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札幌・円山生活日記

「安田侃彫刻美術館“アルテピアッツァ美唄”」

美唄市郊外の自然溢れる「安田侃彫刻美術館“アルテピアッツァ美唄”」。“アルテピアッツァ”とはイタリア語で“芸術広場”を意味し、“今を生きるすべての人が、無心に、自由に、思い思いの時間を過ごすための芸術広場”だとか。廃校になった旧栄小学校を活用して美唄市出身の世界的彫刻家・安田侃氏の作品約40点を常設展示しています。自然と一体となった数々の芸術作品は見応えがあります。

今日は念願の安田侃彫刻美術館“アルテピアッツァ美唄”に行ってきました。今年の春頃から訪問したいと思っていたのですが4月中旬ごろまでは冬期間の白大理石の彫刻作品保護のためシートがかけられており通常状態になることを待つことにしました。ところが5月中旬からはコロナ禍で臨時休館に入ってしまい、その後も休館や札幌市民お断り状態が長く続きました。幸い「緊急事態宣言」解除に伴い10月1日より通常開館となったので待望の訪問と相成りました。当日は「JR札幌駅」より「特急ライラック」で「美唄駅」下車、市民バス東線「アルテピアッツァ美唄」行きに乗車し午前11時過ぎに到着しました。

【トリフォリオの広場】
まずはバス停近くのトリフォリオ(イタリア語でクローバーの意味)が広がる「トリフォリオの広場」から安田作品を見て回ります。

《真無MAMU》

《天沐TENMOKU(沐の旁は禾)以下同じ》

《帰門KIMON》。「創成川公園」 などに置かれている安田作品も見事だと思うのですが自然の中でこうして見ると一層見応えがあります。

【天翔の丘】
《生誕SEITAN》と《新生SINSEI》

《新生SINSEI》と《生誕SEITAN》

《天翔TENSHO》


《妙夢MYOMU》

【水の広場】
奥側より白大理石の彫刻《天聖TENSEI》、《天沐TENMOKU(沐の旁は禾)》と石舞台、池からなる「水の広場」。見事な景観です。

「水の広場」の流路と池にはイタリア・カラーラの石切り場麓の川にある大理石の玉石を敷き詰めているそうです。

水流はこのあたりから出て旧校舎の方へ流れているのですが湧き水なのでしょうか。山が近いので可能性ありかも知れません。

《天沐TENMOKU(沐の旁は禾)》と石舞台。

丘の上の《天聖TENSEI》です。



《地人CHIJIN》。紅葉が色付くと景色も更に美しくなるものと思われます。

【アートスペース(旧体育館)】
「アートスペース(旧体育館)」の入口。1981年(昭和56年)3月まで炭鉱町の小学校(美唄市立栄小学校)として使われていた体育館を再生させたスペース。

《めざめMEZAME》ほか安田作品が置かれています。このアートスペースは、トラス組みが特徴的な当時のままの天井など、建築物としてもおもしろみがあるとか。コンサートや講演会などの会場としても使われ人々の交流の場にもなっているそうです。

《無何有MUKAYU》ほか。

《無何有ⅢMUKAYUⅢ》

《無何有ⅡMUKAYUⅡ》

《回生KAISEI》

螺旋階段を上がったスペースには海外展覧会の記録などを紹介するコーナーがありました。

【音の広場】

《真無MAMU》のある自然の“音”が聞こえる「音の広場」。

茂みに入っていくと「意心帰の径」と「一つが二つの径」があります。

クマ生息地域だそうです。音を鳴らして歩いていきます。

「意心帰の径」の《天秘TENPI》。奥に《意心帰》が置かれていたような跡がありましたが何故か撤去されていました。

「一つが二つの径」の《吹雪FUBUKI》。

同《ひとつがふたつHITOTSUgaFUTATSU》。

《天秘TENPI》

《妙夢MYOMU》

「カフェアルテ」。お茶や軽食がいただけます。


《胸いっぱいの呼吸をMUNE IPPAI no IKI WO》

【ギャラリー(木造校舎)】
「ギャラリー(木造校舎)」の全景。


白大理石の池と木造校舎。

「ギャラリー(木造校舎)」の入口。1981年(昭和56年)3月まで使われていた木造校舎2階を再生させたギャラリー。教室や廊下に安田作品が常設展示されるとともに貸しギャラリーもあるそうです。

《天秘TENPI》と校舎の由来書き。「美唄市立栄小学校」は炭鉱の小学校として1950年(昭和25年)の開校、炭鉱の閉山により1981年(昭和56年)に栄幼稚園(2020年3月閉園)が入った一部の校舎を残し閉校したそうです。

《妙夢MYOMU》

《めばえMEBAE》

《妙夢MYOMU》ほか

《相響SOKYO》ほか

旧校舎の一部では造形作家・のぞえきょうこさんが創った架空の作家 ミハイロビッチ・スメルニコフの作品展が開催されていました(開催期間:2021年10月01日 (金) ~ 10月11日 (月))。


《天光散TENKOSAN》とミハイロビッチ・スメルニコフ作品。
ミハイロビッチ・スメルニコフ《楽師》
同《ドリーの庭》

同《夕暮れのコオロギ》
同《転移と円周率》


2階にはスタッフが常駐するインフォメーション窓口とグッズ販売スペースがあります。
こちらで購入したカレンダー。


同スペースから見た校庭と安田作品。自然と一体化した風景をつくり出しています。
同じく校舎の紅葉。

《天沐TENMOKU(沐の旁は禾)以下同じ》。以上で鑑賞を終了しました。


12時28分発のバスで「美唄駅」へ。これを逃すと約1時間30分間もバスが無いので何とか間に合わせました。11時過ぎから約1時間30分の鑑賞時間でしたがもう少し余裕の欲しいところでした。


「JR美唄駅」から往路と同様「特急ライラック」で「札幌駅」に到着。《妙夢》が出迎えてくれました。

念願の訪問は感激の時間でした。自然や校舎と一体化した安田侃氏の作品群は見事な景観です。秋の紅葉、冬の積雪、春の桜と四季折々に素晴らしい景色を楽しませてくれるものと思います。秋の紅葉は間も無くですので次回は積雪が深くなる前の冬景色か桜の時期に訪問したく思います。大変結構でした。ありがとうございました。

「安田侃彫刻美術館“アルテピアッツァ美唄”」
美唄市落合町栄町 TEL 0126-63-3137
営業時間 9:00~17:00、カフェアルテは10:00~17:00
休業 火曜日、祝日の翌日(日曜日除く)、12月31日~1月5日
入場無料 アートスペース利用:1日5,000円、市民ギャラリー1教室利用:1日500円、体験工房:専用使用1時間500円・個人使用1時間1人につき100円
(2021.10.6訪問)

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