年間学んだ。
「URINARA」は卒業制作のドキュメンタリー映画だ。
小学5年で来日し、大学1年生になった安裕祥(アンユウサン)さん(18才)の徴兵問題を追った作品だ。
韓国では、19才以上の男性に兵役の義務がある。外国で暮らす男性は、その国の永住権があれば免除の申請もできるが、35才になるまでに、1年のうち半分以上を韓国で暮らす場合、兵役に就かなければならない。
生まれた国を確かめるために、高校生最後の夏休みに韓国に戻り、体験入隊したのだ。
どうして軍隊が国にあり、兵役の義務があるのだろう、そんな息子の悩みと疑問が河さんの映画制作のきっかけになった。
体験入隊後たくましく変化していく姿が顕著である。帰国後の日本人の友人との交流もとらえているが、徴兵に行くべきかの葛藤も描かれている。

裕祥さんは、昨年の2007年1月大学を休学して韓国に戻り、現在2年間の兵役に就いている。
河眞鮮監督の2本目の作品は、その後の裕祥さん、長女を通して、家族の問題、日本の社会を追った作品として制作中だ。

年末12月20日(土)より「渋谷・アップリンク」にてロードショーがあります。
上映期間:2008年12月20日(土)から2009年1月9日(金)
時間:12:30 15:00 21:00
年末年始、休館あり。詳しくは劇場までお問い合わせ下さい。
前売鑑賞券1,200円(アップリンクにて販売中)
当日:一般1,400円 学生1,200円 シニア1,000円

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