堀北真希のいる風景

堀北真希 癒しの美少女もはや大女優

皇女和宮・・・東へ

2008-09-03 20:44:09 | Weblog
落ちてゆく 身と知りながら もみじばの 人なつかしく こがれこそすれ

10/26 揖斐川を船で渡る時に、対岸の紅葉を見られて詠まれた歌です


10/20に東下された宮様ご一行
直前に、内親王宣下されたものですから、位に合わせていっそう大変な準備となりました
9月でもどこを通るか決まってなかったのですが、東海道は、途中の「薩た峠」が去ったに
通じるので不吉とされ、中山道を通ることになりました

どたばたぶりですが、道中奉行が指令書を出したのが10/3
1.人足は14000人、馬2000疋と馬子2000人
2.人足には4000坪の小屋を建て、1坪(2畳の広さ)4人とし、16人あたりに薪6束
3.小屋では1人1枚のムシロはコモを配る(16000枚)飯米は1人7合半
などの通知ですが

一方、陣屋からは東下の50日前に「とまり宿ひとつに500俵の米」と
「3000俵の木炭」「薪は2万4000束」が必要だが、急にそろわないので
今から確保が必要なこと、などを訴えた願状が出されています

さらに、前代未聞の人馬のために、「小屋」をたてなければならないのですが
入札実施が10/3(笑うしかない)、井戸も必要だとか、必要な食器や火鉢など
8月に申請されてますね

オモローな高札(=掲示板)
京都では一人でも多くの人に行列を拝覧させたかったのか
「このたび、和宮様が関東へ下向されるにつき、士農工商を始め、天狗以下鳥獣に至るまで、
拝むことを認めるものなり」
・・・天狗や鳥、獣に見せてどうする・・・ってか、本気なの?


こんな道中が毎日2万5千人平均、長さ50キロにおよぶ
文字通り「長蛇の列」が木曽路を蹂躙したんですね


当時の目撃者です、現場の西村さん?

「はい、彦根藩で警固の役についた西村捨三です、17歳!独身です
宮さんは一週間ほど滞在されました、その間は一目見ようと多くの
人が殺到し、よその藩では人死にまで出たとか 一生の見ものですね」

えっと、木曽の馬籠宿で取材をされた、島崎さんと藤村さんが
「夜明け前」という合作レポートを書いてます
紹介しますと、まるで戦のような陣立てで、多くの公家などを守りながらの行列となり
暗くなるまで駅路に人の動きが絶えることがなかったとあります
大変な様子が伺えますね

【注:島崎藤村の誤りかと思われます】


こうした珍道中は11/15に江戸入府をもって終了しました
(江戸城に入るまでこのあと一月かかりますが、別の話とさせていただきます)
かかった経費「74万両=150億円」

こんな、大変な道中が、ドラマでは1~2秒かぁ
この莫大な経費のせいで、この後の和宮様の上洛などが渋られ、父である先帝の法要もいけなくなってしまいます
将軍上洛は150万両=300億円といわれていますが、家茂は2回目は軍船を使っています=経費節減