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札幌・円山生活日記

円山の住宅街に佇む和カフェ~「日本茶と和菓子 f(エフ)」~

地下鉄東西線「円山公園駅」から徒歩2分の住宅街に建つ一軒家カフェ「日本茶と和菓子 f(エフ)」。“日本茶インストラクターの店主が厳選した日本茶を様々な淹れ方、器でご提供致します”がモットー。同じ茶葉でも淹れ方によって香り、甘味、渋味等が異なる日本茶をこだわりの和菓子とともにゆっくりとお楽しめます。

本日は円山の住宅街に本年9月にオープンした「日本茶と和菓子 f(エフ)」で和のカフェタイムです。『読売新聞』の飲食店紹介コーナー「彩食主義」に掲載されていた店で関心を持って拝読しました。“近いうちに一度”と思ったのですがグルメサイトの口コミを見ていると“カフェ女子たちが押し寄せて来てオープン日から大変だったようです(笑)”と書かれています。少し落ち着くまで待とうと訪問時期を伺っていたところ“クリスマス時期には和菓子ではなくケーキだろう!”と勝手な思い込みで訪問しました。結果的には丁度空いた時間に運良く入店できたのですが前後は予約で一杯と相変わらずの人気のようでした。店の場所は地下鉄東西線「円山公園駅」から「大通」に出て北側の住宅街の私道部分に入っていったところです(地図)。

地下鉄東西線「円山公園駅」から2分ほどの住宅街に建つ3階建ての一軒家を改装した店舗です。店前は私道部分でご主人曰く雪かきが大変だそうです。
店舗入り口付近。店内へ入るには扉を開けて2階に上がります。

緑茶色の暖簾です。
入り口の店舗ロゴとメニュー。

店舗入り口部分に出されたメニュー。

2階部分の店内。白色と木目で統一され窓から差し込むやさしい光に包まれた寛ぎの空間です。
夏の時期にはテラスにテーブルと椅子を用意しているそうです。 
厨房でお茶を淹れるご主人。当日はたまたま他の客がおらずご主人のお話をたくさん伺うことができました。ご主人はサラリーマン生活を終えた後に第二の人生として“北海道にはカフェ文化はあっても本格的な日本茶を味わうことができるお店が少ない”ということに気付き、長野県で70年続く実家の老舗和菓子店から仕入れる和菓子とともに日本茶を楽しめる店をオープンさせたとか。ご主人曰く日本茶と和菓子の発展には殿様(権力者)とお城(人々の暮らす街)が不可欠なんだそうです。
厨房上の茶箱。お茶の葉を新鮮に保存したり運搬する為に江戸時代後期より茶箱には杉の箱が使われているとか。上の茶箱に貼られているのは明治初期に米国に輸出されていた茶箱のパッケージデザインを再現したものだそうです。
 
奥の席に案内され改めてメニューを拝見。店はマスターが丁寧にお茶を淹れて対応するため12月から予約制に変更したそうですが幸い予約客が無かったので快く案内いただきました。
提供するメニューは基本的には「日本茶と和菓子のセット」のみ。
日本茶は8種類の煎茶と1種類のほうじ茶から選択。味の傾向が記されています。
煎茶は選んだ1種類の茶葉を3つの淹れ方と器で提供されます。同じ茶葉で3度の“おいしい”が味わえるそうです。
 

和菓子(上生菓子)は12月のXmasスペシャルメニュー。同メニューの「煎茶と上生菓子のセット」で税込み1,600円、追加の和菓子は1個同400円です。
Xmasスペシャルメニューは予想以上の反響で追加発注したそうです。

日本茶は“当店イチオシのバランスのとれたお茶”静岡県富士市「f(しずかおり)」を、和菓子は「雪だるま」「赤鼻のトナカイ」の2種類を選ぶとご主人はお茶の準備に入ります。一番煎茶はぬるく淹れることにより葉の表面から旨味を引き出すため、沸騰させたお湯を空気に触れさせ60〜65度まで温度を下げるそうです。

一番煎茶が到着。
ぬるめのお茶は香りがしっかりして渋めはほんのり感じる程度。お茶の旨味を感じます。

二番煎茶と和菓子。
二番煎茶は冷茶。ロック氷で温度を下げたお茶は更に香りがあります。
和菓子(上生菓子)「雪だるま」(右)と「赤鼻のトナカイ」(左)。「雪だるま」は求肥に卵白と白餡を加えて練った雪平(せっぺい)生地にきんかん餡、「赤鼻のトナカイ」はそば粉生地に皮むき漉し餡。繊細で和の伝統を感じるお菓子です。
一番・二番煎茶を淹れたお茶の葉を見せていただけます。甘さと旨味を最大限引き出すための低温の適温で淹れたので茶葉は開き切ってはいません。高級な日本茶は手間をかけることにより本当の旨さを味わえるそうです。

三番煎茶とサービスの焼き菓子にドライフルーツ。
三番煎茶は温度も上がり程よい飲み心地。香りと甘さが増し渋さが際立ってきます。一般的な高級茶の雰囲気です。

三煎後の茶葉は開き切った状態になっています。これでお茶が持つ旨味を全部味わったことになるそうです。ご主人の知識と技により同じ茶葉で3度の“おいしい”を楽しませていただきました。
三煎目に残しておいた「赤鼻のトナカイ」とともにゆっくりとお茶をいただきました。ご主人を見ていると一煎一煎を大変丁寧に淹れているので時間がかかります。折角の本格的な日本茶と拘りの和菓子をゆくりといただくためには確かに予約制が宜しいようです。お出かけの際には事前予約をお勧めします。

ゆっくりと時間を過ごしたので店を出た時には西陽が少し傾いていました。ご馳走様でした。

「日本茶と和菓子 f(エフ)」
住所:札幌市中央区大通西25-2-1
営業時間(2022年10月1日より)
月曜日〜金曜日 13:00-18:00
土、日曜日   11:00-18:00
祝祭日     11:00-18:00
定休日 水曜日、不定休(月1回)
電話番号:011-600-2826
(2022.12.24記)

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