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札幌・円山生活日記

映画『ゴールデンカムイ』 の聖地めぐり(前編)~野外博物館「北海道開拓の村」~

北海道開基百年を記念して開設された「北海道開拓の村」。明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の建造物を54haもの敷地に移築復元・再現した野外博物館です。人気漫画や実写映画版『ゴールデンカムイ』 に同村の風景が度々登場し作中の世界観が味わえる『聖地』です。また同村では2月17日(土)~3月20日(水・祝)の予定で季節展示「ひな飾り」を開催中です。

本日は「北海道開拓の村」で開催中の季節展示「桃の節句 ひな飾り2024」鑑賞にやってきました。加えて本年1月に観た映画『ゴールデンカムイ』の聖地めぐりも兼ねます。と思って出かけたのですが映画の印象が強烈だったせいもあり聖地めぐりに熱が入っていまいました。従って先ずは映画で登場した『ゴールデンカムイ』 関連の建物などを中心に周ります。
地下鉄東西線の東の終点「新さっぽろ駅」バスターミナルの「北レーン10番乗り場」よりJR北海道バス「新22開拓の村行」に乗車。約20分で「北海道開拓村」に到着。エントランスホールは「旧札幌停車場」です。
「旧札幌停車場」の建物内部。
エントランスホール内に従前より設置されている『ゴールデンカムイ』 のコーナー。パネルに『ゴールデンカムイ』単行本「主な登場建造物マップ」が掲示され単行本の何巻のシーンで登場しているか等が解説されています。

「主な登場建造物マップ」。村内の全52建物中33の建造物が使われているそうです。聖地巡礼には便利なマップです。
旧待合室に新たに設けられた「映画ゴールデンカムイ特設コーナー」。映画公開後の本年1月31日に杉本役の山﨑賢人さん、アシㇼパ役の山田杏奈さん、久保茂昭監督が開拓の村を訪れ贈呈した馬そり(映画の劇中で使用したもの)などが展示されています。
贈呈式の際の報道写真。右から山田杏奈さん、山﨑賢人さん、鈴木直道・北海道知事 、久保茂昭監督。「北海道開拓の村」は道立施設なので鈴木知事が出席ですが大の『ゴールデンカムイ』ファンだという知事には役得でした。
その他、イベントで使用された衣服や映画で使われた施設名とともに出演者のサイン色紙が飾られています。

【市街地群のメインストリート】
聖地めぐりの最初は「市街地群のメインストリート」です。映画では小樽の街並みとして紹介されています。実際の撮影の多くはオープンセットのようですが最初に登場するシーンとラストの馬そりの戦闘シーンは実際の撮影現場です。特にラストの戦闘シーンでは背景に「派出所」が何度も写り込んでおり“ここだ!”と実感します。
その派出所は「旧札幌警察署 南一条巡査派出所」。明治18年(1885年)に創成橋の脇に建てられたのが最初だそうです。

【旧三〼(マス)河本そば屋】
その小樽で杉本がにしん蕎麦を食べる場面で登場する「旧三〼(マス)河本そば屋」。小樽市で栄えたという店でオープンセットに外観が忠実に再現されています。当時の小樽では娼婦を抱えたそば屋がたくさんあったということもあり映画の中では店の女将が杉本に“うちはそば旨いんだ!”語っています。

【旧武井商店酒造部】

蕎麦屋から拉致された杉本が監禁された小樽の「陸軍第七師団」の兵舎として使われているのが「旧武井商店酒造部」。建物は石炭荷役、回船業を営んでいた武井家が明治19年(1886年)頃に古宇郡泊村に建てたもので内部には明治28年(1895)頃から開始されたという酒造業の設備が展示されています。残念ながら「陸軍第七師団」の内部はこちらではありません。

【旧松橋家住宅】
小樽「陸軍第七師団」の兵舎内部として使われているのは少し離れた「旧松橋家住宅」。農業及び土地会社経営に従事したという旧松橋家の洋風の事務所と和数の住宅部分が併存しています。


その洋風の事務所が鶴見中尉の部屋として使われています。杉本の頬をだんごの串で貫く印象的なシーンに登場します。聖地中の『聖地』の一つです。この部屋を見るとちょっと感動ものです。

【旧松橋家住宅】
その隣にある「旧松橋家住宅」は永倉新八が土方歳三たちの小樽での拠点として提供した建物として使われています。なお新選組の鬼の副長・土方歳三と新選組で最強の剣士といわれる永倉新八はあまり仲が良くなかったと伝わりますが劇中では最後まで行動を共にしようとするラストサムライの2人として描かれています。ファンには嬉しいです。

【旧百十三銀行小樽支店】
なお土方歳三が佩刀「和泉守兼定」を取り戻すために襲った銀行のモデルは「北海道開拓の村」にはありません。小樽「堺町通り商店街」の「小樽浪漫館」が使われています(画像は昨年秋訪問時のもの)。「旧百十三銀行小樽支店」の建物がオープンセットに再現され鶴見中尉が2階窓から土方に拳銃を撃つシーンもあります。

「旧藤原車橇製作所」
最後に明治36年(1903年)開業の「旧藤原車橇製作所」。映画で使用され村に寄贈された馬そりに似たデザインのものが作られている模型があります。建物等は映画には登場しませんが影ながら重要な役割を果たしています。

【旧来正旅館】

旅館兼待合だったという「旧来正旅館」は漫画単行本3巻で白石が聞き込みに行く遊郭の建物として登場しています。映画では使われなかったようで「映画ゴールデンカムイ特設コーナー」の撮影シーン紹介では記載がありませんでした。一方で撮影シーンと記載があった「旧近藤医院」(後述)は映画では登場シーンに記憶がありませんでした。少し長くなってきたので以上で映画版『ゴールデンカムイ』の聖地めぐり(前編)は終了します。

【連続ドラマW ゴールデンカムイ —北海道刺青囚人争奪編—】
映画『ゴールデンカムイ』の続編はWOWOWにて今秋より「連続ドラマW ゴールデンカムイ —北海道刺青囚人争奪編—」として配信されることが明らかになり特報映像も解禁されています(画像はお借りしました)。なるほど!そういう展開だったか!という流れです。そこで『ゴールデンカムイ』の聖地めぐり(後編)ではWOWOWドラマに登場しそうな村内の建物を少し紹介します。 ありがとうございました。

「北海道開拓の村」
札幌市厚別区厚別町小野幌50番1 011-898-2692 E-mai:info@kaitaku.or.jp
開村時間
4月1日~4月30日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休館)
5月1日~9月30日
午前9時~午後5時(入村は午後4時30分まで)
無 休
10月1日~3月31日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休村)、年末年始(12月29日~1月3日)
(2024.3.6)

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