練習前、彼の姿を見かけた時には、正直驚いた。
彼にとってバンクーバーは最後の舞台、という噂を聞いていた。たぶん、そのつもりで戦っていたに違いない。
しかし、トライアウトでは、いつもの笑顔を見せてくれた。
誰よりも早くストレッチを開始し、練習後も誰よりも早く着替えを終え、自らの身体のケアを始める。
永年の経験と、本能がそうさせるのだろう。
競技へ向けた真摯な気持ちは、誰もが認めるところ。そ . . . 本文を読む
1stセットの輪に加わっていてもおかしくないだけのキャリアを持つ男。長野パラリンピックは出場メンバーに加わることが出来ず、涙を飲んだ。
ソルトレイクシティで念願のパラ代表の座も獲得したが、近年は機会を逸している。
ひたすら壁打ちを続ける姿。
20代の力はもはや落ちた。アラフォーとしては、現状を維持しているだけでも立派といえるかもしれない。
新たなシーズン、楽な道ではないと思う。しかし、思い . . . 本文を読む
岡谷通いも13シーズン目に突入。
ただ見に行って写真を撮るだけの頃。
オペレーターとして試合運営に関わった頃。
チームの一員として参戦した頃。
初心を思い出すために、今回はスタンド席の中央からリンクを臨んだ。
ここで撮りながら思った感動を、また思い出したくて。
『こんな面白い競技、彼らだけに独占されてたまるか』
見て、関与して、そしてプレイして。とにかくこの競技を自ら堪能してきた。
今度の . . . 本文を読む
違うチームになってからは、なかなか話すタイミングがなくなった。
もともと、飯を喰いながらしゃべったり、電話したりと言う関係でもなかった。でも、お互いを尊重し合える関係は、たぶんこれからも変わらない。
トライアウトメンバーでは、彼はほぼ最長キャリアのメンバーとなってしまった。気がつけば、リンクの外で見守るスタッフや見学者の中でも、自分ももっともキャリアの長い立場になってしまっていた。
お互い、 . . . 本文を読む
1stセット。
今回のエントリーメンバーでもバンクーバー代表としてメダルを掴んだ面々。
4年分のアドバンテージがあるのは当然。
しかし・・・常に同じではないということは、誰よりも彼等自体が感じている焦りなのかもしれない。 . . . 本文を読む